■「SREだけがSREしなくてもいい」を受け入れて、標準化へ
―甘粕さんからは非常に誠実で緻密でていねいな印象がうかがえますが、これは失敗したなあと思うようなことはありましたか?
そうですねえ。ちょっとSREについて説明をさせてください。SRE(Site Reliability Engineering)はGoogleが2004年に提唱しました。基本的に開発・インフラ・改善・提案も企画も何でも自動化するシステム運用方法なんですが、全部やれるようなスーパーエンジニアはなかなかいませんから、会社によって具体的にやることが違います。オールアバウトのSREチームは2018年に設立され、当初インフラチームと基盤チームが合体してできたチームでしたが、基盤チームが抜けた状態だったというのは先にお話したとおりです。
でも、そもそもSREには開発支援や改善まで含まれているんだよということを2019年の11月に開かれた、エンジニア全体を対象にしたSREの勉強会で話しました。
そうしたら、そのSREのやり方をSREチームだけでやらなくてもいいんじゃないかという意見が開発部門からあがってきました。開発がそう言って来た背景には、例えば開発が急いでもこちらの対応が間に合わず、1週間ほどタイムラグが発生することもあるので、SREチームでなくても改善できるところは開発でできますよという親切な提案だったと思うんです。でも、他部署が絡むと会議も増えるし、カオスになると思って受け入れられませんでした。当時の自分としては納得ができず、半年ほど悶々としてしまったんです。
コロナ禍になって少し時間ができてよくよく考えてみると、それは正しいかもしれないと思い始めました。そこで、今やっている標準化という取り組みに至ります。インフラの管理も、こちらが作った仕組みの上で開発にもやってもらうようにすれば提供が遅れるといった問題点が解消するし、開発側からの改善の提案を受けられる基盤が作れるんじゃないかなと思いました。
そこでチームメンバーに話したところ、前向きな意見もたくさんもらえたのでさらにブラッシュアップし、システム部 ジェネラルマネジャーの寺門さんにもアドバイスをもらえて進み始めました。最初半年ほど受け入れられなくて遅れたことは、失敗だったなと思っています。
「SREだけがSREしなくてもいい」というのは、本当にその通りだったなと思いますね。
でも、そもそもSREには開発支援や改善まで含まれているんだよということを2019年の11月に開かれた、エンジニア全体を対象にしたSREの勉強会で話しました。
そうしたら、そのSREのやり方をSREチームだけでやらなくてもいいんじゃないかという意見が開発部門からあがってきました。開発がそう言って来た背景には、例えば開発が急いでもこちらの対応が間に合わず、1週間ほどタイムラグが発生することもあるので、SREチームでなくても改善できるところは開発でできますよという親切な提案だったと思うんです。でも、他部署が絡むと会議も増えるし、カオスになると思って受け入れられませんでした。当時の自分としては納得ができず、半年ほど悶々としてしまったんです。
コロナ禍になって少し時間ができてよくよく考えてみると、それは正しいかもしれないと思い始めました。そこで、今やっている標準化という取り組みに至ります。インフラの管理も、こちらが作った仕組みの上で開発にもやってもらうようにすれば提供が遅れるといった問題点が解消するし、開発側からの改善の提案を受けられる基盤が作れるんじゃないかなと思いました。
そこでチームメンバーに話したところ、前向きな意見もたくさんもらえたのでさらにブラッシュアップし、システム部 ジェネラルマネジャーの寺門さんにもアドバイスをもらえて進み始めました。最初半年ほど受け入れられなくて遅れたことは、失敗だったなと思っています。
「SREだけがSREしなくてもいい」というのは、本当にその通りだったなと思いますね。
ーじっくり考えた末の結論ということですね。
■先進技術で強みをもった会社へ
―最後に、今後甘粕さんがオールアバウトで目指したいことを教えてください。
インフラって今まで専門的な領域と言われていたんですけど、標準化という仕組みをさらに整備して敷居を下げ、開発の人でも入りやすくなるような環境を作り、開発プロセスや全体のプロセスを改善していきたいですね。できることなら、今我々がやっているようなインフラの仕事は、全部開発でもできるぐらいボーダーを下げていきたいですね。
これもあくまで理想の話だと思うんですが、そこまで権限を譲渡できたら多分、我々の仕事内容は大きく変わるんです。そのときには、インフラに限らずもっと会社全体に画期的な先進技術をもたらせるようなチームになれるのではないかなと思っています。
これもあくまで理想の話だと思うんですが、そこまで権限を譲渡できたら多分、我々の仕事内容は大きく変わるんです。そのときには、インフラに限らずもっと会社全体に画期的な先進技術をもたらせるようなチームになれるのではないかなと思っています。
―具体的なアイデアはありますか?
例えばですけど、今だったら生成AIがめちゃめちゃ流行っていますよね。オールアバウトでも生成AIについて実際に動いている方はいるとは思うんですが、我々SREとしては、まだあまり大きい取り組みができていません。でも多分取り組んだら劇的に変わるでしょう。
ですから、まずはこれまでのインフラの常識を覆し、標準化を通して誰でも触れるような仕組みにして敷居自体をなくす。さらにそれを超えた先としては生成AIに限らず、環境が激変するぐらいの「新しい何か」に携われるようなチームになっていきたい。そして他社との競合を考えたときに、それを、強みですと言えるまでになれたらいいかなと思います。
―まさに、甘粕さんがオールアバウトに興味を持って入られたときのように、今ほかで働いてる方たちから先進的だな、面白そうだな、魅力的だなと思ってもらえるようなことですね。
そうですね。SREとして、いろいろなことに取り組んで行きたいですね。
―ますますご活躍ください! 本日はありがとうございました。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
オールアバウトでは一緒に働く仲間を募集しています
株式会社オールアバウト 新卒採用
株式会社オールアバウトの新卒採用情報です。社長メッセージ、募集要項、社員紹介、オフィスツアーなどを掲載しています。
Back Number
Rankingランキング
- MONTH
- WEEK