<プレイヤーズ vol.2>運用で広告価値をさらに上げる、企業とユーザーを繋ぐ縁の下の力持ち 小松美鈴
「プレイヤーズ」では、オールアバウトの成長や変革に寄与した人の価値観や取り組みの詳細を深堀りしていきます。 昨今、WEBメディアにおいては運用型広告の成長が著しいですが、 “その他の広告をどう運用していくか”という点も、収益面を考える上では重要な観点です。第1弾に引き続き、今回は、コンテンツマーケティング推進本部より、主に「All About」のネイティブ広告の運用を担当する、コンテンツオペレーション部 小松美鈴さんにお話を伺います。
小松 美鈴(こまつ みすず) コンテンツマーケティング推進本部 コンテンツオペレーション部 リーダー 2004年10月カード会社からオールアバウトへ転職。広報やECサイトの販促・バイヤー、編集などを経ての現職という、社内でも異色な経歴の持ち主。小学校学童と保育園のダブルお迎えに奔走中。 |
■“守り“から、さらに利益を生むための“攻め”の広告運用へ
―小松さんの現在のお仕事について聞かせてください。「広告の運用」と聞くと、リスティング広告などの運用型広告のイメージが強いですが、「All About」における広告運用は少し意味合いが異なりますよね。
そうですね、「All About」での広告運用は、以前ですとバナーなど枠モノ広告の入稿作業やレポート作業、現在ではネイティブ広告への誘導のチューニングを指します。私は入稿された枠モノ広告の掲載開始/終了日時・リンク先などに間違いがないかのチェックを主に担当していましたが、枠モノ広告の積極販売をしなくなってからは、ネイティブ広告の誘導設計・見直し、クライアントへのレポート作成がメインの業務になりました。
現在特に力を入れているのが、ネイティブ広告の誘導枠の見直しです。「All About」内で表示されたネイティブ広告のタイトルやクリエイティブが最も効果的なものになっているかの検証を行っています。そのタイトルは、本当に訴及したいターゲットに対して効果的なのか?画像は記事内容を想定しやすいものなのか?といった見直しを行い、CTRや読了率を改善させることに成功しています。
あとは、広告運用以外にも、営業担当が広告の制作を依頼する際に使うツールや、レポート作成に必要なデータを集計するツールの見直し作業も同時に行っています。これは運用チーム内で変更できることではないので、具体的な作業についてはシステム部をはじめとした他部署と連携して進めています。
現在特に力を入れているのが、ネイティブ広告の誘導枠の見直しです。「All About」内で表示されたネイティブ広告のタイトルやクリエイティブが最も効果的なものになっているかの検証を行っています。そのタイトルは、本当に訴及したいターゲットに対して効果的なのか?画像は記事内容を想定しやすいものなのか?といった見直しを行い、CTRや読了率を改善させることに成功しています。
あとは、広告運用以外にも、営業担当が広告の制作を依頼する際に使うツールや、レポート作成に必要なデータを集計するツールの見直し作業も同時に行っています。これは運用チーム内で変更できることではないので、具体的な作業についてはシステム部をはじめとした他部署と連携して進めています。
―現場からは、「守りの広告運用」から、ここ最近の小松さんの頑張りで「攻めの広告運用」に転じてきたと感じる、と聞いていますが、具体的にはどういうことなんでしょう?
私が広告運用において最も重視してきたのは「間違いの無いように入稿する」ということ。当たり前のことをしっかりやる”守りの姿勢“がとにかく重要な中で、「攻め」の行動とよべるものがあるとすれば、 “余計な時間を削って、営業の時間を作る”ことかなと思います。その時間で一社でも多くのクライアントに会いに行けたり、企画書の精度を高められたら、少しでも受注に貢献できるのではないでしょうか。
最近の例だと、広告の制作依頼ツールを改良しました。ほとんどがスマホ用とPC用の広告の同時受注なのですが、今までは別々に制作へ依頼をする必要がありました。広告の入稿ツールもスマホ用とPC用で別にあるため入稿作業も2回。レポートも分かれて出ます。従来はスマホとPCにおける1PVが持つ価値が全く異なったのでクライアント向けのレポートもそれぞれに分ける必要があったのですが、近年はその差もほぼなくなっているため、営業が手作業で1つに統合していたんですね。こんな感じで二度手間が放置されていて……誰が得しているの?っていう事態でした(笑)。
これを解決するため、スマホ用とPC用で別々に存在していた広告商品を1つに統合して、さらにツールを改修することで、ネイティブ広告1本分の依頼・入稿・集計作業を一度で済ませられるように企画しました。どの部署においても同じ作業を2回繰り返すことになっていたので、ここを統合することで、単純に作業時間を半分に削減できました。
このように、商品の質を担保するだけではなくて、商品を売りやすいように環境を整える、ということが転じて「攻め」ていると評価いただけたのかもしれません。
最近の例だと、広告の制作依頼ツールを改良しました。ほとんどがスマホ用とPC用の広告の同時受注なのですが、今までは別々に制作へ依頼をする必要がありました。広告の入稿ツールもスマホ用とPC用で別にあるため入稿作業も2回。レポートも分かれて出ます。従来はスマホとPCにおける1PVが持つ価値が全く異なったのでクライアント向けのレポートもそれぞれに分ける必要があったのですが、近年はその差もほぼなくなっているため、営業が手作業で1つに統合していたんですね。こんな感じで二度手間が放置されていて……誰が得しているの?っていう事態でした(笑)。
これを解決するため、スマホ用とPC用で別々に存在していた広告商品を1つに統合して、さらにツールを改修することで、ネイティブ広告1本分の依頼・入稿・集計作業を一度で済ませられるように企画しました。どの部署においても同じ作業を2回繰り返すことになっていたので、ここを統合することで、単純に作業時間を半分に削減できました。
このように、商品の質を担保するだけではなくて、商品を売りやすいように環境を整える、ということが転じて「攻め」ていると評価いただけたのかもしれません。
■「広告運用」がネイティブ広告の価値を握る
―そういった功績もあってか、「All About」においてはネイティブ広告の売り上げが堅調に推移していて、主力商品ですよね。この理由は何だとお考えですか?
