—なるほど。気軽に相談してもらえるよう、心がけていることはありますか?
大きな企業になると、法務の敷居が高くなって声をかけづらくなるイメージがあるかと思います。が、うちの場合は特に専用の相談フォームを用意しているわけでもありませんし、オールアバウトグループはほぼ全ての会社・部署が壁のないワンフロアで仕事をしているので、法務に相談することへの心理的な壁は低いのではないかと思います。あとは、メールのやり取りでわからないときは、自ら足を運んで声をかけたり、こちらからミーティングを設定したりして、積極的にコミュニケーションをとるよう意識はしています。
—グループ全体の法務案件を一手に担うメリットには、どんなものがありますか?
やはり、いろんな経験が積めることですね。規模の大きな組織とは違い、企業法務に関わるすべての領域を網羅できることと、グループに属する多種多様なサービスに関われるというメリットがあります。オールアバウトではWEBメディアを、各グループ会社ではECや生涯学習、位置情報ゲームやデジタルコンテンツの販売プラットフォームまで様々な領域でサービスを運営しており、それぞれ扱う法律もまったく異なります。常に学び続ける必要があり、難しい分、テンションが上がりますね。知らないことを知って、できるようになるところにやりがいを感じるし、楽しみながらやっています。
—数多くの案件に対する超人的パフォーマンスが社長賞受賞の理由のひとつとのこと。複数の案件を同時並行で進めていく上で、工夫されていることはありますか?
案件が入ってきたときに、法務相談/契約案件といった「種別」や、NDA/業務委託/覚書といった「契約の種類」、こちらの雛形か先方雛形かといった情報をExcelで作った管理一覧に入力して、3ヶ月に1度、振り返って分析をしています。
これを始めたところ、会社ごとに傾向が見えてきたり、新たに整備や見直しが必要な雛形がわかったり、質問の多い事項についてはQ&Aを作ればいいなとわかったり、様々な気づきを得ることができました。
あとは、保育園に通う子供がいるので、お迎えのリミットがあると爆発的に集中力が生まれますね。時間が限られている分、常に優先順位をつけて仕事をしています。1日の業務の中でも「この案件はこの時間までに終わらせよう」と区切りをつけたり、“なるはや”と言われても本当に急いでいるのか確認したりしながらですね。
これを始めたところ、会社ごとに傾向が見えてきたり、新たに整備や見直しが必要な雛形がわかったり、質問の多い事項についてはQ&Aを作ればいいなとわかったり、様々な気づきを得ることができました。
あとは、保育園に通う子供がいるので、お迎えのリミットがあると爆発的に集中力が生まれますね。時間が限られている分、常に優先順位をつけて仕事をしています。1日の業務の中でも「この案件はこの時間までに終わらせよう」と区切りをつけたり、“なるはや”と言われても本当に急いでいるのか確認したりしながらですね。
■趣味で培ったメンタル・タフネスを仕事に活かす
—お仕事の中で困難だと感じたことは何ですか?また、その困難はどのように乗り越えましたか?
やりがいと表裏一体ではあるのですが、幅広い知識が求められるのは大変です。顧問弁護士の先生に相談することもあるのですが、その際にも自分の知識がないとまともに会話が成立しないので、必ず事前学習をして自分の考えをまとめてから、「こういう見解で齟齬がないか」と確認するようにしています。
また、最近はM&Aの案件が多く、同じスケジュールで4案件が重なったタイミングがあって、これも大変でしたね。会社法上、必要な手続きがそれぞれ微妙に違っていて、そこを間違えるとすべて不成立になってしまうので、きっちりタスクを立てて丁寧に対応していきました。
また、最近はM&Aの案件が多く、同じスケジュールで4案件が重なったタイミングがあって、これも大変でしたね。会社法上、必要な手続きがそれぞれ微妙に違っていて、そこを間違えるとすべて不成立になってしまうので、きっちりタスクを立てて丁寧に対応していきました。
—かなりストイックにお仕事をされているんですね。
私はプレッシャーがあるとテンションが上がるタイプなので(笑)最近は時間がなくてなかなかできていないのですが、昔はオフロードバイクで林道巡りをしたり、モトクロスのエンデューロレースに出場したり、トライアスロンもやっていたんですよ。マラソンは苦手だったのですが、本番のレースでは沿道のお客さんからの声援が力になって、目標通り走りきることができた。仕事にも通じることですが「できないことができるようになる」というシチュエーションが大好きなんです。
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