第2回 よく踏み込んだで賞 山本さんの「わたしの踏み込み」
突如持ち上がったインシデント事案で、初動から収束まで自発的にリーダーシップを発揮するなど「第2回 よく踏み込んだで賞」を受賞した山本さん。日々「Way=日常をよりよくするプロジェクト」を体現し続ける山本さんの「踏み込み」について詳しく聞きました。
開発部 開発2G 所属 山本
2013年新卒入社し5年働いて退社。しばらく地方創生に携わった後、再入社。 現在はAll Aboutのリアーキテクチャプロジェクトのプロジェクトマネジャー。 趣味はプロ野球観戦とリアル脱出ゲーム、ときどきFINAL FANTASY XIV。 |
2022年7月に「Way」が始動してから、社員一人ひとりがそれぞれの「踏み込み」を実践してきました。日常にある「自分の良い行動」や「周囲の人の良い行動」を投票し、その中から特に「Way」を体現した“踏み込んだ行動”を称える「よく踏み込んだで賞」を受賞した、山本さんの「踏み込み」についてお聞きしていきます。
■日頃自然と行っていることが、前向きに捉えられて評価される「Way」
―まずは「よく踏み込んだで賞」の受賞、おめでとうございます。受賞した時はどのようなお気持ちでしたか?
受賞がわかった時は、正直とても驚きました。というのも、前回の第1回の表彰の時にも私が参加するプロジェクトチームがノミネートされていて、その時は事前に発表コメントを準備するように運営から伝えられていたんです。ところが今回は、その依頼がなかったので「ノミネートから外れちゃったんだな、頑張ったんだけどな」とちょっと残念に思っていました。
第1回「よく踏み込んだで賞」表彰式レポート
2022年7月にスタートした「Way=日常をよりよくするプロジェクト」。その「Way」を具体的に体現した行動を称えるアワードが始まりました。今回は、先日行われた第1回表彰式の模様をレポートします。
ですから、表彰式で私が受賞者と発表された時は驚きとともに「あ~良かった!」という気持ち。一緒に取り組んだ開発チームのメンバー達とは「だよね!」「俺たち頑張ったもんね」と答え合わせをした感じでした。
このよく踏み込んだで賞は副賞としてプチギフトが選べるのですが、私は迷わず「手作りプリン」をリクエスト。会社公認の部活動である料理部の部長の高嶋さんに、ストウブの鍋(※立派なお鍋)でプリンを作ってもらいました。今回のインシデントに一緒に対応したメンバー(30人!)が定例会で全員出社したタイミングでみんなで食べることができました。おいしかったな。
―「Way~日常をよりよくするプロジェクト」は昨年7月に始まりましたが、山本さんは当初どのように捉えていましたか?
「お。なんか、始まったな~。来たな~」と(笑)。でも内容を見た時は、「いつも通りの生活をしていたら、そのまま評価される内容だしラッキー」と思いました。日頃行っていることが前向きに捉えられる文化になるんだなとポジティブに受け止めました。
■一刻を争うインシデントで、自ら陣頭指揮をとって危機を回避
―普段から踏み込んでいらっしゃるんですね! 今回評価された活動は「1月に発覚したシステム開発ツールのインシデント対応において、初動から収束するまでリーダーシップを発揮し各グループ、各メンバーに踏み込んだ」とのことでした。詳しく教えてください。
今年の1月5日、まだ正月ボケが抜けない営業開始2日目に利用しているCI/CDサービスのインシデントが起こりました。CI/CDとは、本番環境へのリリース作業などを自動化し継続的に実行してくれる仕組みです。
1月5日時点の先方の発表では「情報が漏洩したかもしれない。影響範囲はまだわからない。」という状態でした。もし情報漏洩が起きてしまっていたら、オールアバウトの本番環境にもアクセスできてしまうので弊社のサービスどころか会社として危機的な状況です。
たとえば、日常生活でもキャッシュカードを落としたりすれば、不正に引き出しをされる前に銀行に連絡をしてカードを止めるなど、一定の予防活動をしますよね。それと同じで、一刻も早く行動を起こさなければいけないという状況になりました。
