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  • 本命狙いのポジティブな就職留年

景気回復と求人数増で内定をもらっても就職留年

今春、卒業学年で留年した学生は10万2,810人で、6人に1人に上ったことが読売新聞の「大学の実力」調査でわかった。調査には全国の89%の大学が回答。10万人超えは2年ぶりで、昨年より3,445人多いという。
就職留年には、内定がとれずに留年するパターンと、内定を得てもあえて留年して来年もっといい企業を目指すパターンの2種類があるが、「大学生の就職活動」ガイドの小寺良二氏によると、今年目立ったのは後者のほうであると言う。「景気が上向き、実際に求人数も増えています。アルバイト不足も深刻で、新入社員で補おうとする企業もあるほど。そのため来年もう一度就職活動をして、より志望度の高い企業を目指す決断をした学生が多くいました」(小寺氏)

就職浪人を選択しないのは第二新卒の採用枠が少ないため

それにしても、なぜ就職浪人ではなく就職留年なのか。同じく「大学生の就職活動」ガイドの小倉環氏は言う。「両者は企業の採用枠が異なり、第二新卒の市場はまだ充実していないため、やはり新卒の枠の中で活動したほうが有利だという考え方が学生に根付いているせいでしょう」
一方、親の意識は少し違っている。今年4月、マイナビがイードと共同で行った「就職活動に対する保護者の意識調査」(555名が回答)によると、子供が就職できなかった場合の進路として、「そのまま卒業して就職活動を継続する」ことに賛成(どちらかというと賛成を含む。以下同)する割合は76.6%と最も高かった。続いて高いのは、「大学院や専門学校に進学して就職をやり直す」ことに賛成する割合で52.2%。「就職留年」に関しては、賛成の割合が35.9%と否定的なとらえ方のほうが多い。
現在は、卒業後3年は新卒扱いと考えるのが一般的だが、「2014年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」によれば、2014年8月時点における現役学生の内定率が69.8%であるのに対し、既卒学生は30.7%と半分に満たない。こうした実情から見ると、やはり新卒と既卒の就職活動環境は同じではないと言えるだろう。この実状が親にも浸透すれば、就職留年という選択は今後、もっと多くなりそうだ。

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  • 非ブラックな企業選び

「ブラック企業」に明確な定義はないが、「劣悪な条件で従業員に労働を強いる企業」といったイメージだろう。今年は、以前にも増して「ブラック企業」に関する報道が多く、学生たちも「ホワイト比較」で企業選びをする傾向が目立った。
2015年3月卒業見込みの大学・大学院生を対象にマイナビが行った就職意識調査(有効回答9,705名)の結果を見ても、「行きたくない会社があるとしたら、どのような会社ですか」の問い(回答を2つ選択)に対し、「仕事の内容が面白くない会社」(24.5%)は10年前と比較してポイントが減少。一方、「ノルマのきつそうな会社」(31%)、「休日・休暇がとれない(少ない)会社」(25.8%)、「転勤の多い会社」(19.9%)、「残業が多い会社」(10.3%)などは増えている。

★「大学生の就職活動」ガイド 小倉環氏
去年から話題になったので、就職の条件として今年は特に重要視されているのでしょう。

★「大学生の就職活動」ガイド 小寺良二氏
企業は変わらず、学生の見方が変わった感じがします。今は就職に余裕があるので、ブラック吟味をする余裕もあるせいです。しかし、学生のリテラシーが低く、マスコミが過剰に煽り立てているのに踊らされている感もあります。

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  • 堅実世代の「看護学科」という選択

看護学科を新設する大学が増えている。今春も16校の新設があり、合計226校と20年前の7倍以上に。河合塾調べによる2014年度の入試動向を見ると、「文低理高」「資格系人気」という近年のトレンドのなかでも、2008年度以降、医療系分野の志願者数では看護分野の人気が最も早く上昇を始めた。その背景にあるのは、医療現場でのニーズが高く、地元での就職や、結婚・出産後の再就職も望めるため。その志願者数は今年度、国公立大(前期)で約1.2万人、私立大では約7万人に上る。しかし、前年度比では101%に落ち着き、ピークを迎えた感がある。

★「専門学校選び」ガイド 古堅政義氏
大学の学生募集の流れは、従来であれば専門学校を希望していた層もターゲットとしつつあります。なかでも看護科は、学生の獲得が期待できる分野です。一方、学生にとっては就職に有利な上、社会的ニーズも高い看護師を目指すというと親の賛成を得やすい。また、そういう意味で理学療法士も人気が高いです。