■ 20種類のアイスクリームの試食でも味ははっきり識別!
昨日は、アイスクリームの試食だったんですよ。20数種類。
―― え!?おいしそうだけれど、味がわけわからなくなりそうです。
試食のときは淡泊な味のモノから次第に濃い味になるように、順番を考えるのが基本ですが、同一カテゴリーの時は、順不同でも概ね問題ないです。「おいしい」という感覚より、常に頭に甘味と酸味とかのバランスといった評価基準があり、軸で分けられた象限に味をあてはめて考えるところがありますね。
―― 「なんだかわからないけれど、おいし~い」というわけにはいかないですもんね。ところで、和菓子には興味はありますか?
和菓子は今とても面白いと思っています。和菓子というのは、非常に歴史があって何百年と続いている老舗が、新しい試みにもチャレンジしていたりします。それが面白いですね。
私はもともと歴史の教師を目指していたくらいなので、歴史を感じさせるものは大好きなんです。また、同じお饅頭でもなぜこのお饅頭は売れるのか?といった観点で見ると、興味深いですよ。
私はもともと歴史の教師を目指していたくらいなので、歴史を感じさせるものは大好きなんです。また、同じお饅頭でもなぜこのお饅頭は売れるのか?といった観点で見ると、興味深いですよ。
―― なるほど。とことん調べるこだわりと、なぜおいしいか、なぜ売れるのかというアンテナを常に磨いていることが、スイーツの紹介に役立っているんですね。 平岩さんの紹介は、シェフの人となりから、お菓子の付帯情報について細かく調べて情報を出してくれるので、スイーツに対する理解がすごく深まりますし、それを知ってから食べるとよりおいしく感じます。
おいしく食べるには、どんどんお店の人とコミュニケーションをとっていろいろ聞いてみるのもいいと思いますよ。
■ 専門用語を入れつつ、まわりに説明をちりばめる
―― All Aboutでは70本近く記事を書かれていますが、意識していることを教えてください。
お菓子の専門誌とは違って、All Aboutの読者はとても幅広いですよね。ですから、より読みやすさを心がけています。専門用語は、そのまま書くとわからないけれど、無理に翻訳してもわかりにくい。そこで、そのまま書き、それが何を意味するのかを分かるような書き方にしています。
たとえば、「ビスキュイ・ジョコンド」という言葉があります。アーモンド入りの別立てのスポンジ生地を意味する専門用語なんですが「アーモンドが香るビスキュイ・ジョコンドがしっとりとしているので」と書けば、「ああ、生地にアーモンドが入っていてしっとりとしているのかな」とイメージがわくでしょう?専門用語をあえて残すことでスイーツ好きな人が「この言葉はなんだろう」と一つの発見にしてくれればそれはうれしいなと思います。
たとえば、「ビスキュイ・ジョコンド」という言葉があります。アーモンド入りの別立てのスポンジ生地を意味する専門用語なんですが「アーモンドが香るビスキュイ・ジョコンドがしっとりとしているので」と書けば、「ああ、生地にアーモンドが入っていてしっとりとしているのかな」とイメージがわくでしょう?専門用語をあえて残すことでスイーツ好きな人が「この言葉はなんだろう」と一つの発見にしてくれればそれはうれしいなと思います。
■ スイーツの歴史をきちんと残したい
―― 今後、さらに展開していきたい活動はありますか?
昨年は、監修本を2冊出してとてもいい経験になりました。今後は、お菓子業界の大御所たちにロングインタビューをして、自伝を書くお手伝いができたらいいなと思っています。日本のお菓子業界の歴史を残すという意味でも、意義のある事だと思っています。
―― わあ。それは楽しみです! 歴史好きのスイーツ専門家として、ぜひ実現してくださいね。今日は長時間にわたり、ありがとうございました!
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