■地域産品のあるライフスタイルを提案し、その魅力を海外マーケットに訴求
――ほかにも印象に残っているプロジェクトはありますか。
そうですね……2017年度と2018年度、経済産業省からの補助金事業として取り組んだ、伝統工芸品・地域産品の産地ブランド化の推進を支援する 「Local Creators’ Market」プロジェクトも非常に有意義でした。
Local Creators' Market
ローカル・クリエーターズ・マーケットでは、個性的な商品やサービスの創出や、海外市場への販路獲得などに意欲的でかつ可能性を秘めた産地に対し、海外マーケットのリアルな事情に通じたプロデューサーや有識者が徹底した海外目線で産地を再評価し、世界が注目するブランドの生成に向けて活動します。
この事業での我々のミッションは、まだ海外で知られていない日本の地域産品を発掘し、海外販路を開拓することです。2018年度は、応募があった全国の地域、事業者から、福島県奥会津(三島編み組細工)や、愛知県瀬戸市(瀬戸焼)、岡山県倉敷市(帆布)など6産地を選定。各産地の特性・志向に合わせ、海外マーケットに精通する国内外の有識者でプロジェクトチームを編成し、地域産品のブランド化に取り組みました。
各産地を訪れて製作現場を見学したり地域の方々の話を聞いたりしながら、その地域産品はどんな思いで育まれ、どのように作られているのかを丁寧に調べていきます。そこから、どういう方向でアピールしていくかという総合的なプロモーション戦略を考えるということをしました。
地域経済の持続的な活性を見据え、重点を置いたのは「地域産品を売る」ということより「地域産品を知ってもらう」こと。そのため、数カ月間のプロジェクトの集大成として、地域の皆さんの広報ツールになるよう地域産品を紹介する冊子を制作したりもしました。そのページを開くと、たくさんの「人」が目に飛び込んでくるかと思います。「地域産品そのものだけでなく、それを作る人・使う人の姿を通じて、ライフスタイルを見せたい」という我々の狙いを感じていただけるのではないでしょうか。
各産地を訪れて製作現場を見学したり地域の方々の話を聞いたりしながら、その地域産品はどんな思いで育まれ、どのように作られているのかを丁寧に調べていきます。そこから、どういう方向でアピールしていくかという総合的なプロモーション戦略を考えるということをしました。
地域経済の持続的な活性を見据え、重点を置いたのは「地域産品を売る」ということより「地域産品を知ってもらう」こと。そのため、数カ月間のプロジェクトの集大成として、地域の皆さんの広報ツールになるよう地域産品を紹介する冊子を制作したりもしました。そのページを開くと、たくさんの「人」が目に飛び込んでくるかと思います。「地域産品そのものだけでなく、それを作る人・使う人の姿を通じて、ライフスタイルを見せたい」という我々の狙いを感じていただけるのではないでしょうか。
■情報格差をなくしたい! 本当にやりたかったことがオールアバウトでできている
――子上さん個人についてもお聞かせください。2016年に中途入社されましたが、前職の広告代理店からオールアバウト(グローバル推進室)へ転職しようと思った理由は何ですか?
前職の広告代理店では、東日本大震災によって落ち込んだインバウンド市場の回復を狙いとした日本の海外プロモーションに携わっていました。そのなかでオールアバウトとも仕事をさせてもらい、その仕事ぶりや中の人達の印象が良かったんです。
海外向けにあるPR企画を依頼した際、オールアバウト内に外国籍のエディトリアルチームや海外のトレンドに精通したクリエイティブデザイナーが在籍し、両者が迅速且つ相補的な連携を取っていたことから、従来、制作にかかっていた時間の軽減だけでなく、クオリティの向上まで同時に図れたことは本当に驚きました。
そして、デジタルマーケティングへの注目度が高まるなか、代理店という立場ではなく、情報発信の主体者として現場に立って、もっといろんなことに挑戦していきたい――そう思った時、自らメディアで企画から制作、運用までひととおりやれるオールアバウトに大きな魅力を感じ、現在に至ったというわけです。
海外向けにあるPR企画を依頼した際、オールアバウト内に外国籍のエディトリアルチームや海外のトレンドに精通したクリエイティブデザイナーが在籍し、両者が迅速且つ相補的な連携を取っていたことから、従来、制作にかかっていた時間の軽減だけでなく、クオリティの向上まで同時に図れたことは本当に驚きました。
そして、デジタルマーケティングへの注目度が高まるなか、代理店という立場ではなく、情報発信の主体者として現場に立って、もっといろんなことに挑戦していきたい――そう思った時、自らメディアで企画から制作、運用までひととおりやれるオールアバウトに大きな魅力を感じ、現在に至ったというわけです。
――高いクオリティを追求しステップアップしてきた子上さんですが、その根底には何があるのでしょうか。
ひと言でいえば、「情報格差をなくしたい」という思いですね。米国での大学時代、心理学を専攻し、発展途上国の女性や子どもなどの教育支援に取り組んでいた頃から、「社会的に弱い立場の人たちを含め、誰かの助けになりたい」と思ってきました。扱うものは変わっても、その気持ちは今も変わらず私の中にあります。
人は情報を得ることで、より多くの選択肢を手にし、行動範囲を広げることができます。国や経済状況の違いによらず幅広い人たちが少しでも幸せになれるよう、情報という側面から後押しができる今の仕事は、まさに私がやりたかったこと。心から楽しんでいます!
人は情報を得ることで、より多くの選択肢を手にし、行動範囲を広げることができます。国や経済状況の違いによらず幅広い人たちが少しでも幸せになれるよう、情報という側面から後押しができる今の仕事は、まさに私がやりたかったこと。心から楽しんでいます!
――今後、グローバル推進室でどんなことを目指していきたいですか。
我々には「All About Japan」というメディアがあり、また、ライター、エディター、ビジネスプロデューサーなどの多様な人のネットワークという大きな財産があります。これらを紡いで質の高いアウトプットをしていく延長線上に、新たな領域を拓くこともできるのではないでしょうか。そうして、“オールアバウトはメディア運営だけでなく、その一歩先までできる会社”という姿を見せていきたいですね。
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