専門家がいて、16年やってきているメディアであるからこその“信頼性の高さ”だと思います。そもそも、リスティングなどの運用型広告と、「All About」の主力であるネイティブ広告とでは、クライアントの狙いが大きく異なります。ネイティブ広告は「コンテンツ」としてアプローチできるので、バナーなどの広告には興味を示さないユーザーにも接触可能。商品への興味関心を促し購入意欲を高めるなど、態度変容をもたらすことができる広告とされています。
弊社で扱っているネイティブ広告への出稿で扱う商材のほとんどが「商品・サービス名は知っているけどその効果までは知らない」もので、理解を深めてもらうことが目的です。広告に限った話ではないですが、どれだけ情報が充実していても、情報の発信元が信頼されていないと理解は深まらないですよね。広告も同様で、態度変容の可能性を高めるも低めるも、それぞれの媒体の信頼性次第。「All About」の“信頼性の高さ“は広告の売り上げにおいても強みですね。
あとは、“クリックの質の高さ”も堅調な理由のひとつと考えています。最近、広告を見ている人がどの流入元から来たのか、広告をどこまで読んだか(読了率)、また広告閲覧後にどういった行動(クライアントサイトのどのページを閲覧したか、最終的に購入や会員登録をしているのか)など、広告閲覧前後の行動履歴を把握するツールを導入しました。
それにより広告がちゃんと読まれているか、ユーザーの商材への理解度、アクション度合など、広告により態度変容したユーザーの“質”が確認できるようになりました。
広告においては、「CTR(クリック率/Click Through Rate)」の高さが重視されますが、それだけではなくそのクリックが実際にどう作用したか、“クリックの結果”を指標に置くことが重要です。このように広告効果の質を追及している出稿媒体はまだ多くはないので、その点でもクライアントから評価いただけていると考えています。
弊社で扱っているネイティブ広告への出稿で扱う商材のほとんどが「商品・サービス名は知っているけどその効果までは知らない」もので、理解を深めてもらうことが目的です。広告に限った話ではないですが、どれだけ情報が充実していても、情報の発信元が信頼されていないと理解は深まらないですよね。広告も同様で、態度変容の可能性を高めるも低めるも、それぞれの媒体の信頼性次第。「All About」の“信頼性の高さ“は広告の売り上げにおいても強みですね。
あとは、“クリックの質の高さ”も堅調な理由のひとつと考えています。最近、広告を見ている人がどの流入元から来たのか、広告をどこまで読んだか(読了率)、また広告閲覧後にどういった行動(クライアントサイトのどのページを閲覧したか、最終的に購入や会員登録をしているのか)など、広告閲覧前後の行動履歴を把握するツールを導入しました。
それにより広告がちゃんと読まれているか、ユーザーの商材への理解度、アクション度合など、広告により態度変容したユーザーの“質”が確認できるようになりました。
広告においては、「CTR(クリック率/Click Through Rate)」の高さが重視されますが、それだけではなくそのクリックが実際にどう作用したか、“クリックの結果”を指標に置くことが重要です。このように広告効果の質を追及している出稿媒体はまだ多くはないので、その点でもクライアントから評価いただけていると考えています。
―ネイティブ広告を効果的なものにするには、広告運用は不可欠ということですね。
そうですね、広告ビジネスを展開している“他メディアとの差別化”という意味では、広告運用はこれからもっと重要になっていくのではないでしょうか。
「All About」よりも安価でネイティブ広告が出せるような媒体ももちろんあります。ネイティブ広告に求められる成果の一つとして「PV」がありますが、クリックしただけで読まれていなかったら、その広告に効果はない。そういったことにクライアントも気づき始めているからこそ、求められるものが変わってきているような気がします。
“コンテンツを見たユーザーの質”も確認して、どのような態度変容があったのかまで追いかけ、提供できることは、これから先も「All About」の強みであり続けるのではないかと思います。
「All About」よりも安価でネイティブ広告が出せるような媒体ももちろんあります。ネイティブ広告に求められる成果の一つとして「PV」がありますが、クリックしただけで読まれていなかったら、その広告に効果はない。そういったことにクライアントも気づき始めているからこそ、求められるものが変わってきているような気がします。
“コンテンツを見たユーザーの質”も確認して、どのような態度変容があったのかまで追いかけ、提供できることは、これから先も「All About」の強みであり続けるのではないかと思います。
―今後、取り組んでいきたいことはありますか?
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