働く・学ぶ部門
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私、どこまで頑張る?
「壁」を前にした働く女性の決断
パート主婦に年収「106万円の壁」社会保険加入で手取りダウンはイヤ
パート・アルバイトで働く人の社会保険の適用基準が、今年10月から拡大された。年収に関する要件では、従来は130万円以上だと社会保険に加入しなくてはならなかったが、それが106万円に引き下げられた。
ライフネット生命保険が2015年秋、20~59歳のパート主婦に行った「パート主婦の働き方に関する意識調査」(有効回答数1,000)によると、この法改正後の働き方として「手取り年収が増えるように働きたい」と回答した人は半数以上の52.7%だった。この法改正の影響を直接受ける、年収106万円以上130万円未満の層では、その割合はより高く、3人に2人にあたる64.0%が、目前に立ちはだかる「106万円の壁」を越えて働く決断をしようとしている。
一般職の8割以上が結婚・出産後も働き続けることを希望
今年4月に施行された「女性活躍推進法」も、女性の社会進出と経済力アップの追い風になりそうだ。この法律は、従業員301人以上の事業主に、たとえば「管理職に占める女性の割合を2割以上にする」「男女の勤続年数差を5年以下にする」というような、自社の課題に合った行動計画の策定と取り組みを義務づけている(従業員300人以下の事業主は努力義務)。どんな行動計画を立てるかは企業次第のため、企業によって温度差は出るだろう。しかし、法律が施行されたからには、これまで女性活躍推進を考えてこなかった企業も、何らかの取り組みをせざるを得なくなる。
この法案が可決した昨年、日本経営協会が実施した「女性躍進に関する調査」によれば、女性一般職300人のうち、ライフイベント後も可能な限り働き続けたいと思っている人は8割以上いることがわかった。ところが、「昇進(昇任)したい」と回答した人は、20代では48.0%いるのに対し、30代では32.1%、40代では15.5%にとどまる。大多数の女性が長く働き続けたいと思っている割に、昇進意欲は年齢が上がるにつれて低くなる。その背景にあるのは、心身ともに負担が大きい管理職になることでワークライフバランスが崩れることへの不安。それが、女性の職場での活躍を躊躇させる壁となっているのだ。女性活躍推進法は10年間の時限立法だが、10年間で、この壁が少しでも改善されることに期待したい。
社会保険適用基準の変更や女性活躍推進法による環境変化など、2016年は、女性の働く上での「壁」に大きな変化があった年でした。「壁」は「チャンス」にもなる転機です。チャンスにするためには先ず解決策を探すこと。在宅勤務や時短勤務の拡大、管理職昇進へのサポートなど企業や社会の取り組みが益々進んでいます。無理だと決めつけずに先ずは周囲や会社に相談してみてください。これからますます女性の働き方は多様化していきます。だからこそ長期的な視点をもって、必要なことにチャレンジすることが大切です。
~未来予測~
習い事はプログラミング
文部科学省は今年4月、2020年から小学校でのプログラミング教育の必修化を検討すると発表した。必修化を推進する背景には、WebエンジニアなどIT人材の不足がある。経済産業省が6月に発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、不足数は2020年に36.9万人、2030年には78.9万人に膨らむと予測されている。
既に中学校では、2012年からの新学習指導要領に基づき、技術家庭科における「プログラムによる計測・制御」が必修になっており、続いて2013年6月には、政府が成長戦略の中に「プログラミング教育」について明記。こうした動きを受けて、2013年以降から子ども向けのプログラミング教室が都内を中心に増加していることが、総務省の「プログラミング人材育成の在り方に関する調査研究」(平成2015年6月発表)を見てもわかる。
オールアバウトが10月中旬、未就学児を持つ親を対象に行ったインターネット調査(有効サンプル数202)によれば、プログラミング教育の義務化以前に、塾や1日講座などで子どもにプログラミングを「受けさせたい」と答えたのは25.2%。「どちらかというと受けさせたい(34.7%)」を併せると、約6割の親が子どものプログラミング教育に前向きな姿勢を見せた。この傾向は母親のほうが強く、回答の内訳をみると、母親の「受けさせたい」意向は父親の倍となった(父親:31.4%、母親:68.6%)。
森 大輔
子供の教育 ガイド
プログラミングという未知の世界に、漠然とした不安を抱える母親は多いようです。そのため、まず一度子供に体験をさせた上でその必要性を検討したいと考えているのではないでしょうか。プログラミングは、どの職業においても必要な「論理的思考力」や「創造力」等も育成することが出来るので、今後人気の習い事の一つになっていくと思われます。