―チームではなく、個人にフォーカスするやり方に変えたということでしょうか?
山本 そうですね。昨年までの研修で重視していたチーム開発力は、やはりオンライン環境下では難しいと判断しました。チームでの開発経験は研修を終え、本配属された後でも培うことができるので、まずは個人で必要な技術を身につけてもらうことを優先しました。
ただ、コミュニケーション形成は外すことができないため、オンライン環境下でも実現できるスキームを組みました。具体的には(1)毎日30分のメンターとの振り返り1on1、(2)週1回の同期同士の振り返り、(3)他部署との交流を目的にしたランチリレーの3つです。
ただ、コミュニケーション形成は外すことができないため、オンライン環境下でも実現できるスキームを組みました。具体的には(1)毎日30分のメンターとの振り返り1on1、(2)週1回の同期同士の振り返り、(3)他部署との交流を目的にしたランチリレーの3つです。
■コミュニケーションの質をいきなり高めるのは無理
―毎日メンターとの1on1! すごいですね。
山本 とにかく研修中はコミュニケーションを多くとることが重要だと思っています。私自身ある人から言われて実感もしていることですが、コミュニケーションの質をいきなり高めるのは無理なんです。相手に慣れたり、仲良くなったり、お互いに知ることで信頼関係ができて初めてコミュニケーションの質が上がる。
だから、はじめはコミュニケーションの量を意識して、毎日30分話すということをやってもらいました。話す内容は1日の振り返りですが、新卒社員によくあるのが目先でできたこと・できなかったことを注視すること。本質的なところに気づいてもらうためにも、メンターと振り返りを行うことは有効だと思っています。あとは、メンターと話したこと、自分の中の発見や学びをそこだけに留めず、他者に共有することも重要だと思っていて、週1の同期同士の振り返りの場を活用してもらいました。
だから、はじめはコミュニケーションの量を意識して、毎日30分話すということをやってもらいました。話す内容は1日の振り返りですが、新卒社員によくあるのが目先でできたこと・できなかったことを注視すること。本質的なところに気づいてもらうためにも、メンターと振り返りを行うことは有効だと思っています。あとは、メンターと話したこと、自分の中の発見や学びをそこだけに留めず、他者に共有することも重要だと思っていて、週1の同期同士の振り返りの場を活用してもらいました。
―社内ランチリレーというのはどういうものですか?
山本 これは単純に他部署を知ろうという目的で行っています。新卒社員はただでさえ知っている社員が少ないのに、今年は一度も会社に行けず、ずっとオンラインの世界に隔離されている状態ですからね。毎日開発部のメンバーや同期とだけ話して、外の世界を知らないのはかわいそうです。
そこで、考えたのが社内ランチリレー。初回は他部署のメンバーをゲストとして私がセットし、2回目以降はそのゲストが次回ゲストを指名するバトン方式をとりました。週に1回程度は他部署の先輩とランチ会が開催され、色々な話をするなかで刺激もあったと聞いています。
そこで、考えたのが社内ランチリレー。初回は他部署のメンバーをゲストとして私がセットし、2回目以降はそのゲストが次回ゲストを指名するバトン方式をとりました。週に1回程度は他部署の先輩とランチ会が開催され、色々な話をするなかで刺激もあったと聞いています。
―研修を終えてみて、結果をどのように見ていますか?
