■客室清掃を見るとホテルがわかる。評論家はホテルのココを見る








瀧澤さんが撮影されたとあるホテルのベット


ただ、デュベスタイルの問題は、ちょっとのシワが目立ってしまうこと。高級ホテルになるとこの辺も完璧なのですが、シワシワが目立っているホテルは多いですね。






ただ、日本ではそういった本来の目的じゃなくて、インテリア的なアクセントと、デュベスタイルのベッドメイキングをちゃんとしましたよというアクセントとして使われています。












凄く便利なんですけど、環境問題を考えると使い捨ては微妙。というわけで最近増えてきているのが、メッシュ素材で、洗えるウォッシャブルスリッパです。




ホテルにインタビューしても絶対答えてもらえないので、チェックアウトギリギリまでいて、ルームメイドの人の清掃ワゴンを見てみたんですね。交換したり洗うんであれば新しいスリッパが清掃ワゴンの中に入っているはずですよね?





■批評をすることで、ホテルが進化する


というのも、批判に関しては、SNSで皆さんが「このホテルはここがひどい」とか「接客が悪い」「部屋が汚なかった」みたいな情報を発信されているので、僕が重複するようなネガティブな情報をあえて発信しなくてもいいのかなと。


そのためにはホテルとの関係性、お付き合いも重要になってきます。覆面取材だけでは見えない部分ですよね。そうした視座もホテル評論家として、大事な要素だと思っています。


たとえば、初めて正式取材させていただいたホテルへはもちろんですが、覆面取材でもホテルマンからいいサービスを受けたら(名札を見て名前を覚えておいて)、家に帰ってからサンクスレターを書いてそれを総支配人宛で送るんです。


実際にホテルマンから聞いた話なのですが、初めてもらったサンクスレターは一生持っていて宝物だと。こういう経験を経て、ホテルマンは見られている意識が芽生える。
モチベーションが上がることでもっとサービスが良くなるので、お客さんから評価されるというのはすごく良いことだと思います。


みなさんが知っている大都市の有名なホテルは、僕が紹介しなくても多くのメディアで既に取りあげられていますよね。
また、全国メディアに取り上げられることのない地方のホテルが全国メディアにとりあげられることは、ホテルにとって大きなニュースだと言われることがあります。ホテルサービスがさらに良くなるとも。


スタッフの方も「地方のホテルが全国メディアで取り上げられた」と喜んでくれました。そしてスタッフのモチベーションが上がってサービスが良くなったという話も聞くことがあります。
あと、『マツコの知らない世界』もそうですが、全国放送の番組に取り上げられると多くの予約が入ります。
結果、より注目されることになり、自ずとモチベーションも上がります。たくさんのお客さんの目に触れることでサービスの質もさらに良くなったと、放送後ホテルから感謝されることがとても多いです。
僕は、サービスのレベルアップの方法のひとつとして“見られること”が重要だと思っています。ホテル評論家としてホテルのサービスをチェックするのは当然なんですが、それ以上に、自分からいろんなアプローチをすることで“ホテルが進化する”ことが大事だと思っています。

本日はありがとうございました。
■まとめ
ホテルの裏側や、ホテル評論家のお仕事を詳しく知ることができたインタビューとなりました。
今回、瀧澤さんが取材場所として選ばれたのは大森駅のすぐそばにある「HOTEL BAR GRANTiOS」。
今回、瀧澤さんが取材場所として選ばれたのは大森駅のすぐそばにある「HOTEL BAR GRANTiOS」。
理由は、コンセプトがしっかりしていて隠れ家的な要素もあるから。
ビジネスユースで泊まれる値段帯ながら、居心地の良さそうな部屋の作りや、
テレビも見られる広々としたお風呂などもありました。
フロントの奥には本格的なBarも!
フロントの奥には本格的なBarも!
同じく大森駅にある別館では、ラウンジに囲炉裏が。
インタビューを通して、評論家という仕事の見え方が大きく変わりました。厳しい批判もしつつ、ホテルへのアドバイスやサービス向上に繋がるアクションも行う。こういった姿勢は見習いたいなと思いました。
瀧澤さん、ありがとうございました。
瀧澤さん、ありがとうございました。
取材・文:砂流恵介
元エイサーの宣伝・広報。宣伝会議のWeb広報講座の講師。Engadgetやネタりかなど、いろんな媒体で記事を書いています。
元エイサーの宣伝・広報。宣伝会議のWeb広報講座の講師。Engadgetやネタりかなど、いろんな媒体で記事を書いています。
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