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<インバウンドセミナー>WEB、SNSを活用した 欧米豪ユーザーの心を掴むコミュニケーション(All About Japan編集長 テルスオロ キアラ)

株式会社D2C主催の「訪日外国人インバウンドマーケティングセミナー」に、All About Japanの編集長 テルスオロ キアラが登壇。近年注目度が増す市場「欧米豪」ですが、ユーザーの心を掴むために、「欧」「米」「豪」それぞれの国民性を捉えたコミュニケーション戦略が重要であることを解説しました。

2018年9月26日に、株式会社D2Cが主催する「訪日外国人インバウンドマーケティングセミナー」にて、All About Japan編集長のテルスオロ キアラが登壇いたしました。

近年、インバウンドにおいて注目度が増す「欧米豪」市場。
今回のセミナーでは、2019年に開催されるラグビーワールドカップに向け、欧米豪から多くの訪日が予想されることをうけ、WEB、SNSを活用した欧米豪ユーザー向けのコミュニケーションについて解説しました。

All About Japan編集長のテルスオロは、
「欧米豪」向けの施策で最も重要なのは、「欧」「米」「豪」それぞれの国民性を捉えたコミュニケーション戦略。同じ英語圏であっても、趣向性や情報接触態度が異なることを理解することが大切です
と話しました。
本記事では、セミナーでお話した一部をご紹介します。
All AboutJapan 編集長 Chiara Terzuolo (テルスオロ キアラ)

2011年にロンドン大学オリエンタル・アフリカン・スタディ学部(修士)を卒業後、IE Business School 日本オフィス担当を経て、2014年にベルトラ株式会社に所属。コンテンツライターとして活躍の後、日本インバウンドマーケティングマネージャー、アジアとオセアニアマーケティング部長を歴任その傍ら、2011年よりフリーランスライター・エディターとして、Japan Today, Jetsetter, InTouch Magazine, Savvy Tokyo, GaijinPot, JNTO, Go Tokyoに寄稿、またNHKに旅行専門家として出演。 2018年5月にAll About Japan編集長に就任。 JNTOグローバルウェブサイトコンテンツ制作・SNS運営、内閣府の雑誌編集なども行っている。

■欧米豪ではなく「欧」「米」「豪」

「欧米豪」は、文字通り欧州、米国、オーストラリアを指し、どの国も英語を公用語とするために一括りに話されることが多いのですが、実際には国民性の違いから、彼らのインサイトは全く異なります。

―オーストラリア人は個人主義なリピーター

例えば、旅好きとして知られるオーストラリア人。若年層のワーキングホリデーの利用率が高く、英語圏の国で数年住んだり、働く経験を持つ人が多いことが特徴です。国民性としては個人主義でマイペース。また探究心が深く、調べものも苦ではありません。ガイダンスをあまり気にせず、自分の足で散策したり、発見することを好みます。またブランドロイヤリティが高く、スキーシーズンのニセコや白馬に毎年オーストラリア人が多く来訪していることからもわかるように、場所・商品・サービスを一度気に入ると、リピートする傾向にあります。

マーケティングにおいては、端的なアプローチよりも少しユーモアが入ったメッセージが効果的で、誇大広告を嫌い、地に足のついた情報発信を好みます。その点でも、日本のブランディングとPR活動は好まれる傾向にあり、オーストラリア人に刺さりやすいといえるでしょう。

「All About Japan」でオーストラリア人に人気なコンテンツは、「日本のスポーツ」や「富士山」に加え、「商店街」などが読まれており、日本の主要観光コンテンツとあわせ、日本の日常生活の体験に関心が高いことがわかります。

―アメリカ人はとにかく元気!州によってもインサイトが異なるのがポイント

アメリカ人は多様性を求めます。旅行ではいかに多くのスポットを訪れるかを考えるため、活動量が他国よりも多いのが特徴です。そのため、旅行先を選ぶ際は、効率的に周遊できるかがポイントになるでしょう。情報接触ルートも幅広く、まだ新聞や雑誌などのプリントメディアの影響力があることに加え、北米のインターネット利用とSNS利用率は高く、多量の情報を日々目にする環境にいます。また、アメリカのモバイルの所有率は人口を上回り、一人が所有するデバイスは複数。つまりクロスデバイス戦略が必須になります。

