月間200種類のスイーツを試食?!「スイーツジャーナリスト」のお仕事に密着してみた
All Aboutの専門家のお仕事について聞くコーナー、今回はTBSテレビ「マツコの知らない世界」などのテレビ番組への出演や、ラジオ、新聞、雑誌、SNSでスイーツの魅力を発信し続ける、All About「スイーツ」ガイドの平岩理緒さんの一日に密着しました。
All About「スイーツ」ガイドとしての記事執筆を始め、TBSテレビ「マツコの知らない世界」などのテレビ番組への出演や、ラジオ、新聞、雑誌、SNSでスイーツの魅力を発信し続ける平岩さん。ひとつのスイーツを紹介するのにもパティシエの経歴、その想い、誕生エピソード、味について深く掘り下げての解説は、スイーツを作る側・食べる側、双方への愛がたっぷり。取材のために、月間200種類はスイーツの試食をしているというスイーツジャーナリストの1日に密着してきました。
All About「スイーツ」ガイド 平岩 理緒 2002年よりスイーツ情報サイト「幸せのケーキ共和国」を主宰するスイーツジャーナリスト。新聞、雑誌などでスイーツの情報を発信するほか、カルチャースクール、製菓系専門学校での講義、スイーツイベントのコーディネート、商品開発コンサルティング、コンテスト審査などを行っている。1か月に試食するスイーツはなんと200種類! |
■ 朝から夜までスイーツ三昧!?広がる「スイーツジャーナリスト」のお仕事
―― スイーツ三昧でうらやましいような……。もう少し具体的に仕事内容を教えてください。
今、月1のWeb原稿がAll Aboutを含めて4媒体くらい。このほか海外の専門雑誌や、年4回といった頻度のWeb媒体でも執筆しています。
―― 原稿を書くときに気を付けていることはありますか?
原稿や情報発信では、作り手の想いをしっかり聞き取った上で、必要に応じ私自身の主観も加えて、お菓子やお店の良さを伝えますが、改善した方がいいなと思うことは記事には書かず、お店に直接「ここをこうすればもっと良くなりますよ」と伝えています。
―― お店にとってはありがたいアドバイザー的な存在ですね。媒体で言うと、日経新聞土曜版の「なんでもランキング」でも、よくお名前を拝見しています!
そうですね。あれは、あるテーマで選出されたお菓子を複数の専門家がランキングするのですが、私はテーマや候補のお菓子選定もご相談いただく場合もあり、企画段階から関わっているお仕事です。
―― そのほかにはどのような仕事がありますか?
講師、コンテスト解説や審査員、MCなど。話題のお店やケーキのチェックも大切な仕事。今のスイーツのトレンド分析・予想などを頼まれることもあります。
―― 一口にスイーツジャーナリストといっても間口は広いんですね!コンテストの審査員について聞かせてください。
今年は、「第9回全国和菓子甲子園」「第10回えひめスイーツコンテスト」などがありますが、書類選考から関わることも多いです。食べずに選考する際は、プレゼンや添える写真を重視します。写真の撮り方やレシピの書き方などの第一印象にも、どれだけそのスイーツについて丁寧に考えているか、その人の生き方が反映されるんです。一つひとつの書類を細かく見る前に、概観していいものをピックアップしていく。そして、さらに絞り込むという感じです。
―― 平岩さんは製菓学校でも講師をされていますが、何を教えているのですか?
「レコールバンタン」では、パティシエやバリスタ志望の学生たちにお菓子業界の動向や、新しいお店やパティシエの情報を伝えています。心がけているのは、一方的に伝えるだけではなく、情報交換の場となるようにしていること。将来パティシエやバリスタになる学生たちは、ケーキを作ったり、コーヒーをサーブしたりするだけではなく、情報発信力やアンテナの立て方も大切。そのために必要な心構えや方法を伝えています。
平岩さんの一日に密着その①~レコールバンタンで授業~ この日は、学生たちが行ってみたいスイーツやカフェのお店の名前とその理由を書いて一人ずつ発表。これは、学生たちが受け身の授業にならないような工夫のひとつでもあり、学生たち同士の情報共有や興味関心を引き出すことにもつながる。 将来のパシティエたちには発表することを通じて「プレゼン能力」も必要だということを気付かせる効果も。平岩さんにとっても、今の学生たちがどんなところに興味を持っているかわかるという、一石四鳥くらいの効果的な授業だった。 学生が発表するお店は、フランスの有名店ばかりではない。「コンビニのケーキや地元の和菓子屋さんでもいいものはたくさんあるのです。なぜ売れているのか、その理由を考えることが大切」という平岩さんの話に、学生たちも熱心に聞き入っていた! 取材協力:レコールバンタン東京校 URL:http://www.lecole.jp/ 住所:東京都目黒区上目黒1-3-3 |
―― 最近では平岩さんをテレビでもお見掛けします。「マツコの知らない世界」に2度ほど出演されたとか。
そうですね。でもどちらかというと、テレビよりラジオのほうが好きなんですよ。
もともと文章を書くのが好きなので、ラジオであれば、言語化して説明できるけれどテレビだと映像の効果が強すぎちゃって。言葉でスイーツのすばらしさを伝えるのは燃えますね。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう一直線」などにも、時々、出演させていただいています。
■ モチベーションは、「素晴らしい出会い」
―― 平岩さんのお仕事のモチベーションってどこにあるのでしょう。
私の役割は、人と人をつなげることだと思っています。作り手と買い手の間に介在して作り手の「わかってほしい」という気持ちを世間に伝えて、「買ってみたい」「食べてみたい」という行動につなげる。その結果みんながハッピーになれば一番うれしいですね。「記事を読んで行ってみたらおいしかった」とか、お店の人に「想いをわかってくれてありがとう」と言われると、やはりうれしいです。
平岩さんの一日に密着その②~予約したケーキを受け取りに、中目黒の「クリオロ」へ~ クリオロは、フランス人サントス・アントワーヌさんのお店。フランスのチョコレートメーカーが日本で展開する「ヴァローナ・ジャポン」などを経て、小竹向原でお菓子教室「エコール・クリオロ」として2000年にスタート。その後パティスリーもオープンした。 2016年に明るくポップなお店から、ちょっぴり大人の雰囲気を醸し出すお店「クリオロ」にブランドチェンジ。日本人の好みをよく取り入れたフランコジャポネなスイーツが評判。 この日は2018年5月2日にNHKBSプレミアム「極上!スイーツマジック」で紹介された「茶CHA」を受け取りに。茶筅をかたどったチョコレートや抹茶の泡まで再現されたケーキの中にはほうじ茶ジュレや抹茶クリーム、そしてゆず餅もin。甘すぎず繊細な食感は、「お茶のセレモニー」のテーマにふさわしい逸品だ。 ※「茶CHA」は2018年7月末までの販売予定。詳細は店舗に要確認。 【クリオロ】クリオロ東京本店 URL:https://www.ecolecriollo.com/shop-honten/ 住所:東京都板橋区向原3-9-2 電話:03-3958-7058 営業時間:10:00~20:00 休:火曜(祝日の場合は営業) 取材協力:クリオロ中目黒店 住所:東京都目黒区上目黒1-23-1中目黒アリーナ103 電話:03-5724-3530 営業時間11:00~20:00(日~木)・11:00~21:00(金・土) 休:不定休 |
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