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<ガイドと●●してみた>新社会人必見!意外と知らない「革靴の手入れ」をAll Aboutガイドに聞いてきた。

オールアバウトの社員である特権を活かし、総合情報サイト「All About」が誇る900人の専門家(ガイド)に色々聞いて、教えてもらうこちらのコーナー。 記念すべき第1弾は、「マツコの知らない世界」に出演経験もあるAll About「靴」ガイドの飯野 高広さんに、新社会人必見の「革靴の手入れ」について聞きました。

みなさん、はじめまして。
「All About」で活躍するガイド900人に、何でも聞けて、いろいろ教えてもらえるお役立ちコーナー、「ガイドと●●してみた」レポーターを務めることになりました、フリーライターのナッツ(@nuts612)です。
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ところで、この春入社した新社会人のみなさん。 はじめてのお給料、何に使っちゃいます? 
これまでの感謝の気持ちを込めて親と食事? それとも、大事に貯金? 
いやいや、「靴」でしょ。

「靴がちゃんとしていなければ、足元すくわれる」。

誰が言ったかしりませんが、これ本当そうだなと思うんですよ。

というのも、今回『マツコの知らない世界』などにも出演されているAll About「靴」ガイドの飯野高広さんに、「革靴の手入れ」について聞いてきまして。
靴ってめちゃくちゃ大事じゃん! と思いました。これは新社会人、いや全ビジネスマン必見の内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください!

■そもそも新社会人は「靴」への意識が低い?聞いてみた

そもそも、新社会人は「靴」に対してどんな考えを持っているのでしょうか。オールアバウトで営業を務め、この春から社会人2年目の吉開(よしかい)くんに話を聞いてみました。
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ビジネスシューズって何足持ってるの?
一足だけですね! ただ、履きつぶしたので、そろそろ新しいのを買おうかなと。
一足って! つまり1年間、同じ靴を履き続けてきたってこと?
週末はスニーカー履いてます! ……つまり革靴はこの一足だけです!
ふーん……。
だって、革靴って高いじゃないですか。
いくらで靴を買ったの?
一万円でした。自分のサイズがなくて、一個大きいサイズを買いました!
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サイズも合ってないんかい。 これで営業に行ってたの? アカンで、ほんま。
安いからですか?
いや、ボロボロやん!
たしかに学生時代はお洒落さんじゃない限り、革靴を履く習慣がないのはわかります。だけどボロボロの靴では、取れる契約も取れない! 身だしなみは大事だよ!! 新社会人のみなさん、綺麗な靴を履いて!!!

とは言え、新しい靴を何足も買い揃えるのは、新卒にとって厳しい。
そこで大事なのが「靴の手入れ」なわけですが、靴クリームや靴ワックスは持っていても、ぶっちゃけ僕も正しい手入れ方法を理解していないんですよね。

そこで今回、160足以上もの靴を持ち、靴の専門家として活躍する飯野高広さんにお越しいただきました!

■All About「靴」ガイドの飯野高広さんが語る「ビジネスシーンにおける靴の役割」

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こちらが、All About「靴」ガイドの飯野高広さん。TV番組『マツコの知らない世界』へ出演されたり、紳士靴だけでなくスーツの単行本まで執筆をされている凄い方。
まずはビジネスマンにとって靴はどういった役割があるのか、お話を伺ってみましょう。
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はじめまして、オールアバウトで営業を担当している吉開と申します!
どうも、はじめまして。飯野と……
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はい、さっそくバレちゃった。
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吉開くん。仕事において、長いお付き合いをしてくれるお客様がいる、ということは大切なことですよね。
そうですね、僕も早くそういったお客様と出会いたいです!
デキるビジネスマンというのは、相手の足元を必ず見ている。そして手入れされた靴を履いている人は、「自分の靴も大事に長く使える人」と評価され、信頼感を相手に与えられるんです。 つまり、靴はその人の人となりを示しているんだけど…………これ……
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吉開くん、靴履くとき靴べらを使わずに履いてるでしょ? かかとの糸がほつれているよ。
靴べら持ってないです!
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つま先も、一切手入れしていないことがよくわかるよ。革が剥がれまくっているね。
……。
たとえ1万円で買った靴とは言え、この靴はもっと手入れしてあげれば長く履けるよ。 私がクライアントだったら、この靴をみて吉開くんとは長い付き合いを期待せずに終わってしまうかもしれないね。
吉開くん、アウトーーーー。
少しだけ、私の話をするね。この靴は、父の形見なんだ。
飯野さんのお父さんの形見の靴。

