第6回 よく踏み込んだで賞 須藤さんの「わたしの踏み込み」
「オールアバウトで、自分にふさわしい仕事や仲間に出会えた」という須藤さん。メディアビジネス部で新規事業開発を手がけています。短期間で新たな事業を立ち上げた行動力が評価され、第6回「よく踏み込んだで賞」を受賞しました。そんな須藤さんが語る、PDCAを止めないための極意「踏み込まずに踏み込む」とは?
2022年7月に「Way」が始動してから、社員一人ひとりがそれぞれの「踏み込み」を実践してきました。「よく踏み込んだで賞」は、日常にある「自分の良い行動」や「周囲の人の良い行動」を投票し、その中から特に「Way」を体現した“踏み込んだ行動”を称えるアワードです。今回は第6回の受賞者、須藤さんのインタビューをお届けします。
メディアビジネス部 事業開発グループ/メディアプロデュースグループ所属 須藤
2023年中途入社。全国紙で10年間にわたり警察・司法の取材や社会面などの紙面編集を担当したのち、Webニュースサイトの記事編集や企業のオウンドメディアの運営に携わる。現在、事業開発グループとメディアプロデュースグループを兼務。 |
■オールアバウトで「自分にふさわしい」と思える仕事、仲間に出会えた
ー「よく踏み込んだで賞」の受賞、おめでとうございます。受賞を知ったときは、どんなお気持ちでしたか?
オールアバウトは、私にとって4社目の職場です。本当にやりたい仕事ができる、自分にふさわしい会社、思いを同じくする上司や仲間に出会えたことを心からうれしく感じていますし、みんなに感謝しています。
だからこそ、今回立ち上げたプロジェクトを成功させなければ、と身が引き締まる思いです。これまで助けてくれた仲間や、応援してくれた人たちに恩返しするためにも、今後しっかりと結果を出していきたいですね。
だからこそ、今回立ち上げたプロジェクトを成功させなければ、と身が引き締まる思いです。これまで助けてくれた仲間や、応援してくれた人たちに恩返しするためにも、今後しっかりと結果を出していきたいですね。
ー須藤さんは、オールアバウト入社以前、新聞社で仕事をした経験もあるそうですね。
全国紙で10年間、取材や紙面編集を担当しました。その後、別の会社に移り、Webニュースサイトの記事編集にも携わりました。
メディアの運営体制には、大きく分けて、読者がコンテンツに対して直接支払いをする「有料モデル」と、無料でコンテンツを提供し、主に広告によって収益を得る「無料モデル」の2種類があります。新聞社はもともと有料モデルで運営されていましたが、Webメディアの普及とともに、無料モデルにも進出するようになりました。
有料モデルでは読者がクオリティの高い記事を求める傾向がある一方で、無料モデルではビジネスの構造上、多くの人に読まれることが優先されるため、記事制作においてスピードやインパクトが重視されがちです。さらに、広告市場や主な流入元である自然検索の状況が芳しくない場合、記事の量産が求められ、結果として記事のクオリティを保つことが難しくなるというジレンマが生じます。
読者に対して誠実で質の高い記事を提供しながら、ビジネスとして収益を安定させる。この両立を目指して注目したのが、リードジェネレーション(見込み客の獲得)やリードナーチャリング(見込み客の育成)といったオウンドメディア(※)で用いられるマーケティング手法です。
※オウンドメディアとは、本来は自社が所有するメディア全般を指すが、一般的には「営業活動に貢献するためのマーケティングサイト」という意味で用いられており、ここでもその意味で使用している。
この手法を使えば、広告が主な収益源である無料モデルの課題を補えると考え、企業のオウンドメディア運営を代行する会社で経験を積みました。その後、このオウンドメディアの手法を、自分が経験を積んできた商業メディア(※)でも試してみたいと思い、コンテンツへのこだわりとビジネスとしての適切なバランスを兼ね備えたオールアバウトに転職したんです。
※広告や有料コンテンツなど、メディア自体の収益化を目的として運営されるメディアのこと。新聞、雑誌、Webメディアなどが該当し、日本最大級の生活総合情報サイト「All About」もその一つ。
メディアの運営体制には、大きく分けて、読者がコンテンツに対して直接支払いをする「有料モデル」と、無料でコンテンツを提供し、主に広告によって収益を得る「無料モデル」の2種類があります。新聞社はもともと有料モデルで運営されていましたが、Webメディアの普及とともに、無料モデルにも進出するようになりました。
有料モデルでは読者がクオリティの高い記事を求める傾向がある一方で、無料モデルではビジネスの構造上、多くの人に読まれることが優先されるため、記事制作においてスピードやインパクトが重視されがちです。さらに、広告市場や主な流入元である自然検索の状況が芳しくない場合、記事の量産が求められ、結果として記事のクオリティを保つことが難しくなるというジレンマが生じます。
読者に対して誠実で質の高い記事を提供しながら、ビジネスとして収益を安定させる。この両立を目指して注目したのが、リードジェネレーション(見込み客の獲得)やリードナーチャリング(見込み客の育成)といったオウンドメディア(※)で用いられるマーケティング手法です。
※オウンドメディアとは、本来は自社が所有するメディア全般を指すが、一般的には「営業活動に貢献するためのマーケティングサイト」という意味で用いられており、ここでもその意味で使用している。
この手法を使えば、広告が主な収益源である無料モデルの課題を補えると考え、企業のオウンドメディア運営を代行する会社で経験を積みました。その後、このオウンドメディアの手法を、自分が経験を積んできた商業メディア(※)でも試してみたいと思い、コンテンツへのこだわりとビジネスとしての適切なバランスを兼ね備えたオールアバウトに転職したんです。
※広告や有料コンテンツなど、メディア自体の収益化を目的として運営されるメディアのこと。新聞、雑誌、Webメディアなどが該当し、日本最大級の生活総合情報サイト「All About」もその一つ。
■「PDCAを止めない」ことで、過去の自分を超えていく
ーオールアバウトが大切にしている「Way」や「踏み込み」については、どのように感じていますか?
