タイアップ広告の未来を考える! 「PrimeAd パブリッシャーサミット2023」開催レポート
生活者が商品・サービスを認知し購買などのアクションに至るまでの“ミドルファネル”領域において重要性を増す記事型タイアップ広告などの「コンテンツマーケティング」。デジタルメディアの企画力・制作力を活用し、生活者と広告主の接点となる有益なコンテンツを創出する記事型タイアップ広告には大きな可能性があります。その市場拡大のためにはどのような課題と向き合い、変革が必要なのでしょうか。
オールアバウトのコンテンツマーケティングプラットフォーム「PrimeAd(プライムアド)」が3月に主催した「PrimeAd パブリッシャーサミット2023」では、PrimeAd認定代理店の担当者、90社を超えるPrimeAd提携メディアの担当者、そしてPrimeAdの運営担当者が集まり、記事型タイアップ広告の現在、そして未来に向けた戦略について考えました。
■PrimeAdが目指しているものは、コンテンツマーケティング市場拡大
基本的な感染症対策を講じた上でリアル開催した「PrimeAd パブリッシャーサミット2023」。会場となったオールアバウトのイベントスペースには、用意した席が足りなくなるほど多数のメディア担当者が参加し、会場は開会前から熱気に包まれました。開会にあたり、オープニングの挨拶を行ったオールアバウト 代表取締役社長兼グループCEOの江幡哲也は、「約225のメディアに集まっていただきPrimeAdが目指しているものは、ただひとつ。皆さまと一緒にコンテンツマーケティングの市場を大きくしたいということ。メディア運営会社、広告会社、そしてPrimeAdが三位一体となって、一緒に産業を大きくしていきたいということです」と挨拶。プラットフォームを提供するPrimeAd、コンテンツを企画・制作するメディア、広告主と向き合う広告会社が連携してコンテンツマーケティングの成長を加速させたいという思いを語りました。
オールアバウト 代表取締役社長兼グループCEO 江幡哲也
そして開催にあたり、PrimeAd認定代理店である、ADKホールディングス 代表取締役社長グループCEOの大山俊哉様、電通デジタル 代表取締役社長執行役員の瀧本恒様、博報堂DYメディアパートナーズ 代表取締役社⻑の矢嶋弘毅様からビデオメッセージが寄せられました。
■ADKホールディングス 代表取締役社長 グループCEO 大山俊哉様
「私たち広告会社にとってPrimeAdは、クライアントの課題に合わせて企画提案ができるとても価値のあるソリューションになっています。私たちADKマーケティング・ソリューションズは、顧客体験価値の最大化=顧客体験デザインを最重要テーマに掲げています。デジタル化により顧客接点が多様化する中、PrimeAdを活用することで企画提案の幅が大きく広がっています。PrimeAdを通じて様々なメディアと繋がり、コンテンツマーケティング市場の拡大により一層取り組んでいきます。」
■電通デジタル 代表取締役社長執行役員 瀧本 恒様
「タイアップ広告の手法が以前からありましたが、その状況は大きく変化していると感じています。デジタル広告市場においては、定量効果の把握が容易なアッパーファネル・ローアーファネルへの予算シフトの傾向があり、その中で工数をかけて企画・制作して生活者に製品・サービスの深い理解を促すコンテンツマーケティングは非常に重要になっていると感じています。コンテンツマーケティングは今も多くの広告主・生活者に必要とされていると強く信じています。電通デジタルもより多くの生活者の心に届くコンテンツ・コミュニケーションを生み出すべく、メディアの皆さまと一緒にミドルファネル領域(の施策)のアップデートを図っていきたいと考えています。」
■博報堂DYメディアパートナーズ 代表取締役社⻑ 矢嶋弘毅様
「世界的なスポーツイベントや動画配信サービスなど人気のデジタルコンテンツが持つ影響力は非常に大きく、良質なコンテンツには必ず広告のニーズが生まれています。キャラクター、映画、イベントといったビッグコンテンツはもちろんですが、メディアの皆さまが日々生み出す動画や記事も非常に価値のあるコンテンツです。広告業界は、広告主のブランド・ロイヤリティを高めるために良質なコンテンツに新しいテクノロジーとアイデアを掛け合わせるなど、これまで以上の挑戦をしていかなければなりません。コンテンツをマーケティングに活用したいという広告主のニーズも、ますます高まるでしょう。その中で、コンテンツマーケティング業界のDXを推進し、市場を成長させるパイオニアとして、PrimeAdの今後に期待しています。」
■コンテンツマーケティング市場拡大のために解決すべき3つの課題
「記事型タイアップの未来をどう作るか?」と題したイベントの第1部では、PrimeAdの市場拡大に向けた戦略や今後リリースされる新機能などについて、PrimeAdプロダクトマネジャーの中島からプレゼンテーションを行ったほか、PrimeAd認定代理店各社担当者より最新のPrimeAd活用事例をご紹介いただきました。
中島は、まずPrimeAdが実現したいビジョンについて、「メディアが制作するコンテンツ資産を活かした形でのコンテンツマーケティング市場拡大」と説明。過去最高を記録した日本の広告費を牽引するインターネット広告費において、媒体費、EC広告費、制作費がそれぞれ増加傾向にある現状を挙げた上で「媒体費が堅調に成長していく中で、それに伴って制作費も連動して引き続き成長していく」と今後のトレンドを示しました。
「(メディア運営会社が)デジタルマーケティングのトレンドに乗ることで、これからチャンスが生まれます。
Cookie規制をはじめとした今後の業界規制などにどういう打ち手を考えていくかが重要です。」(中島)
そして、コンテンツマーケティング市場の拡大に向けてメディアがそれを主導していくべき理由について、中島は「コンテンツの信頼性」を挙げました。インターネットの世界では現在、情報の氾濫やフェイクニュースが大きな話題になっています。だからこそ、いま求められるのは「信頼できる情報」なのです。「デジタル広告市場の中でコンテンツマーケティングのポジションを確立し、市場を拡大して行きたい。その第一歩として、まずは記事型タイアップ広告から活性化できれば」。
では、記事型タイアップ広告を活性化させるために具体的にどのような課題があるのでしょうか。中島は「市場の多様化、商品の多様化をどのように生み出すか」「商談の質の向上、商談数の増加をどのように生み出すか」「業界内で競争する必要のない業務の標準化をどのように実現するか」という3点を挙げ、PrimeAdではこれらの課題解決を見据えた新機能を今後リリースしていくほか、メディア運営会社、広告会社、そしてPrimeAdがそれぞれの意見を持ち寄りながらさらに議論を深めたいとしました。
では、記事型タイアップ広告を活性化させるために具体的にどのような課題があるのでしょうか。中島は「市場の多様化、商品の多様化をどのように生み出すか」「商談の質の向上、商談数の増加をどのように生み出すか」「業界内で競争する必要のない業務の標準化をどのように実現するか」という3点を挙げ、PrimeAdではこれらの課題解決を見据えた新機能を今後リリースしていくほか、メディア運営会社、広告会社、そしてPrimeAdがそれぞれの意見を持ち寄りながらさらに議論を深めたいとしました。
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