「あの子、頭いいよ」と家で話題にする同級生は何人かいますけど、そこに対して、自分も追いつこうといった競争意識はないですね。「僕はかなわない」と現状を受け入れちゃっているというか……。どうしたらもう一段階上に行こうという向上心を持ってもらえるのか。(頭を抱える)
うちは長女がそう。競争心が全くなくて何事にもあっけらかんとしている。一方で次女は真逆。姉に対しての競争意識があるんですよね。今しゃべりながら気づきましたが、次女にとっては姉がライバルで、だから競争意識があるのか。
姉へのライバル意識、わかります。私自身も次女なので、子どものときそうでした。年齢も2~3歳しか離れていないから、姉はちょうど追いつけそうなギリギリのところにいて、そこを追い越すと親の関心を集められるというすごくわかりやすいご褒美があるんですよ。
うちの娘達の場合は、姉が妹に対してすごく対抗心を燃やしますね。妹はいい意味でうまくひっぱりあげられている。
そう考えると兄弟や姉妹がいるって羨ましいです。うちはひとりっ子なので……。
お母さんが同じ問題をいっしょにやって、ライバルになってもいいんですよ。でもまずは、時間管理と点数化からはじめてみましょうか。
やってみます! ちなみに集中力のない生徒に対して、塾ではどう指導するんですか?
うちの塾では「勉強時間になったら、座って勉強する」というルールには従わせています。家庭でも時間を決めて、何時から何時は勉強と決めたほうがいいですね。勉強時間の後に遊び時間にするとそっちが気になるので、勉強時間を後にしてもいいかもしれません。それまでは何をしていてもいいよ。いっぱい遊んだよね。あとは勉強終わったらもう寝るだけだねと毎日決めてあるとルールに従いやすくなると思います。
■本は読むのに文章題が苦手なのはなぜ?
うちの子、本はよく読むのですが、作文が苦手で。本人は次の夏休みの読書感想文をどうしようか……と今から悩んでいますし、塾でのテストでは文章題の回答が本当に雑なんです。想像力がないのかな……。作文教室とか行かせた方がいいのかなと迷っています。
本が好きってうちからすると、とても羨ましいですけどね……。うちはまず本をなかなか読まない。学校に送りがてら一緒に電車に乗るんですが、ほかの子は学校からの指導もあって駅のホームから本を読んでいるのにうちの子は「今日は本持ってきてないんだよね~。それよりパパ、週末プール行こうよ」といったような感じなんです……。
まず小松さん、お子さんが本が好きということならば想像力がないということはないと思います。実は感想文の苦手なお子さんはたくさんいます。そもそも読む力と書く力は全然別のものなんです。英語では、読む、書く、聞く、話すといういわゆる4技能が必要と言われていますが、国語も全く同じ。日本語でも文章が書けるようになるためには、「読む」だけではなく「書く」力を鍛えることが大切です。
《宮本先生のアドバイス》子どもの書く力・文章題への対応力を身に着けるためには?
ポイント① 書く力を鍛えるには、主語と述語を必ず入れた一行日記を今日から始めましょう! 書く力を鍛えるのに、一番いいのは日記です。すぐ始められるのは、一行日記。その日に一番印象に残ったことを書かせます。それを毎日続けて添削をしていくだけでも、全然変わって来ますよ。 ポイント② 本を読んだら、誰に共感をしたか聞いて、そこから世界を構築させる 塾では、小説の読み方として、登場人物をとらえるという方法を指導しています。中心人物がだれか、他の登場人物とは、どういう関係か。そういう相関関係をとらえさせるのです。お子さんへの聞き方としては、まず、登場人物の誰に共感をしたのかとたずねます。「誰が好き?」と聞いて、ひとりにフォーカスするんですね。大体主人公と答えますけど。中には、脇役のこの子が好きだという子もいるんです。それでもOK。まずは共感をした人にスポットを当て、その人を中心に世界を構築させてあげると、説明もしやすくなります。 ポイント③ 文章題では、最初は、答えを教えてあげるのも手 国語の文章題が苦手の子には、先に答えを教えちゃうのもいいかなと思います。うちの塾でも取り入れていますが、最初に答えが書いてある段落を教えるんです。そうすると、子どもたちはだんだん要点が書いてある部分を見つけやすくなる。指示語であれば直前に重要な要素があるなど、テクニック的なものは割と簡単に身に付けることができます。それは国語の本質論と少しずれるかもしれないんですけれど、国語嫌いな子って、どこに何が書いてあるかよくわからず、問題を解けないために嫌いになるパターンが多い。まずは正解させる喜びを教えてあげる。マルがたくさんつくとモチベーションも上がりやすいかなと思います。 |
日記は本当に一行だけでいいんですか?
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