私はWayの中でも、「社会に踏み込む。」に価値を感じています。社会への踏み込みを目標として掲げることで、自分自身や同僚が踏み込む原動力にもなるからです。
例えば私は、SNSに押されがちなメディア業界の現状に課題を感じていました。SNSの普及で誰もが情報を発信できる時代になったのは喜ばしいことですが、一方でポジショントークやフェイクニュースといった偏った情報発信が多いのも事実です。そんな中、公平で信頼できる情報を発信するメディアが衰退してはいけないという強い思いを、以前から持っていました。メディア業界にも情報の発信方法に課題がないわけではないですが、「メディアのマネタイズ手法を改善することで、良質な情報発信の灯を消さない」という社会的な目標を掲げたことで、私自身のモチベーションも大きく高まったと感じています。
例えば私は、SNSに押されがちなメディア業界の現状に課題を感じていました。SNSの普及で誰もが情報を発信できる時代になったのは喜ばしいことですが、一方でポジショントークやフェイクニュースといった偏った情報発信が多いのも事実です。そんな中、公平で信頼できる情報を発信するメディアが衰退してはいけないという強い思いを、以前から持っていました。メディア業界にも情報の発信方法に課題がないわけではないですが、「メディアのマネタイズ手法を改善することで、良質な情報発信の灯を消さない」という社会的な目標を掲げたことで、私自身のモチベーションも大きく高まったと感じています。
ー今回は、リードジェネレーションモデルによる新規事業を立ち上げた「踏み込み」が評価されての受賞となりました。
先ほども少し述べましたが、今、メディア業界全体が収益を安定させることの難しさに直面しています。特に近年、Googleの検索アルゴリズムのアップデートは頻度や規模が増しており、そのたびに広告収益が大きく変動する状況が続いています。さらに、広告単価を維持するうえで重要なサードパーティCookieが規制されていくという課題もあります。こうした急激な変化に対応するためには、多様な収益源を確保することが重要です。投資において多様なポートフォリオを持つことが推奨されるのと同様に、メディア運営でも同じ考え方が必要ではないでしょうか。そのような背景から、収益をより安定させるために、リードジェネレーションモデルによる新規事業を立ち上げることになったのです。
ー事業の立ち上げにあたり、必要となる交渉や調整を猛スピードで進められたと聞いています。
仕事を進める上で、「PDCAを止めない」ことを常に意識しており、その点を評価いただけたのではないかと感じています。かつてイチロー選手が引退会見で、「人より頑張ることなんてとてもできない。自分の限界を見ながら、それをちょっと超える。少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない」という趣旨の発言をしました。日々の小さな行動と改善を積み重ねることで、いつの間にか過去の自分自身を超えている。これはPDCAサイクルそのものではないでしょうか。
PDCAが止まってしまう組織には、往々にして、「プロセスを分解(細分化)できていない」「分解の仕方が悪い」などの課題があるものです。まず、明確な目標を立て、目標と現状の間に生まれるギャップを解決するための方法を考える。その方法をさらに細かいタスクに分解していくことで、PDCAが回りやすくなると思います。
PDCAが止まってしまう組織には、往々にして、「プロセスを分解(細分化)できていない」「分解の仕方が悪い」などの課題があるものです。まず、明確な目標を立て、目標と現状の間に生まれるギャップを解決するための方法を考える。その方法をさらに細かいタスクに分解していくことで、PDCAが回りやすくなると思います。
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