自分たちが”主役”となってサービスを創り出すエンジニアを育てる オールアバウト式・新卒エンジニア研修レポ
広報部の安田です。かれこれ十数年IT業界にいる私がオールアバウトのエンジニアについていつも感じていること。それは、みんなとにかく明るくそしてコミュ力が高い。打合せはいつも笑い声が聞こえるくらい、各部署の雰囲気が良いんです! そんな”オールアバウトなエンジニア”はどのようにつくられているのか? 今回は新たに始まった新卒エンジニア研修の取材を通してお伝えしたいと思います。
オールアバウトでは、総合情報サイト「All About」を支えるインフラの運用や新サービスの開発を行うメディア開発部、コンテンツマーケティングプラットフォーム「All About PrimeAd」に関わる広告配信システムの開発やユーザデータの解析を行うプラットフォーム開発部など、さまざまな領域のエンジニアがいます。
この4月にはエンジニア採用の新卒社員4名が入社し、シェア研修を経て各部署に配属されました。新卒エンジニアは当然ながら、開発経験の有無や知識、スキルもバラバラで育成はかなり大変と聞きますが、オールアバウトではどのように育成しているのでしょうか? 今年から始まったという各部署合同で行う新卒エンジニア研修を取材して探ってみました!
この4月にはエンジニア採用の新卒社員4名が入社し、シェア研修を経て各部署に配属されました。新卒エンジニアは当然ながら、開発経験の有無や知識、スキルもバラバラで育成はかなり大変と聞きますが、オールアバウトではどのように育成しているのでしょうか? 今年から始まったという各部署合同で行う新卒エンジニア研修を取材して探ってみました!
【同時公開】新卒目線で語る!オールアバウトの新卒エンジニア研修 - オールアバウトTech Blog
はじめに こんにちは。今年新卒入社いたしました、プラットフォーム開発部の@jnamiと申します。 今回は、今年に行った部署合同新卒エンジニア研修について報告したいと思います!
■ OJTの限界を打破するために始めた新卒エンジニア合同研修
まずは合同研修を始めた背景やその目的について、メディア開発部ジェネラルマネジャー田中さんと、今年の4月からオールアバウト初の「テックリード」として、チーム開発の推進や、技術、開発プロセスのサポートを行っている渡部(わたべ)さんに話をきいてみました。
(左から)渡部さん、田中さん
ーまずは今年から新たに部署合同で1か月間の新卒エンジニア研修を実施することになった背景について聞かせてください。
渡部
新卒エンジニアの育成は採用する段階で技術やスキルをはかることができないため、一般的には難しいといわれています。オールアバウトでもいままでは、4月のシェア研修でビジネスマナーやビジネススキルなどを一通り学び、各部署に配属後はOJTで研修といった流れだったんですが、これにはいくつかの課題がありました。
まず、レベルセットができていない状態でのOJTは受け入れ側の負荷があまりにもかかりすぎる、そしてメンターによって教える内容にばらつきが出るため成長に差がでるといったことです。2019年度入社の新卒を受け入れるにあたり、必要最低限の知識やスキルは体系的に学んでおいてからOJTを行ったほうが良いのではないかという意見があがっていました。
まず、レベルセットができていない状態でのOJTは受け入れ側の負荷があまりにもかかりすぎる、そしてメンターによって教える内容にばらつきが出るため成長に差がでるといったことです。2019年度入社の新卒を受け入れるにあたり、必要最低限の知識やスキルは体系的に学んでおいてからOJTを行ったほうが良いのではないかという意見があがっていました。
田中
メディア開発部の場合は、OJTで既存システムやアプリの改修を行いながら、技術や実務を学んでいくのが通例でしたが、改修のタイミングがそういつも合わないことから別の方法を検討する必要があったことも今回の研修のきっかけです。
■ チーム開発をいち早く経験することで、自分の意見を言えるエンジニアに
ー研修の内容や特長について教えてください
渡部
研修のゴールは、「オールアバウトのエンジニアとして、必要なマインドセット・スキルセットを身につけプロのエンジニアとして働けるようになる」こと。
約1か月間の研修では、まず基礎講座でオールアバウトで働く上で身につけて欲しい、エンジニアとしてのマインドやメディア運営における必要な知識を講座と演習を通して身に着けます。例えば、広告のビジネスモデルやオールアバウトのアドネットワークの収入の仕組みなども、ビジネスサイドの現場担当者からレクチャー。これは、技術を突き詰めていくだけではなく、開発したプロダクトやサービスが事業全体にどう貢献しているのかを常に意識し、エンジニアが忘れがちなビジネスに対する意識を高めてもらうためです。
