妊娠・出産部門ランキング
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子育てもオトコの人生の一部
パパが育休を取る決断
男性の育児休暇取得率がじわじわ上昇
男性の育児休暇取得率が上昇している。
厚生労働省が昨年、全国5,855の事業所を対象に実施した2014年度の「雇用均等基本調査」(有効回答率69.1%)では、2012年10月1日から2013年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、2014年10月1日までに育児休暇を開始した人(申出をしている人を含む)の割合は、前年度の調査よりも0.27ポイント高い2.30%だった。ちなみに上昇は2年連続。その後は、どうなったのだろう。
きわめて高い「隠れ育休」取得率、求められる上司の理解
オールアバウトが今年11月中旬に独自調査をした結果、2014年10月以降に配偶者が出産した男性291人のうち、育児休暇を取ったと回答した人は31人となり、育休取得率はじつに10.65%に上った(調査は、社内での育休申請方法を知っていると回答された方に限定。会社独自のアニバーサリー休暇などは除く)。政府が目標に掲げる「2020年の男性の育休取得率13%」に一歩近づいたが、その一方で、「隠れ育休」なるワードも登場。NPO法人ファザーリング・ジャパンが今年6月に「隠れ育休調査」 を実施したところ、「妻のサポートや育児を目的として、育児休業制度の代わりに有給休暇や特別休暇(出産休暇など)を取得したことがあるか?」という質問に、乳幼児を持つ父親の約46%が「ある」と回答した。こうした「隠れ育休」の取得期間として最も多かった回答は「3日以内」ときわめて短期。家族は大事にしたいが、会社に遠慮がちなパパの姿が浮き彫りになった。パパの育休取得を後押しするには、会社だけでなく、国のサポートも必要と言えそうだ。
★「男の子育て」ガイド おおた としまさ氏
男性の育休取得率がなかなか上がらないことについては、日本の企業文化が批判の的になります。しかしそもそもこれらの対策は、企業による福利厚生ではなく、国による社会保障の範疇であるという認識のもとで議論を深めていく必要があります。目標数字だけが企業に押し付けられれば、イクメンになりそうな男性をそもそも雇用しないという動きが強まる可能性だってあります。つまり企業へのサポートも必要ということです。
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日本企業の妊活サポートもようやく欧米化
妊娠しやすい会社を選ぶ決断
いまや「妊活」という言葉も日本に定着しつつある。ルナルナが今年10月に発表した妊活の実態調査によると、妊娠中の376人のうち「授かる前に妊活した」と答えた女性の割合は56.6%と全体の半数以上を占めた。会社が従業員の妊活をサポートする動きも様々な業界で見られる。ユニ・チャームは2015年度の採用から、妊娠・出産の予定がある学生でも、選考を通過した人は、入社時期を最長30歳まで延ばせる取組を開始した。 サイバーエージェントは昨年5月より、不妊治療のための休暇取得などを可能にした新制度を導入。丸井グループも勤続満3年以上の社員を対象に、2年を上限に不妊治療のための休職ができる制度を設けている。今後はこうした「妊活のしやすさ」も女性の会社選びの重要な指標になりそうだ。
★「女性の転職」ガイド 水野順子氏
女性活躍推進法が可決され、女性のキャリア継続への取り組みが急速に進んでいます。育児休業取得率は83%を超え、出産後も働き続ける環境は整いつつあります。ライフスタイルが多様化している今、妊娠から育児、介護など、様々なライフイベントが起きてもキャリア継続しやすいということも女性の企業選びの基準となるでしょう。
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注目集まるマタニティフォト
出産までを記録する決断
高齢出産化、少子化が進む日本。「お腹が大きい今だけの姿を残したい」と、マタニティフォトへのニーズが高まっている。それを後押ししているのが、見せたい欲求を叶えてくれるSNSやブログなどの普及だ。その兆しは数年前からあった。モバイルマーケティングデータ研究所らが2010年に実施した「主婦の記念撮影に関する実態調査」では、有効回答を得た10~40代の主婦644人のうちマタニティフォトの利用経験者は5割強。「やってみたい」は8割にも上った。今年はこうしたニーズを受けた新サービスも登場。結婚式の新システム「スマ婚」を運営する株式会社メイションは、マタニティフォトサービスをセットにした「スマ婚 マタニティパック」の販売を開始した。
★「マタニティグッズ」ガイド 小林 博子氏
妊娠を人生で何度もない特別な期間と考え、その姿を写真に残したいという意識が一般的になっています。マタニティプランを設けるフォトスタジオも増え、マタニティフォト撮影は妊娠中のイベントとして定着しつつあります。生まれてから2週間以内の赤ちゃんを撮る「ニューボーンフォト」も流行の兆しを見せています。