質疑応答:ネット広告業界のなかでの位置付けについて
質問者1:
質問が2点ありまして、両方とも「PrimeAd」に関する部分です。まず、昨今のネット広告業界では、かなりいろいろなことが同時に起き、けっこう苦しんでいる会社も多いのかなと思っています。
ネット広告の業界全体が変化していくなかで、御社のコンテンツマーケティングの位置付け、もしくは御社の「PrimeAd」の位置付けが、業界の変化のなかでどういうかたちで……もしかしたら、今まで以上に光が当たるかもしれないですし、もしかしたらマイナスの部分もあるかもしれないですが、業界全体を見たときの位置付けを解説いただけますでしょうか。
質問が2点ありまして、両方とも「PrimeAd」に関する部分です。まず、昨今のネット広告業界では、かなりいろいろなことが同時に起き、けっこう苦しんでいる会社も多いのかなと思っています。
ネット広告の業界全体が変化していくなかで、御社のコンテンツマーケティングの位置付け、もしくは御社の「PrimeAd」の位置付けが、業界の変化のなかでどういうかたちで……もしかしたら、今まで以上に光が当たるかもしれないですし、もしかしたらマイナスの部分もあるかもしれないですが、業界全体を見たときの位置付けを解説いただけますでしょうか。
江幡:
今、コンテンツマーケティングを業界全体から見たときの位置付けについてご質問いただきましたが、弊社の考え方をご説明したいと思います。
まず、業界全体を見たときに、インターネットを活用したデジタルマーケティング全体は、総量がどんどん伸びているのは周知の事実かと思います。その中身を見ますと、やはり「運用型広告」の部分が一番伸びています。
一方、「All About」が多く手掛けている、各メディアのなかで、あるスペースで、ある時期に広告を出すというような「予約型」といったものは、伸びているものの運用型広告に比べると市場規模も成長率も下回る流れが続いているのが現状です。
運用型広告は、顕在化している、つまり今何かを買おうとしている人を刈り取っていく刈り取り型のマーケティングになりまして、刈り取りを続けていると、畑は荒れるということです。よって、畑を耕し、いろいろなものを育てなければいけないというのは当然です。また売り手サイドは、市場を育てていくことがどうしても必要になります。
その部分において、売り手であるメーカー、流通などが、いろいろなところでマーケティングのトライを進めています。旧来で言うと、例えばテレビにおいて、「新しい商品が出ましたよ」といったCMを流し、そのあとに雑誌で、「テレビで見たあの商品はこういうものだったのか」という流れで、深い理解が進むというかたちです。
ご存知のとおり、そうした媒体は接触時間や利用頻度が少し減っています。かたやインターネットは、刈り取りしかないということで、ちょうどその間がぽかっと空いている状態が広がってきていると思っています。
実際にアメリカのマーケットでは、コンテンツマーケティングの領域は昨今非常に伸びております。日本には2年遅れくらいでその流れが来ると言われていますが、この分野にずっと身を置いている我々としては、この先も伸びていくということを現場の実感としても、広告主の声としても感じています。
一方で、コンテンツマーケティングを実施したいけれど手間がかかる、効果の指標がバラバラといったように、「ちょっと取り組みづらいよね」のような課題をお聞きしています。それを解決できれば、ビジネスとして大きくなるのではないかというところが、この数年、ずっと取り組んできた背景になります。
先ほどからご説明しているような取り組みによって、そのあたりを解消できるのではないかということで、主要な広告主のみなさまや代理店のみなさまとお話をしているなかで、「いけそうだね」という実感を、今まさに得ているところです。
そうは言いましても、既存のタイアップ広告もいろいろな媒体で動いています。調査にもよりますが、弊社調べではデジタルだけでもタイアップ広告市場は数百億円後半ぐらいありそうなのです。
この市場に対する整備が不十分な状態ですので、我々がよりよいかたちで市場に持って来れれば、非常に規模が大きくなります。さらにその市場で今までトライしていなかったお客さまに対して価値訴求ができれば、さらに伸びていく部分もあるということで、非常に大きくなると思っています。
今、コンテンツマーケティングを業界全体から見たときの位置付けについてご質問いただきましたが、弊社の考え方をご説明したいと思います。
まず、業界全体を見たときに、インターネットを活用したデジタルマーケティング全体は、総量がどんどん伸びているのは周知の事実かと思います。その中身を見ますと、やはり「運用型広告」の部分が一番伸びています。
一方、「All About」が多く手掛けている、各メディアのなかで、あるスペースで、ある時期に広告を出すというような「予約型」といったものは、伸びているものの運用型広告に比べると市場規模も成長率も下回る流れが続いているのが現状です。
