■初めて企画段階から立ち上げた「村田倫子のカレー研究所」
――昨年末始まった「村田倫子のカレー研究所」は、企画段階から初めて中村さんが携わったと聞きました。番組ができるまでの経緯を教えてください。
昨年の10月に「チルテレ」に本配属になり、3個くらい企画を考えるように言われたんです。企画の内容は「ファッション系を中心に」と言われたんですけど、“カレー”の企画を出したんですよ(笑)。編集長も最初は「え?」みたいな感じの反応でしたけど、「今ファッションを動画でやるより、私はカレーの方がPVをのばす自信あります」と強気で押しました。
―それはまたどうしてでしょう?
第一に自分がカレーが好きだからです(笑)。好きなものだと情報収集量が全然違くて。日々インスタを見ていても、グルメは万人にウケるという確信がありました。中でもカレーは、女の子もすごく食べていて、トレンドなんですが、それほどグルメメディアでも深堀はしてなくて、そもそも専門メディアもない。
さらに今若者から支持のある村田倫子さんというモデルさんがすごくカレー好きなのもあって、ぜひフィーチャーしたいなと思って、声をかけたのがきっかけです。
さらに今若者から支持のある村田倫子さんというモデルさんがすごくカレー好きなのもあって、ぜひフィーチャーしたいなと思って、声をかけたのがきっかけです。

■3分で魅せる!テレビにはない動画の魅力は「エモさ」の追求と舞台裏のチラ見せ
――番組づくりをする上でこだわっている点は?
まずは、ただの「美味しいカレーを紹介する動画」にはしないというところです。
実は村田さんにオファーをしたときも、単なる食レポだけではなく、そのカレー屋さんが持つストーリーまで掘り下げて聞くという私の企画を気に入ってくれました。そういうことであればぜひやりたいと言って受けてくださったんです。
ダラダラ見るテレビと違って、動画は3分から5分が勝負です。番組の中で起承転結を求めるというよりは、何かその中で一つでも情報を得てくれたらいいなと思っています。テレビで見えない裏側をひっそり見たい、テレビでは出てこない人がしゃべっているところを見たいと思っている人は多いはず。それを動画で叶えたいですね。
それから、映像の見せ方にもこだわっています。フィルムっぽい、ざらつきのある、一昔前の映像の質感が、今の若者の間ではトレンド。それは絶対入れたいと思ってました。若者に合致しやすい構成やフィルターを大事にしようと意識しています。「エモさ」重視ですね。
「エモさ」というのは、何か感情を揺さぶられる、どこかキュンっとするノスタルジーな感じだと私は解釈しています。インスタ映えするような単にきれいなものより、昔の感じに浸る「エモさ」を大切にしたいと思っています。
実は村田さんにオファーをしたときも、単なる食レポだけではなく、そのカレー屋さんが持つストーリーまで掘り下げて聞くという私の企画を気に入ってくれました。そういうことであればぜひやりたいと言って受けてくださったんです。
ダラダラ見るテレビと違って、動画は3分から5分が勝負です。番組の中で起承転結を求めるというよりは、何かその中で一つでも情報を得てくれたらいいなと思っています。テレビで見えない裏側をひっそり見たい、テレビでは出てこない人がしゃべっているところを見たいと思っている人は多いはず。それを動画で叶えたいですね。
それから、映像の見せ方にもこだわっています。フィルムっぽい、ざらつきのある、一昔前の映像の質感が、今の若者の間ではトレンド。それは絶対入れたいと思ってました。若者に合致しやすい構成やフィルターを大事にしようと意識しています。「エモさ」重視ですね。
「エモさ」というのは、何か感情を揺さぶられる、どこかキュンっとするノスタルジーな感じだと私は解釈しています。インスタ映えするような単にきれいなものより、昔の感じに浸る「エモさ」を大切にしたいと思っています。

――オンエアしてみての手応えと課題点は?
カレー屋さんに行くと「見たよ」と言われたり、村田さん自身がとても気に入ってくれてSNSで拡散をしてくれていることがすごくうれしいです。課題としては、まだまだ数字がとれていないので、これからそこを上げて行かないといけません。まずは認知拡大を図るため、日本テレビとの関係を活かし、朝の情報番組「バゲット」(月~木曜日、朝10時25分~11時30分)で毎週水曜にやっている「水曜日はカレーの日」というコーナー内で、カレー研究所のコンテンツを紹介してもらう枠をいただきました。
また地道ではありますが、カレー屋さんを一軒一軒訪問して「動画を見てください」といった啓蒙活動もしています。
また地道ではありますが、カレー屋さんを一軒一軒訪問して「動画を見てください」といった啓蒙活動もしています。
■「すぐやってみろ」の精神で培われたスピード感
――今年の4月で入社3年目に入りますね。これまでを振り返って、ご自身が成長を感じることはどのあたりでしょうか?
ゼロからイチを生み出す経験って、社会人になるまではあまりなかったと思うんです。動画というやったことのないジャンルで、手探りで企画を生み出して回していくという経験は、自分にとってすごく成長したと言える部分です。編集長の「すぐやってみろ精神」のおかげで、企画をたてるスピードや、回すスピードとかも、少しは身についたのではないかなと思っています。
――今後はどんなことにチャレンジしていきたいですか?
自分の好きなモノやコトを軸にして魅力を伝えるというところは、これからも芯に据えておきたいですが、メディアだけにとらわれるのではなく、カレー祭りのようなリアルイベントを通じて、読者と繋がってみたいですね。
――今、注目しているメディアはありますか?
今気になっているメディアは、CINRAが運営する「She is」というコミュニティWEBメディアです。「She is」が目標にしているのはPV数ではなく、記事を読んだあとにどれだけ読者に満足感があったかなんですが、これって簡単なようでなかなかすごいことですよね。
様々なサイトを見ていると「ただPV数を稼ぎたいんだろうな」といったのは、すぐにわかります。「She is」は、本当に好きな人が書いているので、多少数字がとれなくてもブレない。読んでいてももちろん読了感があります。それでこそ本当に根強いファンがつくと思っているので、あこがれますし、目指したいですね。もちろん数字は大切ですけれど。
様々なサイトを見ていると「ただPV数を稼ぎたいんだろうな」といったのは、すぐにわかります。「She is」は、本当に好きな人が書いているので、多少数字がとれなくてもブレない。読んでいてももちろん読了感があります。それでこそ本当に根強いファンがつくと思っているので、あこがれますし、目指したいですね。もちろん数字は大切ですけれど。

■与えられた仕事をまずやってみることで、自分の知らない部分に気づくこともある
――最後に後輩へのメッセージをお願いします。
与えられたことをとりあえずやってみるのは大事だと思います。私も最初、「動画の編集」といわれた時には「え、動画?」とたじろぎ、「仕事イヤだな、怖いな」という気持ちにもなりました。でも、意外とやってみると自分の中の知らざる部分に気づくことがあります。
その中で自分のやりたかったこととつなげていけば、絶対無駄にはならないと思います。
仕事って想定外のことばかり起こるので、最初は打たれまくりますけれど、それさえもちょっと楽しみながらやっていくうちに、だんだん慣れてきますよ!
その中で自分のやりたかったこととつなげていけば、絶対無駄にはならないと思います。
仕事って想定外のことばかり起こるので、最初は打たれまくりますけれど、それさえもちょっと楽しみながらやっていくうちに、だんだん慣れてきますよ!
(文:宗像 陽子)
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