約1か月間の研修では、まず基礎講座でオールアバウトで働く上で身につけて欲しい、エンジニアとしてのマインドやメディア運営における必要な知識を講座と演習を通して身に着けます。例えば、広告のビジネスモデルやオールアバウトのアドネットワークの収入の仕組みなども、ビジネスサイドの現場担当者からレクチャー。これは、技術を突き詰めていくだけではなく、開発したプロダクトやサービスが事業全体にどう貢献しているのかを常に意識し、エンジニアが忘れがちなビジネスに対する意識を高めてもらうためです。
研修のカリキュラム
田中
オールアバウトグループ全体のエンジニアチームである、TTB(チームテックボール)が研修のカリキュラム策定に関わってくれたおかげで、グループ会社のエンジニアが講師をしてくれるなど、部署・グループの垣根なく万全な協力体制の下で研修を行うことができました。たくさんの人に教わることで、自分の部署以外にも一通りどんな個性を持った人がいるのかはわかったのではないかと(笑)
ー3週目からは新卒社員だけでプロダクト開発を行ったと聞きましたが、どのような目的があったのでしょうか。
渡部
カリキュラムの後半はプロダクト開発研修として、実際にプロダクトオーナーをたてて、システムの要件定義から開発、リリースまでをチームで行ました。現在、メディア開発部ではチームでの開発を行っているので、その難しさや醍醐味をいち早く経験してもらいたいという目的はあったのですが、お題が決まったのは、キックオフを行う2日前(笑)。TTBのメンバーからメディアアライアンス部の早見(はやみ)さんに良さそうなビジネスアイディアがあるよと教えてもらい、渡りに船でそのままビジネスオーナーになってもらいました。突貫の割には、難易度もちょうどよかった(笑)
渡部
あとは、新卒って最初は分からないからとりあえずいままでの慣習や先輩に従うような状態になることが往々にしてあると思っていて、それはダメだなと。むしろ、若い世代が疑問に思うことはどんどん変えていってほしいし、若い世代の力や勢いをそのまま会社に出してほしい。
だったら、同期チームで喧々諤々しながら主体的に開発する経験をまずしておくことで、実務でのチーム開発においても、慣習にとらわれることなく自分たちの意見を言えるようになるんじゃないかと思いました。これからは、自分たちが主役でサービスを創っていくんだってことを感じてほしかったんです。
だったら、同期チームで喧々諤々しながら主体的に開発する経験をまずしておくことで、実務でのチーム開発においても、慣習にとらわれることなく自分たちの意見を言えるようになるんじゃないかと思いました。これからは、自分たちが主役でサービスを創っていくんだってことを感じてほしかったんです。
田中
誰かに言われたからやる、ではなく自分たちが主体となってサービスを創り出していく、というマインドはオールアバウトのエンジニアが共通して意識していること。とはいえ、やっぱり新卒だとまずどのようにチームでの開発を進めたら良いのかわからないのと、誰でも発言できるオープンな環境があるということを認識してもらうため、新卒研修では以下のようなグランドルールを設けていました。
・チーム開発なので、メンバー同士近くに座る
・情報のやりとりはオープンチャンネルで行う
・言いたいことがあったら溜め込まず発言する。どんな発言もウェルカムです!
・PRに他のチームメンバー全員からApproveがついたらmasterブランチにマージ
・自分(達)が出したPRをマージするまで他の要件に着手しない(PR優先)
・遅刻、お休みをする場合はSlackのチャンネルにポストする
・プロジェクトにコミットする時間以外に要件を進めてはいけない。ただしスプリントレビューの前日はメンター陣と相談して考える
・グランドルールは振り返りの時に見直し、チームで合意しながら適宜変更してく
・朝会では、昨日わからなかったこと、今日やりたいこと共有する
・ペアプロは1時間ごとに交代する
田中
あとは、サポート体制として、スキル面もそうですがどちらかというと面倒見のよさ(笑)で選ばれたメンバーをメンターにつけて密にやり取りをしてました。メンター制度は研修後も継続し、何かあったら常に相談できるような体制にしています。合同研修の成果は直ぐに出るものではありませんが、マインド的な変化で言うと研修を機に積極的な発言が増えたり、オープンに動いている新卒もでてきているのでこれからが楽しみです。
■ 研修最終日を取材、まずは1か月の研修の振り返り
ここで合同研修の最終日を取材した模様をお伝えします。まずは渡部さんがファシリテーターとなって、新卒みんなで1か月の研修を振り返り。何をしたかを時系列で思い出し、それが自分とチームにとってどんな気づき・学び・教訓だったのかを整理します。
みんなで議論しながら纏めていく
自分とチームにとっての気づき・学び・教訓を確認
そのなかから次のプロジェクトに活かせることや改善できることのアクションアイディア出しを行い、各自発表しました。
1か月でこれだけの学びが……
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