運用型広告は、顕在化している、つまり今何かを買おうとしている人を刈り取っていく刈り取り型のマーケティングになりまして、刈り取りを続けていると、畑は荒れるということです。よって、畑を耕し、いろいろなものを育てなければいけないというのは当然です。また売り手サイドは、市場を育てていくことがどうしても必要になります。
その部分において、売り手であるメーカー、流通などが、いろいろなところでマーケティングのトライを進めています。旧来で言うと、例えばテレビにおいて、「新しい商品が出ましたよ」といったCMを流し、そのあとに雑誌で、「テレビで見たあの商品はこういうものだったのか」という流れで、深い理解が進むというかたちです。
ご存知のとおり、そうした媒体は接触時間や利用頻度が少し減っています。かたやインターネットは、刈り取りしかないということで、ちょうどその間がぽかっと空いている状態が広がってきていると思っています。
実際にアメリカのマーケットでは、コンテンツマーケティングの領域は昨今非常に伸びております。日本には2年遅れくらいでその流れが来ると言われていますが、この分野にずっと身を置いている我々としては、この先も伸びていくということを現場の実感としても、広告主の声としても感じています。
一方で、コンテンツマーケティングを実施したいけれど手間がかかる、効果の指標がバラバラといったように、「ちょっと取り組みづらいよね」のような課題をお聞きしています。それを解決できれば、ビジネスとして大きくなるのではないかというところが、この数年、ずっと取り組んできた背景になります。
先ほどからご説明しているような取り組みによって、そのあたりを解消できるのではないかということで、主要な広告主のみなさまや代理店のみなさまとお話をしているなかで、「いけそうだね」という実感を、今まさに得ているところです。
そうは言いましても、既存のタイアップ広告もいろいろな媒体で動いています。調査にもよりますが、弊社調べではデジタルだけでもタイアップ広告市場は数百億円後半ぐらいありそうなのです。
この市場に対する整備が不十分な状態ですので、我々がよりよいかたちで市場に持って来れれば、非常に規模が大きくなります。さらにその市場で今までトライしていなかったお客さまに対して価値訴求ができれば、さらに伸びていく部分もあるということで、非常に大きくなると思っています。
質疑応答:アドフラウドについて
江幡:
もう1点ですが、今のインターネット業界では、「アドフラウド」という大きな動きがあります。日本語に訳すと「広告詐欺」です。
インターネット広告においては、広告がクリックされたら広告主がいくら払うという、クリックあたりの課金、CPC(Cost Per Click)という指標がメジャーです。そのなかで、クリックしているのが人間なのか、システムが勝手にクリックしているのではないか、またクリックしたのはいいけれど、その瞬間にもう次のサイトに遷移して、実際にはそのクリックした広告はほとんど見てないのではないかといったことがあります。
大手グローバル企業のクライアントなどはその調査をしているのですが、そうしたデータを深掘りしていくと、けっこうな割合で不正が多いといったお話が持ち上がってきています。
また広告主としては、自社商品のことを悪く言われているブログの横に自社の広告が出たら困ります。しかし、そうしたところでも平気で広告が出ているような仕組みがあります。
アドテクノロジーの進化によって、場所というよりは人にターゲティングしておりますので、その人が見ている場所に広告が出ていくため、そうしたことを管理できていないという問題もあります。また、競合他社の広告と一緒に表示されるようなことも管理できていません。
この一連の出来事を総称してアドフラウドを言っておりまして、「業界側がこの対策をしっかりと進めないと、もう広告は出せないね」というように、ブランドを大切にする大きな広告主は言い出しています。
よって、しっかりとその対策をしていて、きちんとしたコンテンツを作っているメディアや、アドフラウド対策を仕組み上でしっかり実施しているメディアにしか広告を出さないという流れが、先々に来ると思っています。
我々は、その場所で非常に成長できるのではないかということで、いち早くその準備をして、今回、新たなプラットフォームの開発を推進をしています。
前半のお話とこのお話を含めて、成長できるポテンシャルが非常に大きいと考えています。
もう1点ですが、今のインターネット業界では、「アドフラウド」という大きな動きがあります。日本語に訳すと「広告詐欺」です。
インターネット広告においては、広告がクリックされたら広告主がいくら払うという、クリックあたりの課金、CPC(Cost Per Click)という指標がメジャーです。そのなかで、クリックしているのが人間なのか、システムが勝手にクリックしているのではないか、またクリックしたのはいいけれど、その瞬間にもう次のサイトに遷移して、実際にはそのクリックした広告はほとんど見てないのではないかといったことがあります。
大手グローバル企業のクライアントなどはその調査をしているのですが、そうしたデータを深掘りしていくと、けっこうな割合で不正が多いといったお話が持ち上がってきています。