飯野さんのお父さんの形見の靴。

もう40年も昔の靴だが、いまでも手入れをして、大事なときには足を通すこともある。
40年!?!? 僕が1年履いた靴より断然キレイ……
靴を磨いたり、ゴルフクラブを磨いたりするのが父の日曜日の過ごし方でね。昔からその背中を見ていたから、大切なものを大事に使う姿勢は自然と身についたのかもしれない。
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私が新卒のときに買った靴も、いまだに履ける状態で持っているよ。たまに履くと、「初心を忘るべからず」といった気持ちでね、あんなことあったな、こんなことあったな、と思い出すんだ。
(やばい、このボロボロの靴、捨てようと思ってた)
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靴というのは、しっかりと手入れすれば5年、6年と普通に履くことができる。まだ若いときは新しい靴をポンポン買えないかもしれないね。だからこそ、靴の手入れをしっかりとすること。一見無駄かと思うかもしれないが、まわりまわって無駄遣いをしなくて済むんだよ。
……靴の手入れってどれくらいの頻度でやればいいんですか?
2~3足の靴をローテーションで履き、月1・2回程度で手入れをすることが理想だね。持ち具合が全然違うでしょう。人は1日にコップ1杯の汗を足からかくとも言われている。その汗を靴は吸収してしまうから、休ませてあげることが大事なんだ。 今日は靴の手入れの方法を吉開くんに教えるから、靴を大切に扱ってほしい。わかったかな?
はい!え、でもこんなボロボロの靴でも、手入れすればまだ履けるようになるんですか!?
もちろんだよ。さっそく手入れしてみようじゃないか!
あのマツコも驚く、”鏡面磨き” を見れるのか……!  吉開くん、がんばって!
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■飯野高広さんが教える「靴の手入れ」の仕方

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今回はいろいろなものを持ってきましたが、基本的に用意するのは「クリーナー」「クリーム」「ワックス」の3つ。それぞれ1,000円以下でも売っています。豚毛ブラシは100円均一で売っているもので十分。あとはいらないTシャツなどのやわらかい布を用意しよう。
へえー! 意外と安く手入れ用品って用意できるんですね!
読者のみなさん、あらためて吉開くんの靴を見てみましょう。
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全体的に傷だらけのヨレヨレ。
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つま先は死闘を繰り広げたのかと思うくらいの、ボロボロ具合。
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カカトも剥げてますね。これが、飯野さんの手にかかればどうなるのか、楽しみです。

【ステップ01】クリーナーで汚れを落とす

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まずはクリーナーで汚れを落としていく。私のオススメは液体タイプだね。ポイントは、ゴシゴシしないこと。革が傷ついてしまうからね、優しく汚れを落としていこう。
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すごい……! すでに綺麗になってる!

【ステップ02】靴クリームで栄養補給

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続いては、靴クリーム。無色のものと色付きがあるが、今回は損傷が激しいので、色付きでやろう。クリームには油分、水分、そしてロウが含まれている。これを僕はいらなくなった歯ブラシで塗っていくんだ。
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量は、片足に歯ブラシ半分くらいでいい。もし靴が「もっと欲しい!」と語ってくるのであれば、少しずつ追加で塗ってあげよう。
わかりました!
(靴が語ってくるとか、わからないんですけど……)
まずは要所要所に点々と置いて、歯ブラシで全体に馴染ませていこう。
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おお!! 色ツヤが蘇ってきた!!!

【ステップ03】豚毛ブラシでブラッシング

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そして、ブラッシングだ。このブラシは長く使っているから、 “秘伝のタレ” が染み込んでいるんだよ。
秘伝のタレ……!?
ツッコんじゃダメだよ。きっと靴クリームのことだよ、吉開くん。
ちょっと、失礼。
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ほ、本気を出してきた……!
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ブラッシングをすることで、さきほど塗ったクリームを馴染ませると同時に、余分なクリームを落としていくんだ。そして、あくまで個人的にはだけどハードシェイクがポイント。摩擦熱により、クリームが染み込んでいってくれるんだよ。
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こ、こ、これがハードシェイク……! 凄い、凄いすぎる……!!
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(ハードシェイク時間かかるのね。……ところでオールアバウトのオフィスは恵比寿にあるから、今日はお洒落ランチでもして帰ろうかな)

【ステップ04】布でさらに無駄なクリームを落としていく

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ハァハァ……。まだまだ革には余分なクリームが残っている。それを今度は布で落としていく。いらなくなった布切れで十分だけど、あまり毛羽立っていないものが良いだろう。
師匠! カメラ目線もお願いします!
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(なんか、キラーンっ! って効果音が聞こえた……!?)
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ほら、ご覧。結構拭き取れるものなんだよ。さあ、日常的に行う手入れは、ここまでで十分。これを月1・2回ペースで行おう。ただし、雨に酷く打たれた時などは、焦らずゆっくり乾かしてからこれらを都度行って欲しい。
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なんてことだ……! 靴が蘇っている……!
なんか、ヨレヨレ感もなくなってる気がする。
クリームによって栄養が染み込んだんだよ。色ツヤが蘇るだけでなく、型崩れを防ぐ意味でも、靴の手入れは重要なんだ。