1月5日時点の先方の発表では「情報が漏洩したかもしれない。影響範囲はまだわからない。」という状態でした。もし情報漏洩が起きてしまっていたら、オールアバウトの本番環境にもアクセスできてしまうので弊社のサービスどころか会社として危機的な状況です。
たとえば、日常生活でもキャッシュカードを落としたりすれば、不正に引き出しをされる前に銀行に連絡をしてカードを止めるなど、一定の予防活動をしますよね。それと同じで、一刻も早く行動を起こさなければいけないという状況になりました。
急いでマネジャーや意思決定できるリーダー陣の招集を行ったのですが、あまりにも急だったので関係する全てのメンバーがすぐに揃うことができず、指示を待つよりは現場で決めるしかないと対策チームをすぐに立ち上げました。
現状の問題の確認と、我々がこれからやらなくてはいけないタスクを全部洗い出して、エンジニアを動かす、リーダーを立てて進行してもらう、ひとつひとつタスクが完了したか確認をするという指揮を執りました。
多くのメンバーがリモートワークですし、それぞれが四方八方で対応し始めたので状況もわかりにくかったので、すぐSlack対策チャネルを開設して情報共有をしました。「Aチームの作業は終わったけれどBチームがまだ終わってないので、手伝ってあげて」、「そこは一旦ちょっと待って」と指示を出したり、開発部以外の人たちに状況を説明して「全ての仕事を止めてこちらを優先していますので、来週リリース予定だったものは延期します」と連絡するといった交通整理。並行してマネジャー陣を集めて、細かく状況報告を行うなど。インシデント発生直後の2日間は朝から晩までつきっきりで対応をしていました。
すべての処理が終わってから2ヵ月程過ぎて、振り返りのミーティングを設定しました。「対応は間違っていなかったか」、「もっとできることはなかったか」、「今後こういったインシデントがあった時にどうすべきか」をまとめたことで今後に活かされる経験になりました。
現状の問題の確認と、我々がこれからやらなくてはいけないタスクを全部洗い出して、エンジニアを動かす、リーダーを立てて進行してもらう、ひとつひとつタスクが完了したか確認をするという指揮を執りました。
多くのメンバーがリモートワークですし、それぞれが四方八方で対応し始めたので状況もわかりにくかったので、すぐSlack対策チャネルを開設して情報共有をしました。「Aチームの作業は終わったけれどBチームがまだ終わってないので、手伝ってあげて」、「そこは一旦ちょっと待って」と指示を出したり、開発部以外の人たちに状況を説明して「全ての仕事を止めてこちらを優先していますので、来週リリース予定だったものは延期します」と連絡するといった交通整理。並行してマネジャー陣を集めて、細かく状況報告を行うなど。インシデント発生直後の2日間は朝から晩までつきっきりで対応をしていました。
すべての処理が終わってから2ヵ月程過ぎて、振り返りのミーティングを設定しました。「対応は間違っていなかったか」、「もっとできることはなかったか」、「今後こういったインシデントがあった時にどうすべきか」をまとめたことで今後に活かされる経験になりました。
―非常に広範囲に影響が渡る事案だったので、その行動の速さや的確さが「相手に踏み込む」、「社会に踏み込む」、「価値に踏み込む」行動だと多くの人に評価されました。
対応も早く、結局のところ情報漏洩は起こらず、事なきを得ました。こういった予防策というのは「何も起こらなかった」が当たり前とされているのですが、今回きちんと評価されてよかったです。
―今回のような事例は、過去にあったのでしょうか?
小さなインシデントはありましたが、ここまで大規模なものは、私のエンジニア人生でも初めてのことでした。ただ、システム部 ジェネラルマネジャーの寺門さんが常々、「障害対応はこのようにやるべし」と口を酸っぱくしておっしゃっていたので、慌てずに手順通り進めることができました。寺門さんは今は別のチームですが、育ての親みたいな人なので、いろいろ助けられています。
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