また広告主としては、自社商品のことを悪く言われているブログの横に自社の広告が出たら困ります。しかし、そうしたところでも平気で広告が出ているような仕組みがあります。
アドテクノロジーの進化によって、場所というよりは人にターゲティングしておりますので、その人が見ている場所に広告が出ていくため、そうしたことを管理できていないという問題もあります。また、競合他社の広告と一緒に表示されるようなことも管理できていません。
この一連の出来事を総称してアドフラウドを言っておりまして、「業界側がこの対策をしっかりと進めないと、もう広告は出せないね」というように、ブランドを大切にする大きな広告主は言い出しています。
よって、しっかりとその対策をしていて、きちんとしたコンテンツを作っているメディアや、アドフラウド対策を仕組み上でしっかり実施しているメディアにしか広告を出さないという流れが、先々に来ると思っています。
我々は、その場所で非常に成長できるのではないかということで、いち早くその準備をして、今回、新たなプラットフォームの開発を推進をしています。
前半のお話とこのお話を含めて、成長できるポテンシャルが非常に大きいと考えています。
質疑応答:「PrimeAd」の受注状況について
質問者1:
まさに今、プラットフォーム化しているサービスの受注活動をされている最中だと思うのですが、この上期の受注活動について、先ほど御社の自社コンテンツマーケティングの受注があまり(好調ではない)ということでしたが、この「PrimeAd」の受注活動はどういうふうに総括されていらっしゃいますか?
まさに今、プラットフォーム化しているサービスの受注活動をされている最中だと思うのですが、この上期の受注活動について、先ほど御社の自社コンテンツマーケティングの受注があまり(好調ではない)ということでしたが、この「PrimeAd」の受注活動はどういうふうに総括されていらっしゃいますか?
江幡:
まだ正式なサービスというよりは、お客さまにトライアルしていただきながらというところで、プラットフォームの構築に貢献していただくような受注が多いです。
具体名は申し上げられませんが、みなさまもよくご存知の家電メーカーや化粧品メーカーなどが「おもしろいね」ということで、1,000万円から3,000万円単位で発注いただき、お試しいただくものが増え続けているのが現状です。
我々の手応えとしては、もちろん売上の数字もそうですが、定性的な評価も含めて手応えを感じているところです。
ここは引き続き、来期に向けてもどんどん進めていきたいと思っています。
まだ正式なサービスというよりは、お客さまにトライアルしていただきながらというところで、プラットフォームの構築に貢献していただくような受注が多いです。
具体名は申し上げられませんが、みなさまもよくご存知の家電メーカーや化粧品メーカーなどが「おもしろいね」ということで、1,000万円から3,000万円単位で発注いただき、お試しいただくものが増え続けているのが現状です。
我々の手応えとしては、もちろん売上の数字もそうですが、定性的な評価も含めて手応えを感じているところです。
ここは引き続き、来期に向けてもどんどん進めていきたいと思っています。
質疑応答:「ちょっプルTV」や「Facebook navi」について
質問者2:
御社の株主さま、数十名を担当している証券会社の者なのですが、株主さまから「聞いてほしい」と頼まれているものが4点あります。
1つは、先月始まった「ちょっプルTV」の手応えについてです。これは再放送していますよね? いつ、新しいバージョンが放送されるのかというのが1つ目の質問です。
また、先ほど「今年の災害等は今のところ影響ない」とおっしゃっていましたが、昨年は災害によって少し減益になっていますよね。数パーセントほど数字が上がってきたのは決算のあと、10月かと思いますが、このあたりで今年はどのような状況でしょうか、というのが2つ目です。
そして、御社は2年前に7億円の自社株買いをされています。自社株の活用プランや、消却の予定はあるかという質問です。
もう1つ、御社は「Facebook navi」を展開していますが、ちょうど今、Facebookは「Libra」で騒がれていますよね。そこで、御社とFacebookがどういう関係なのかという質問です。この4つについて、お願いします。
御社の株主さま、数十名を担当している証券会社の者なのですが、株主さまから「聞いてほしい」と頼まれているものが4点あります。
1つは、先月始まった「ちょっプルTV」の手応えについてです。これは再放送していますよね? いつ、新しいバージョンが放送されるのかというのが1つ目の質問です。
また、先ほど「今年の災害等は今のところ影響ない」とおっしゃっていましたが、昨年は災害によって少し減益になっていますよね。数パーセントほど数字が上がってきたのは決算のあと、10月かと思いますが、このあたりで今年はどのような状況でしょうか、というのが2つ目です。
