<リーダーズ Vol.9>PVからの脱却を目指して!営業と制作が一体となって成果にコミットする組織づくり
オールアバウトでは、2016年11月から営業と制作部門が一体となって、コンテンツマーケティングの効果最大化に向けた取り組みを行っています。“営・制一体”の取り組みから約一年が経ち、徐々に成果が現れ始めた今、アカウントプランニング部(営業)の飯塚さんと制作部の西川さんに、それぞれ責任者の立場から見たコンテンツマーケティングを取り巻く現況について、語っていただきました。
西川 陽子(にしかわ ようこ) メディアビジネス事業部 メディア本部 制作部 ジェネラルマネジャー 上智大学卒業後、ホテル・レストラン事業のPR等を経て1996年リクルート入社。結婚情報誌『ゼクシィ』の制作に約6年携わる。リクルート退社後、シニアマーケットのコンサルティングを行うベンチャー企業にて約2年間シニア向け会員誌を制作。住宅、旅行、食品などあらゆるジャンルを担当。 2004年3月に株式会社オールアバウト入社。制作部クリエイティブグループにて、タイアップ広告などエディトリアル全般を担当。2012年制作部ジェネラルマネジャーに就任し、現在多数のクライアントのコンテンツマーケティング案件を管轄。 |
飯塚 洋介(いいづか ようすけ) メディアビジネス事業部 メディア本部 アカウントプランニング部 ジェネラルマネジャー 2003年人材会社に入社し、採用広告の営業や新規採用サイトの立ち上げを経験。2008年11月に株式会社オールアバウト入社後、総合情報サイト「All About」のデジタル広告ソリューションの営業として、家電・IT/住宅などの領域を担当。現在はアカウントプランニング部ジェネラルマネジャーとして営業全般を管轄。 |
■なぜオールアバウトは“営業・制作一体”の組織編成に踏み切ったのか
——まずはお二人のオールアバウトでのキャリアと、今の仕事内容について、教えてください。
――飯塚
2008年11月に中途で入社してからはずっと営業畑でやってきました。オールアバウトでは総合情報サイト「All About」の広告を売るだけではなく、クライアントへコンテンツを軸としたデジタルマーケティング全般を支援しようということで、約3年前に営業部内にコンテンツマーケティング推進室という部署を作りました。従来の媒体営業からより課題解決型の営業スタイルへのシフトを標榜し、営業部をアカウントプランニング部として再編するタイミングで異動して、昨年の10月からジェネラルマネジャーに就任しました。
――西川
私は2004年に中途入社して、いろいろと所属する部署は変わりながらも、一貫して広告の制作に携わっています。コンテンツマーケティングとの関わりは、専門の部署ができた当初からです。営業がクライアントへ提案する際に、制作のメンバーも同席していた方がいいだろうということで、毎週開かれる会議に善意で参加していたんですけど(笑)、それがついに部署として一体化したという感じですね。
——そもそも2016年の秋に、従来の縦割だった組織体制から、現状の“営・制一体”に変更された、狙いと背景を教えていただけますか?
――飯塚
以前のオールアバウトは、タイアップ広告の効果として、主にPVが最重要指標だったのですが、コンテンツマーケティングの効果を正しく把握するために、2016年の11月頃からPVだけでなく、誘導枠毎のクリック率、読了率、クライアントサイトへの送客率などを指標にして、ユーザーの態度変容を重視する効果検証をはじめました。コンテンツによってユーザーが「買ってみたい・やってみたい・作ってみたい」と思ったかどうか、コンテンツの先にあるユーザーの態度変容にコミットするためには、営業・制作・運用が一体となり、数字を見ながらコンテンツを最適化していく必要があり、体制を変更しました。
――西川
従来は、案件があれば営業から依頼が来るという完全な受託関係。今のように案件がリリースした後も数字を一緒に追いかけて成果にコミットするというのは、なかなか組織的に難しかったのですが、広告効果を向上するためには、営・制一体の組織変更が必要だったんです。
——オールアバウトの運用型コンテンツマーケティングの座組みとその特徴について、教えてください。
――飯塚
「運用型コンテンツマーケティング」では、1,300のテーマを横断した月間3,000万人の興味関心事を把握する総合情報サイト「All About」のオーディエンスデータをもとに、ターゲットの興味関心軸に沿った切り口の異なるタイアップ広告(コンテンツ)を複数パターン制作します。掲載したコンテンツは、誘導枠からのクリック率、コンテンツの読了率、クライアントサイトへの送客率やコンバージョンポイントへの遷移率といった3つの指標を検証し、誘導枠のコピーやコンテンツの内容の変更、掲載する広告パターンを集約するなど、効果を最適化する運用を2~3ヶ月にわたって行うものです。
これにより、従来はPVのみでコンテンツを評価し「たくさん見られてよかった」で終わっていたところから、PVの陰に隠れるユーザーの動きを詳細に報告できるようになりました。たとえば、商材が生命保険の場合。「保険の見直し」を切り口にしたコンテンツは、PVが多く、読了率も良いものの、クライアントサイトへの送客率が悪い。一方で「先進医療」という切り口のコンテンツは、PVはあまりよくないけど、クライアントサイトまで遷移した人はコンバージョン率が高い……といったように、ユーザーがコンテンツに接触する入り口から出口までの動きがわかります。
具体的には、(1)誘導枠からのクリック率、(2)コンテンツの読了率、(3)クライアントサイトへの送客率やコンバージョンポイントへの遷移率という3つの指標を掛け合わせながら、データをもとに、人の気持ちを動かすインサイトをいかに発見できたか、いかに態度変容を促すことができたか、という観点でコンテンツを評価しています。
これにより、従来はPVのみでコンテンツを評価し「たくさん見られてよかった」で終わっていたところから、PVの陰に隠れるユーザーの動きを詳細に報告できるようになりました。たとえば、商材が生命保険の場合。「保険の見直し」を切り口にしたコンテンツは、PVが多く、読了率も良いものの、クライアントサイトへの送客率が悪い。一方で「先進医療」という切り口のコンテンツは、PVはあまりよくないけど、クライアントサイトまで遷移した人はコンバージョン率が高い……といったように、ユーザーがコンテンツに接触する入り口から出口までの動きがわかります。
具体的には、(1)誘導枠からのクリック率、(2)コンテンツの読了率、(3)クライアントサイトへの送客率やコンバージョンポイントへの遷移率という3つの指標を掛け合わせながら、データをもとに、人の気持ちを動かすインサイトをいかに発見できたか、いかに態度変容を促すことができたか、という観点でコンテンツを評価しています。
――西川
複数のパターンでコンテンツを作ることで、差異が見えるようになりますよね。想定通りのこともあれば、意外なものがユーザーに刺さることもある。その結果を知見として、クライアントの今後に活かしていただくこともできますし。指標に応じてコンテンツを運用し最適化していくので、読了率も平均60%くらい。広告コンテンツとしては良い数字なのではないでしょうか。
オールアバウトの「運用型コンテンツマーケティング」とは?
オールアバウトがネイティブ広告の態度変容効果を最適化する 「運用型コンテンツマーケティング」への取り組みを開始~専門家ネットワークとプライベートDMPをもとに複数のネイティブ広告を制作~~質の高いユーザーを効率的にクライアントサイトへ誘導することを実現~
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