シェア研修で開催「マインドフルネスセミナー」の内容を公開!
オールアバウトが2012年から導入している新入社員研修「シェア研修」。2018年度は新たな取組みとして、外部の企業と合同で「マインドフルネスセミナー」を実施しました。多様な働き方がある現代において、仕事の生産性を高めるにはどうしたら良いのか。専門家によるレクチャーを実際に受けてきました。
オールアバウトでは、2012年から新入社員を対象に、他社の新入社員と合同で行う「シェア研修」を導入しています。新人の頃から他社と関わりをもつことで、外にも意識を広げ、思想や行動の多様化・オープン化し、次世代を担う人材を育成を目的に、様々な独自的なカリキュラムで構成されるシェア研修。今年は例年の内容に加えて、「マインドフルネスセミナー」をトライアルで導入!スティーブ・ジョブズ氏などの経営者や、Googleなどの企業が導入するなど何かと話題になっている「マインドフルネス」。その導入理由から実践方法までをレポートいたします。
2018年度シェア研修の様子はこちらから
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■なぜ新入社員研修でマインドフルネスセミナー?
まず、なぜ新入社員研修でマインドフルネスセミナーを導入したのか、人事マネジャーの岡部さんに話を聞きました。
――株式会社オールアバウト 人事グループマネージャー 岡部
「人生100年時代と言われる現代において、仕事の生産性を高めることは、健康管理の観点からも、社会で生き抜く上でもとても重要です。そこでオールアバウトでは働き方改革の一環として、リモートワークなど様々な施策をトライアルで導入しています。今回は、集中力を高める施策の一つとして、”マインドフルネス”のセミナーを新入社員研修にトライアル導入しました。」
「人生100年時代と言われる現代において、仕事の生産性を高めることは、健康管理の観点からも、社会で生き抜く上でもとても重要です。そこでオールアバウトでは働き方改革の一環として、リモートワークなど様々な施策をトライアルで導入しています。今回は、集中力を高める施策の一つとして、”マインドフルネス”のセミナーを新入社員研修にトライアル導入しました。」
リモートワークって実際どうなの?試験導入の様子をレポート ※トライアルルールも全公開
オールアバウトでは2018年2月より、リモートワーク制度を試験導入することになりました。そこに込めた人事グループの想いや、実際にリモートワークを実践した社員の話を通じて、オールアバウト的”働き方改革”の実態に迫ります。また、記事の最後には弊社が策定した導入時のトライアルルールも公開しているので、これから自社でも取り組みを検討している人事担当者の方は必見です!
スティーブ・ジョブズをはじめとする著名な経営者や、Googleなどの企業も導入するマインドフルネス。今回のセミナーでは、マインドフルネスの権威であり、「世界のエリートがやっている最高の休息法」などといった著書を出されている、アメリカ神経精神医学会認定医の久賀谷亮先生にお越しいただきました。
世界のエリートがやっている 最高の休息法 - 久賀谷亮 - Google ブックス
【「脳疲労」がすぐ消えて、頭が冴える】「疲れがとれない…」こんなに休んだのになぜ?——アイドリング状態でも勝手に疲労を溜めていく脳には「科学的に正しい休ませ方」があった! 集中力や行動力を高める究極の休息メソッドを、イェール大で学び、米国で18年診療してきた精神科医が明かす。
■専門家による「マインドフルネス」講座
今の時代は、特に脳や体が疲れるようになっています。携帯電話などを見ると情報量が多いし、いろんなことがスピーディーに行われます。そういった状態の中で、我々の心は常にさまよっていて、頭の中がパンパンになってしまっています。そうすると疲れやすくなる。疲れを取るには、上手に休む方法が必要となります。そこで企業などが取り入れているのが、シンプルで正しい休息法である『マインドフルネス』です。
過去や未来というものの大半はストレスの原因になります。先週ミスをしてしまった、という過去のストレス。明日は上司とのミーティングがあるという、未来のストレス。そんなふうに、過去と未来からストレスが来るのです。そのストレスから逃れるのは、“今”に注意を向けるということが重要です。
『マインドフルネス』とは何かに注意を向けるということ。それも、熱心にやる。獲物を狙う猫は、狙った獲物に注意を向けます。注意が向くのは“今”。過去でも未来でもなく、目の前に獲物がいるという、“今”なのです。
少し科学的な話をすると、脳の中心にある部分をデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)といいます。ここは、ぼんやりしているときなど、何もしていないときに動くのですが、かなりのエネルギーを消耗します。『マインドフルネス』というのは、このDMNの活動を鎮める効果があります。
『マインドフルネス』により、疲れやストレス、雑念がなど、脳の負担が減ります。そうやって脳にスペースを作ることによって、集中力や生産性があがる、といわれています。
薪をくべて火をおこすとき、薪と薪との間にスペースがあると酸素が入り、火がおこしやすくなります。スペースというのは、人間の脳にも必要なものなのです。
ここにいるみなさんは、新しく学ぶことが多かったり、将来の不安があったり、いろいろあるでしょう。そういうときこそ、ブレイクをとって一時停止をしてみてください。そのほうが、実りが多くなります。『マインドフルネス』というのは、休みにくい、疲れがたまりやすい現代社会の中で、シンプルでいつでもできる正しい休息法です。ポイントは、“今、この瞬間にいる”。それを意識することだけです。
■ビジネスパーソンが持っていたほうが良い、「マインドフルネス」の知識
セミナーでは、紅茶を使った「マインドフルネス」を提案し、実際に自社でも取り入れているユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役人事総務本部長の島田由香氏も登壇。自身の体験や社内での取り組みなどを交えて、“自分に意識を向ける”ことの大切さを話してくださいました。
私自身、4~5年前から『マインドフルネス』を体験して、会社にも取り入れました。ビジネスパーソンになる最初の段階のところでこの知識を持っている/持っていないとでは、すごく差が出てくると思います。
これから、仕事に生産性を求められることが多々あるでしょう。そのときに大切になってくるのが、先ほど久賀谷先生のお話にもあった“スペース”です。心や時間に余裕があると、生産性が高まります。他人や仕事、家のことなどにエネルギーを使ってしまうことを私は“human doing”と呼んでいます。私たちはもっと“human being”であるべきなんです。自分の在り方に意識を向けるということです。『マインドフルネス』は、“human doing”を“human being”に戻してくれます。マインドがフルの状態ではなく、マインドフルでいること。これが確実に生産性を高めてくれます。新人研修でこれを取り入れるというのは、すごくいい取り組みなのではないでしょうか。
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