■ なぜ日本の手芸が中国で人気?
そもそも手芸自体の歴史は古く、その技術や素材は世界各地独自の進化を遂げていくもの。当然中国でも独自の手芸文化が築かれていますが、なぜ日本の楽習フォーラムのカリキュラムが採用されたのか「羅樹」代表 呉 沁沁(ご しんしん)さんに取材しました。
「羅樹」代表 呉 沁沁氏
――もともと中国の方々にとって、手芸とはどのような存在なのでしょうか
中国で手芸というのは伝統手芸とイコールようなものです。少数民族の刺繍、さまざまな地方の布、藤編工芸品、銀細工などがあり、多くは博物館、美術館などで展示されています。近年では、日本、韓国、ヨーロッパなどから新しい手芸体験や認定講座などが取り入れられてきたこともあり、カフェやデパートの一角で手芸のワークショップが行われたり、当社が販売するパーツを使ってハンドメイドをしたり、より若い世代のあいだでも手芸熱が高まってきていると感じています。
また近年、中国の各市政府と教育部門は、中国伝統手芸の社会伝達のために、資金のサポートや宣伝、デザイントレーニング、多業界コラボレーションなど、さまざまな面での支援に力を入れています。
特に「羅樹」の教室を展開している上海は国際都市であり、世界のさまざまな手芸用品が揃うことや市政府のサポートが特に厚いこともあり、手芸分野では全国でも進んでいる都市です。毎年ハンドメイド関連の企業が世界から集う「上海国際ハンドメイド博覧会」が行われており、昨年は11月に開催され、出展社300社、来場者数84,000人と大盛況となりました。
特に「羅樹」の教室を展開している上海は国際都市であり、世界のさまざまな手芸用品が揃うことや市政府のサポートが特に厚いこともあり、手芸分野では全国でも進んでいる都市です。毎年ハンドメイド関連の企業が世界から集う「上海国際ハンドメイド博覧会」が行われており、昨年は11月に開催され、出展社300社、来場者数84,000人と大盛況となりました。
第5回上海国際ハンドメイド博覧会の写真
手芸用品メーカーなど日本企業の出展も多く、代表の菱倉は講演で『楽習フォーラム』のカリキュラムを紹介
子どもから大人までワークショップに夢中
楽習フォーラムのブースではワイヤーレース体験を実施
――なぜ「羅樹」は日本のカリキュラムを取り入れることにしたのでしょうか?
中国の手芸教室に通われている方は、一つの“趣味”として捉えている方が多いのが現状です。それと比較して羅樹工房の教室に通われている方は、すでに手芸教室を経営している方が多く、より高い技術を学びたいというニーズが多いことが背景にあります。
ですが、中国では教材やカリキュラムに沿って教えることはあまりなく、もっと体系的に教えたほうが技術力を高められると思い、日本の楽習フォーラムのカリキュラムを取り入れたいと思いました。
現在、認定講師は約50名となり、羅樹工房で新しい技術を学び、それぞれ地元に戻ってからまた自分のお客さんに教えるケースが多いですが、楽習フォーラムの体系的なカリキュラムのおかげで高い技術をより正確に広めていけると感じています。
ですが、中国では教材やカリキュラムに沿って教えることはあまりなく、もっと体系的に教えたほうが技術力を高められると思い、日本の楽習フォーラムのカリキュラムを取り入れたいと思いました。
現在、認定講師は約50名となり、羅樹工房で新しい技術を学び、それぞれ地元に戻ってからまた自分のお客さんに教えるケースが多いですが、楽習フォーラムの体系的なカリキュラムのおかげで高い技術をより正確に広めていけると感じています。
羅樹が展開する、羅樹工房の写真(上海市)。さまざまな手芸パーツが揃い、連日手芸講座行われている
――今後の展開をお聞かせください
楽習フォーラムの講座の種類も増やす予定ですが、クオリティーを保ちながら認定校の展開エリアを北京や南京などの大都市で広げられるよう、オールアバウトライフワークスの皆さんと一緒に取り組んで行けたらと思います。
シンシンさん有難うございました! 今後も定期的にオールアバウトライフワークスの海外展開をレポートしていきます
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