バイアスをかけない広い価値観で新規事業を黒字化へ。肝は情報取得の量と整理にあり!
新規事業「Best One」を2年で黒字化。新しい上司からサービスの余命宣告を告げられても決して腐らず、粛々と数字に変えていく前島さん。彼のビジネスマンとしての価値観はいかにして形成されたのか、お話しを聞きました。
前島 大 (まえじま だい) メディア事業部 コンテンツコマース部 マネジャー 大学卒業後、大手グルメサイトに勤務後海外放浪を2年。帰国後はWeb制作会社においてインフォメーションアーキテクトとして従事。2018年にオールアバウトに入社。 |
■ないない尽くしの海外放浪2年で得た、「なんとかなる精神」と「Webにはすべてがある」
―まずはオールアバウト入社までの経歴を教えていただけますか?
大学卒業後は、大手のグルメサイトで店舗オーナー向けの営業をやっていました。これからはインターネットだという世の中だったので、なんらかのインターネットビジネスに関わりたいというのがありました。もう一つ、最初は営業をやりたいという思いがありました。まったく知らない相手のところに行って話をし、納得をしてもらって、お金を出してもらうという体験を、仕事人生の一番最初に置きたかったんです。仕事はめちゃくちゃきつかったですね。1日何十軒も飛び込み営業をして広告案件をとるということを2年続けました。しかし、飲食店の経営者の方と接するうちに、自分の未熟さ、経験のなさを感じ、広い世界でもっといろいろなことを経験したくなり、会社を辞めて海外へ放浪の旅に出ました。
―放浪生活は2年にも及んだと聞いています。
最初は2、3か月で帰ってくる予定だったのですが、海外には日本では会えないような人たち、変人がいっぱいいて、意外と面白くて(笑)。結局、バンクーバーから入って、スキーリゾート地として有名なウィスラー、カナダ最大の都市トロント、最後はニューヨークを回って帰国するまでに2年も経っていました。
―海外放浪で得たものは?
お金もない。知り合いもいない。住むところもない。こんなゼロの状態からでも何とか生きていけるというような体験ができたので、どんな苦境でも「なんとかなる」という精神が身についたこと。それから、日本人でWeb制作、開発をやっている人たちに出会い、家に遊びに行ったり、職場を見せてもらったりしているうちにWebの仕事がすごく面白いと思いました。
海外にいたのは2006年から2007年にかけてで、まだスマホもない時代。ネット文化は過渡期真っただ中で、「Webにはすべて(映像、音楽、ビジネス)がある」と教えられました。ミュージシャンもどんどんWeb上で活躍していて、さらにエンタメだけではなくビジネス面でもECが発展してきた時代。だから「Webにはすべてがある」というのは納得でき、帰国後はWeb業界に関わろうと決めたんです。日本に帰ってきたときはiPhoneが発売されたタイミングでしたね。
海外にいたのは2006年から2007年にかけてで、まだスマホもない時代。ネット文化は過渡期真っただ中で、「Webにはすべて(映像、音楽、ビジネス)がある」と教えられました。ミュージシャンもどんどんWeb上で活躍していて、さらにエンタメだけではなくビジネス面でもECが発展してきた時代。だから「Webにはすべてがある」というのは納得でき、帰国後はWeb業界に関わろうと決めたんです。日本に帰ってきたときはiPhoneが発売されたタイミングでしたね。
■WebアシスタントディレクターからIAへ
―帰国後の仕事を教えてください。
帰国後はWeb制作会社に入り、Webアシスタントディレクターとして企業のHPを作るサポートからスタートし、10年ほど働きました。
カナダ滞在中にWebディベロッパーの人に「君はIAに向いているよ!」と言われたことがあり、それがずっと心に引っかかっていました。さまざまな情報に接して新しいことを知りたいという知的好奇心は人より強いと思いますし、情報の整理が得意なので、確かに自分はIAに向いているのかなと……。気づいたらIAという肩書になっていました。
カナダ滞在中にWebディベロッパーの人に「君はIAに向いているよ!」と言われたことがあり、それがずっと心に引っかかっていました。さまざまな情報に接して新しいことを知りたいという知的好奇心は人より強いと思いますし、情報の整理が得意なので、確かに自分はIAに向いているのかなと……。気づいたらIAという肩書になっていました。