山本 研修に参加した3人とも、技術的にも行動的にも目標を達成することができました。結果的に、リモートだからできないというのはないと感じています。逆にリモートになって改めて教える側も気づかされることが多く、いい学びでした。マンツーマンで見れる対面研修は曖昧さが多少許される部分があって、なんとなく伝わった感、わかった感で進んでしまうことがあるのに対し、各々で作業をするリモートでは細かい認識のすり合わせ、確認が必要になります。
技術的なところもそうですが、基本的な研修の意図・理由もその一つ。「なんでこれを今やっているか」を理解してもらうことはとても重要ですが、思ったよりも通じにくいんですよね。教える側は新卒社員の理解力に頼らず、しっかり都度述べる、常に意識して伝えることを徹底する必要があるし、理解したか確認する作業も重要。当たり前のことですが曖昧にしないことが大事だなと改めて感じました。
今年は教える側も教わる側も初めてのことだらけだったので、一緒に研修を作りながらいい体験をしてもらいたいと思っていたのですが、毎週の振り返りがワークし、ブラッシュアップしながらよい研修ができたのではと思っています。また心配していたオンラインでのコミュニケーションですが、ふたを開けてみれば新卒のほうが上手だったかもしれません(笑)。
技術的なところもそうですが、基本的な研修の意図・理由もその一つ。「なんでこれを今やっているか」を理解してもらうことはとても重要ですが、思ったよりも通じにくいんですよね。教える側は新卒社員の理解力に頼らず、しっかり都度述べる、常に意識して伝えることを徹底する必要があるし、理解したか確認する作業も重要。当たり前のことですが曖昧にしないことが大事だなと改めて感じました。
今年は教える側も教わる側も初めてのことだらけだったので、一緒に研修を作りながらいい体験をしてもらいたいと思っていたのですが、毎週の振り返りがワークし、ブラッシュアップしながらよい研修ができたのではと思っています。また心配していたオンラインでのコミュニケーションですが、ふたを開けてみれば新卒のほうが上手だったかもしれません(笑)。
■研修を終えてみて
実際に研修をうけた新卒社員はどのように感じたのでしょうか? 研修最後の課題であるアプリ発表会における社員自身の振り返りを少し紹介します。
モンペイ君 :
研修では、JavaScriptとDockerまわりの開発を勉強しました。苦労したことは、DOMの概念を理解できておらず、イベント処理を取得するときにやり方が分からなかったこと。またSQLのデータベースが絡むレコードの概念がわからず、欲しいデータを抽出するのにも苦労しました。またe-learningでは、HTML やCSSの技術を補強したものの、実際のアプリ開発ではレイアウトずれが起きるなど苦労しました。また技術とは別で、デザイン設計のセンスがないことを痛感させられました……。
研修を通して気づいたことは、人と話すことがモチベーションになるということです。知識を得るうえでも有益と感じました。そのうえで、自身が意図していることや考えていることを正しく伝える力が足りないと感じたので、今後はそのような点も意識して仕事に取り組みたいです。
研修を通して気づいたことは、人と話すことがモチベーションになるということです。知識を得るうえでも有益と感じました。そのうえで、自身が意図していることや考えていることを正しく伝える力が足りないと感じたので、今後はそのような点も意識して仕事に取り組みたいです。
ひで君: e-learningではやったことがない技術を補強しようと思い、DB・SQLを選択しました。またアプリ開発に入るまでにVim・Apache研修があったのですが、Vim・ターミナルが苦手だということに気づき、Vimで日報を書くことを始めました。
研修を終えてみて、新しいことを学ぶこと、また成長が実感できるのは楽しかったと感じました。今後も慣れ親しんだ技術を使うのではなく、チャレンジ精神をもって新たな技術に挑戦していきたいです。技術を追求してチームを助けたり、学んだことをメンバーに還元できるエンジニアになりたいと思いました。
研修を終えてみて、新しいことを学ぶこと、また成長が実感できるのは楽しかったと感じました。今後も慣れ親しんだ技術を使うのではなく、チャレンジ精神をもって新たな技術に挑戦していきたいです。技術を追求してチームを助けたり、学んだことをメンバーに還元できるエンジニアになりたいと思いました。
きはる君: 実力テストで思ったよりもコードが書けないことを知ってショックを受けたので、e-learningではプログラム講座を選択しました。講座を受けていくうちに、理系数学が得意な人がやるイメージだった競技プログラミングもちょっとずつやっていくことで自分もできるのではと感じました。
研修中の目標として、自分が得意なことを見つけて他の人に知ってもらうことを意識していたのですが、研修を終えてみて、JavaScriptが好きなことを再認識したのでそれを得意分野にしたいと思いました。さらに、手を動かすためにJavaScriptのアプリを作って、12月ごろに開発部のメンバーに見てほしいと思っています。
研修中の目標として、自分が得意なことを見つけて他の人に知ってもらうことを意識していたのですが、研修を終えてみて、JavaScriptが好きなことを再認識したのでそれを得意分野にしたいと思いました。さらに、手を動かすためにJavaScriptのアプリを作って、12月ごろに開発部のメンバーに見てほしいと思っています。
いかがでしたでしょうか
来年の状況もなかなか予測しにくいですが、オールアバウトでは環境変化にできるだけ柔軟に対応し、ベストを尽くしていきたいと思っています。
来年の状況もなかなか予測しにくいですが、オールアバウトでは環境変化にできるだけ柔軟に対応し、ベストを尽くしていきたいと思っています。
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