アメリカの地域によってもその特徴は変わります。ニューヨークのような大きい街に住んでる方と地方の方の旅スタイル・目的・認知度は大きくことなるため、アメリカ人をリーチしたい場合マーケットリサーチは大事な武器です。

―イギリス人は日本人に似ている?我慢しがちで丁寧

イギリスの国民性は日本人に似ているところがあります。丁寧で確実なものを好み、「派手」より「感動」を重視します。明確な情報、計画性のあるプランなど安心感があることが大切なので、あいまいな表現やわかりにくさなどは情報発信で避けるべきでしょう。インターネットの利用率は米国と豪州の間くらい。SNSの利用率は低めで、ラジオの聴衆率が他国に比べて高い傾向にあります。

このように、3つの国を挙げただけでも国民性だけでなく、情報接触ルートが異なります。したがって旅に求める条件や傾向が異なるため、国ごとにコミュニケーションの最適化が必要です。

■拡散してもらえるSNS投稿は?

しかしながら、英語圏に対するコミュニケーションに共通して重要な要素がいくつかあります。それは「ユーモア」「わかりやすさ」です。

日本人の“おもてなし”は高く評価されている一方で、少し丁寧すぎて近寄りがたい印象をもたれる場合があります。英語圏では、友人に話しかけるような気さくなコミュニケーションが好まれる傾向にあります。また、ユーモアがあることも興味を持ってもらうのにとても重要で、面白おかしく親しみが持てる情報発信が効果的でしょう。

例えば、海外でも評価が高い日本の高品質なトイレ。
清潔な空間や、充実したウォシュレット機能を紹介するのではなく、以下の記事では高機能なトイレに戸惑う訪日外国人の実態にフォーカスをあて、「日本のトイレが高機能すぎて、皆さんが戸惑っているの、知っています。私たちも最初そうだった!」というタイトルのもと、トイレの使い方を紹介しています。この記事はリーチが平均の4倍、Facebookのリアクション率(シェア・いいね!・コメント数)は平均の約6倍となりました。
また「わかりやすさ」も情報発信においては重要です。
日本について詳しくない欧米豪の方でも、一目で日本だとわかるアイキャッチや、欧米豪に認知されている“日本らしい”情報を全面に打ち出し発信すると高反応が得られます。

例えば、以下の写真。左の「富士山」はだれもが日本のものだと認識できるのに対し、右の紅葉の写真は日本らしさはあるものの、中国や台湾にも似た風景があり、欧米豪の人には明確にロケーションをイメージできる写真ではありません。

■ネイティブスピーカーはプロじゃない!マーケティングのプロを活用しましょう

情報発信でもう一つ重要なのは英語です。
インバウンド施策で間違った英語でコミュニケーシしている例が散見され、自社のブランドコンセプトがグーグル翻訳任せになっていたり、単語の選定が間違っていて、意図しないメッセージを発信しているというのはよく見られます。

例えば以下のポスターの文言。
Let’s play happily and exhaustively at the popular spot of XXXXX area
おそらく、「XXXエリアの人気の場所で、アクティブに楽しく過ごそう!」という事が言いたいのだと思いますが、“exhaustively” という単語はtiredよりも疲れた状態を指し、どちらかというと「疲弊」「消耗」という意味合いで、この情報がポジティブなのかネガティブなのかよくわからない印象になってしまっているんですね。

他にも、SNSの投稿なのに、小説のような語り口で文章が書かれていたり、論文調に公園の魅力がかかれた投稿を見かけたこともあります。またよくあるミスとしては、記号表記と大文字の乱用です。
(実際にあった大文字と感嘆符の多様例)

PLEASE come to the XXXX!!!!!! 
(直訳:どうか、絶対に来てください!!!)

WE’RE WAITING!!!!!!!!!!!!
(直訳:待ってるからなー!!!!!!!!!)
日本語と英語ではこれらの使い分けのニュアンスが微妙に異なり、英語では大文字表記は名称に使う以外だと、怒鳴るセリフや叫ぶセリフに使われるため、これらが文中に多いと誇張されたメッセージに見えてしまうというわけです。

メッセージを正しく伝えるには、文法もそうですが、プラットフォームに適したトンマナで英語を使うことも重要です。グーグル翻訳はそこまでくみ取ってはくれません。
またネイティブスピーカーも、マーケテイングのプロではありません。国別のインサイトを正しく理解し、SNS運用やマーケテイングの知識を持ち合わせたネイティブのプロに意見をきくことが、インバウンド施策ではとても重要です。
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