―IAとはインフォメーションアーキテクトの略ですね、詳しく説明してください。
IAというのは日本語に訳すと情報設計者です。ユーザーがほしい情報に対しどうしたら見つけやすく導けるか、どうしたらユーザーにとって理解しやすくなるかということを考える仕事です。
狭い意味のIAでいうと、Webサイトやモバイルアプリで、目的の情報にたどり着くために、ナビゲーションのリンクをどういう風に配置すると探しやすいか、どういう風に文章や画像を配置すると人間が認知、理解しやすいかといったことを考える分野です。
広義のIAだと、たとえば弊社は先日、 「人と人との交流を促す」というコンセプトで新オフィスを作りました。どういう風に机やいすや部屋を配置すると、どんな交流が生まれるかの設定も広義のIAです。さらに、これはWebディレクターが行う場合もありますが、企業からの「自社サイトの課題を抽出してほしい」といった依頼に対して、サイト分析やユーザー調査をし、課題を出し、こうするとよりよくなるという提案をするのもIAの仕事です。
極端な話、クライアントの「サイトのリニューアルをしたい」という依頼に対して、分析結果からその必要はないですよと答えるのもありだと思います。作ることありきではなく、そもそもの情報の課題は何かを分析する仕事と思ってもらっていいかと思います。
狭い意味のIAでいうと、Webサイトやモバイルアプリで、目的の情報にたどり着くために、ナビゲーションのリンクをどういう風に配置すると探しやすいか、どういう風に文章や画像を配置すると人間が認知、理解しやすいかといったことを考える分野です。
広義のIAだと、たとえば弊社は先日、 「人と人との交流を促す」というコンセプトで新オフィスを作りました。どういう風に机やいすや部屋を配置すると、どんな交流が生まれるかの設定も広義のIAです。さらに、これはWebディレクターが行う場合もありますが、企業からの「自社サイトの課題を抽出してほしい」といった依頼に対して、サイト分析やユーザー調査をし、課題を出し、こうするとよりよくなるという提案をするのもIAの仕事です。
極端な話、クライアントの「サイトのリニューアルをしたい」という依頼に対して、分析結果からその必要はないですよと答えるのもありだと思います。作ることありきではなく、そもそもの情報の課題は何かを分析する仕事と思ってもらっていいかと思います。
■オールアバウトのビジョンに共感し、入社。
―IAとして充実した日々を送っていた前島さんですが、なぜオールアバウトへ転職をしたのですか?
理由は二つあります。前の会社で、情報設計、サイトの設計まではできるようにはなりましたが、その先のサービス全体の事業設計はできなかったので、自分の手でそこまでやりたいと思ったのがひとつです。
―IAのスキルがあれば、事業を作る力もおのずと身に付くものなのですか?
モノづくりのメーカーなどでは全く違うと思いますが、情報を扱ってマネタイズをしていくオールアバウトのようなメディアだったら、事業設計とIAは親和性があると思います。でも、できる・できないではなく、自分を成長させるためにそこにいきたいと思いました。
もうひとつの理由は、個人の自立を促す「個人を豊かに、社会を元気に。」というオールアバウトのビジョンに共感したことです。海外で、何もない状態からどうしたらサバイブしていけるかということを、身をもって経験して、これからは個人一人ひとりが強く生きていく力が重要だと痛感していましたので。
もうひとつの理由は、個人の自立を促す「個人を豊かに、社会を元気に。」というオールアバウトのビジョンに共感したことです。海外で、何もない状態からどうしたらサバイブしていけるかということを、身をもって経験して、これからは個人一人ひとりが強く生きていく力が重要だと痛感していましたので。
―オールアバウトの面接での印象はいかがでしたか?
入社後に上司となる方の面接では「うちの会社の悪いところを話します。こういうところやこういうところがダメなんです」と、はっきりと包み隠さず話をされたので、面白い会社だなと思いました(笑)。でも、どこの会社もいいところ悪いところはありますし、おっしゃっていたこともすごくあるあるではあったので、こういう会話が社内でされているのは風通しのいい会社だなと思いました。
―人によっては逃げ出したくなるだろうに、気に入ってくれたんですね(笑)。
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