そして、御社は2年前に7億円の自社株買いをされています。自社株の活用プランや、消却の予定はあるかという質問です。
もう1つ、御社は「Facebook navi」を展開していますが、ちょうど今、Facebookは「Libra」で騒がれていますよね。そこで、御社とFacebookがどういう関係なのかという質問です。この4つについて、お願いします。
江幡:
「ちょっプルTV」の再放送についてですが、今のところ、6ヶ月で4本で、11月中旬からは2本目が始まると思います。本番は早朝に流しており、そういう意味ではシニアを意識しているところで、次の回を楽しみにしていただければと思います。
そして、災害のところですが、影響がまったくないわけではありません。千葉県の状況、また東北や東関東の河川の氾濫などで、被災されたみなさまは物を買うどころではありませんので、当然影響はゼロではありません。
数字の部分で言いますと、去年の災害影響よりは小さいですし、11月は少なくとも復調しており、長引いていません。影響はありますが、去年ほどではないということです。
次に、自社株については現在のところ消却していません。新たな資本業務提携など資本政策や、M&Aなど、フレキシビリティを担保するため、自社で持っています。
また、社内の優秀な人材確保のために、株式報酬といったものも検討しており、その原資にもなると考えていますので、今は保持している状態です。有効活用していきたいと思っています。
次が、「Libra」についてです。現時点で「Libra」に関するビジネスというのは検討していません。国際的には、まずはFacebook社自身が「Libra」をどうするのかということを言われていますし、少なくとも金融当局はあまりよろしくないと思っていますので、まだそのフェーズまで来ていません。
当然ながら「Facebook navi」は、Facebookの日本での普及を主旨としていますので、そうしたものが始まれば、そうしたものを後押ししていくポジションを担わせていただこうと思っています。
ほかに、ご質問はよろしいでしょうか。
今回は上期のご報告ということで、途中経過の報告になりましたが、ひと言で申し上げると、コンシューマサービスで事業収益を伸ばしながら、マーケティングソリューションでネクストを作り、さらにその先で第3の柱を別に1つ作るということです。
このあとも、大きな成長を持続できるような転換期におりますので、そのあたりは、いろいろなかたちで随時開示させていただきながら、ご報告したいと思います。引き続き、ご支援を賜れれば幸いでございます。
本日は、決算発表会にお越しいただきまして、ありがとうございました。これで終了とさせていただきます。
「ちょっプルTV」の再放送についてですが、今のところ、6ヶ月で4本で、11月中旬からは2本目が始まると思います。本番は早朝に流しており、そういう意味ではシニアを意識しているところで、次の回を楽しみにしていただければと思います。
そして、災害のところですが、影響がまったくないわけではありません。千葉県の状況、また東北や東関東の河川の氾濫などで、被災されたみなさまは物を買うどころではありませんので、当然影響はゼロではありません。
数字の部分で言いますと、去年の災害影響よりは小さいですし、11月は少なくとも復調しており、長引いていません。影響はありますが、去年ほどではないということです。
次に、自社株については現在のところ消却していません。新たな資本業務提携など資本政策や、M&Aなど、フレキシビリティを担保するため、自社で持っています。
また、社内の優秀な人材確保のために、株式報酬といったものも検討しており、その原資にもなると考えていますので、今は保持している状態です。有効活用していきたいと思っています。
次が、「Libra」についてです。現時点で「Libra」に関するビジネスというのは検討していません。国際的には、まずはFacebook社自身が「Libra」をどうするのかということを言われていますし、少なくとも金融当局はあまりよろしくないと思っていますので、まだそのフェーズまで来ていません。
当然ながら「Facebook navi」は、Facebookの日本での普及を主旨としていますので、そうしたものが始まれば、そうしたものを後押ししていくポジションを担わせていただこうと思っています。
ほかに、ご質問はよろしいでしょうか。
今回は上期のご報告ということで、途中経過の報告になりましたが、ひと言で申し上げると、コンシューマサービスで事業収益を伸ばしながら、マーケティングソリューションでネクストを作り、さらにその先で第3の柱を別に1つ作るということです。
このあとも、大きな成長を持続できるような転換期におりますので、そのあたりは、いろいろなかたちで随時開示させていただきながら、ご報告したいと思います。引き続き、ご支援を賜れれば幸いでございます。
本日は、決算発表会にお越しいただきまして、ありがとうございました。これで終了とさせていただきます。
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