オールアバウトグループにおける“ほど良い異物”であり続けたい。
今年6月から新たにオールアバウトナビの代表取締役社長に就任した岩水さん。動画とSNS領域でビジネスの拡大を目指す同社の新リーダーとしての思い、顧客との向き合い方からメンバーへの接し方など、日々心がけていることを中心に伺いながら、その人物像に迫ってみた。
岩水 篤史(いわみず あつし) 株式会社オールアバウトナビ 代表取締役社長 雑誌編集を経て、ASP事業社の立ち上げに従事。その後、大手総合広告会社の運用型広告トレーディングデスクの立ち上げに参画したほか、デジタル広告会社の設立を経て、2015年にオールアバウト入社。2017年6月、オールアバウトナビ取締役。2020年6月よりオールアバウトナビ代表取締役社長。 |
■一緒に働いて、楽しいと思われる人になりたい
―2005年にオールアバウトナビ(以下ナビ)に入社したきっかけを教えてください。
前職時代に、ナビと仕事をしたのがきっかけです。入社の決め手は当時ナビの代表であり、現在はオールアバウト取締役・宮崎さんの、にじみ出る人格に僕が惚れたからなんですよね。常に相手をおもんぱかる対応をしてくれ、数十年後にあの時楽しかったねって笑えるような感じが想像できたんです。
―新代表に就任して2ヶ月、今の感想を聞かせてください。
入社してからまだ5年で、このような大役を仰せつかると想像していなかったので驚いてます。もちろんプレッシャーもありますが、素直な感想としてはワクワク感が強いです。推薦していただいた方や、ナビのメンバーに報いることができるように、環境の変化に適応するべく自分自身も変化し続け、これまで以上に尽力していきたいと思っています。
―ナビは現在、既存事業と新規事業2つの領域でビジネスを展開していますが、もう少し詳しく教えてください。
既存事業の収益を新規事業に投資することで、拡大していくというシンプルな構造です。既存事業は大きく分けて2つ。Facebook naviやツイナビ、citrusなどのSNS向けコンテンツ配信事業と、運用型広告の支援事業(広告主、広告会社、グループ各社のミドルインハウス支援)です。
新規事業では2つのチャレンジをしています。ひとつはインフルエンサー事業。KOL(キー・オピニオン・リーダー)の方々と一緒に周辺領域でビジネスを創出していくこと。もうひとつは、BS日テレで放映もしている「チルテレ」のコンテンツ制作など動画領域でのマネタイズ模索です。
新規事業では2つのチャレンジをしています。ひとつはインフルエンサー事業。KOL(キー・オピニオン・リーダー)の方々と一緒に周辺領域でビジネスを創出していくこと。もうひとつは、BS日テレで放映もしている「チルテレ」のコンテンツ制作など動画領域でのマネタイズ模索です。
■案件に入ったら、自分は捨てて顧客のことだけ考える
―ところで、岩水さんの人物像を社内で聞くと、みんな口をそろえて「超が付くくらいの顧客志向」だと言います。岩水さんから言われてしびれた一言が、「案件に入ったらまず自分を捨てなさい、卑下するわけじゃなくて、お客さんのことだけ考えなさい」なんて話も聞きました。
すげえいいエピソードっすね(笑)! 言った記憶はないですけれど、早速使っていこうかな(笑)。その時の言葉の真意としては、アサーティブ(相手の意見を尊重しながら、誠実に自分の意見を主張する)なコミュニケーションを心がけていこうということでしょうね。
―もうひとつ。取引先が社内事情でトラブったとき、弊社側に非がないのにもかかわらず、岩水さんがその担当者の代わりに、直接先方の上長にお詫びを入れたとか。本当ですか?
またしてもいいエピソードですね。プロジェクトをうまく進めるために、僕がたまたまそういう役回りをしたというだけだと思うのですが。基本的に、同一のプロジェクトに参加したメンバーは、同じチームだと思っているので、社内外とか取引先、提供する側といった見方をそもそもしていないんですよ。共通の課題解決に向かう時はできる限り関係性はフラットに、課題にのみ真摯に向き合うように心がけています。
―なるほど。それがあってこその先ほどのエピソードなんですね。
それを受け取り側が「顧客志向」と感じてくれたなら素直にうれしいな。ただ、プロジェクトに向き合い過ぎてナビの利益につながらない場合も多々あるので、そこは課題かなと(苦笑)。
―今日はとっても優しく話してもらってますが(笑)、若手を中心に“キビシイ指導スタイル”だとも方々から聞いています……。
方々からですか(苦笑)。役割として業務領域に違いはありますが、根底はメンバー含めて同列。だからアウトプットレベルは全員同一であるべきと思っています。ひとつひとつ詳細に、「本来であればあなたよりも上の●年目の人が行うようなレベル感を求めている」と伝えるようにしていますが、そういった部分が厳しいと感じられるときはあるかもしれません。
―目標の基準が、120%の力を出さないとできないような絶妙なラインを設定されるとか?
たまたまその人の自己開示したレベル感が120%だったというだけで、全員にストレッチ目標を課すわけではないですよ。働くことのスタンスは人それぞれなので、「がんばる」こと自体を強制するつもりは全くない。各メンバーなりのパフォーマンスができる環境づくりを心がけるのが、僕の仕事だと思っています。
―オールアバウトグループ代表の江幡さんからは「人材育成、基礎をしっかり固めることにとことん付き合う『岩水道場』は貴重だ」と聞いています。メンバーの働くスタンスによって異なる目標設定を、一人ひとりカスタマイズしているんですね。
はい。もし、5年後社長になりたいんです!と言われれば、200%を要求するかもしれない。逆に、ワークライフバランスを重んじていて、そんなにがんばりたくないという人がいたら、その中でどうゴールに対して動けるのか分解してあげればいい。もしかしたら、がんばりすぎなくても、その人が活躍できる土壌を作れるかもしれないですしね。
特に新卒社員の場合には、お互いの信頼関係を築くために約半年、お互いを開示しあう時間を週1~2回ぐらいの頻度で設けています。
特に新卒社員の場合には、お互いの信頼関係を築くために約半年、お互いを開示しあう時間を週1~2回ぐらいの頻度で設けています。
―社長という立場で、新人に自分を開示すると言うのはなかなかむずかしいと思いますが、あまり抵抗はないのでしょうか?
全然抵抗はない。相手の立場に立ってざっくばらんな言葉遣いで、相手の年のころ自分がやっていたこと、失敗談、若いときにあるといいスキルや、覚えておいた方がいいキーワードなど、惜しむことなくどんどん話しています。
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