【ステップ05】仕上げのワックスで靴に輝きを与える(鏡面磨き)

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さて、今日は特別に「鏡面磨き」の段階まで行ってみようか。
鏡面磨き……!? なんですか、それ!?
まあ、見ててください。
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靴用のワックスを、また布にちょっとだけ付けよう。今回は色褪せが激しいから他社のちょっとイイ色付きのものを使うけど、はじめて靴の手入れをするのであれば、『KIWI』という無色のワックスを持っていれば十分だよ。
『KIWI』、覚えておきます!
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塗るのは、芯が入っているつま先とカカトのみ。小鳥を撫でるように、優しく、「の」の字を描きながら少量をゆ〜っくり塗っていくのがポイントだ。
さっきまで、あんなにハードシェイクしていたのに!
激しくしてしまうと、ワックスが逆に剥がれてしまうんだ。
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そして、もう1つポイントがある。1度ワックスを塗ったら2〜3分ほど時間をおき、ワックスの有機溶剤を蒸発させること。そして少量の水滴を布に垂らし、なでるように再度磨くんだ。
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水滴を垂らしてあげることで、布のすべりを良くし、より綺麗にワックスが塗られるのさ。さあ、完成だ。
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すごい、すごい、すごい! 僕の笑顔がつま先に反射して写ってます!
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しかし、まだ手入れしていない右足と比べるとその差は一目瞭然……! これが飯野さんの「鏡面磨き」か……!

■所要時間わずか15分程度でここまでに!手入れする前と後を比較してみる

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飯野さんに実演していただいた「靴の手入れ」。手入れする前(右足)と手入れした後(左足)で比較していきましょう。
まず、パッと見でまったく違います。明らかに手入れしたことで靴がピカピカに輝いているのがわかるでしょう。
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とくにあれだけ色ハゲが目立っていたつま先、カカトは、別の靴じゃないかと思うくらいの輝き具合! 光が綺麗に反射し、まさに「鏡面」!
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ヨレヨレだった靴が元気を取り戻しています。色ハゲもしっかりと手入れをすることで、「ビンテージ感」を演出。長く大切に使っている靴である、という印象を持てますね。

特にすごい手入れをしたわけではなく、数千円で揃う手入れ用品で15分程度、メンテナンスを行っただけでこの結果です!
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いやあ、もう捨てようとしていた靴が、まさかこんなに蘇るなんて! まだ履ける!
でも、ちゃんともう1足買って、ローテーションで使い分けるんだよ。ねっ、飯野さん。
その通り。特に「自分に合うサイズ」「紐靴タイプ」の靴を揃えよう。長さだけでなく、甲の高さや土踏まずなどが合っていないと、すぐに疲れてしまうからね。さらに紐靴であれば「ちょっと疲れたな」というときに微調整ができるよ。
あと、プラスチック製のものでいいから、靴ごとに「シューツリー」を用意して、履かない時にはそれを入れておこう。履きジワやソールの反り上がりが酷くなるのを防ぐから。
「今日、3件も外回りがあって疲れたーー」が、「えっ? 今日たった3件だけ? 余裕じゃん!」となるわけですね。
なるほど、「履きやすそう」という理由でスリッポンタイプを買っちゃいましたが、ローテーション用に紐靴タイプも揃えます! よーーし! これで僕もデキる営業マンに近づいたぞ!

■おわりに

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ということで、「靴の手入れ」でどれだけ靴が蘇るか、そして長く履き続けられる靴になるか、おわかりいただけたかと思います。
この春から新社会人になったみなさんも、社会人生活を有意義なものにする第一歩として、自分の靴を大切にしてくださいね。
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おお、さっきまでボロボロだった靴とは思えない! ピカピカだとやっぱりテンションあがりますね!
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よぉ~~し! ダイナミックセールスいってきますーーー!
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いってらっしゃーーい! 長いお付き合いができるお客様と出会えることを期待していますよ!
ちなみに、「ダイナミックセールス」とはオールアバウトの新入社員が営業に行くときの挨拶文句らしいです。
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ていうか自信満々に出かけちゃったけど、まだ左足しか磨いていないよね。
……。
飯野さんが「靴」ガイドとして活躍する理由。
「その道のプロ」のルーツを探るインタビューはこちら。
(取材・文 ナッツ)
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