「dショッピング」の進化を支えた現場リーダーが語る、人を巻き込むマネジメント
新卒でオールアバウトライフマーケティングに入社し、マネジャーとして活躍する開さん。予想外だったというEC事業への配属から、新事業立ち上げの苦労、マネジャーとしての葛藤まで、「dショッピング®」と共に歩んできた日々についてお話を聞きました。
開 千尋(ひらき ちひろ)
株式会社オールアバウトライフマーケティング パートナーソリューション部 マネジャー 2019年新卒入社。「サンプル百貨店」を経て、dショッピング事業の立ち上げに携わる。2024年度オールアバウトグループMVP 社長賞受賞。 |
■自分の「好き」を軸に選んだキャリア
ー初めに、現在のお仕事について教えてください。
オールアバウトライフマーケティングのパートナーソリューション部で、NTTドコモと共同運営する総合通販サイト「dショッピング」の営業マネジャーをしています。具体的には、出店企業を増やすための営業活動や、店舗が売り上げを伸ばすための広告提案などが私たちのミッションです。
ー開さんは新卒でオールアバウトライフマーケティングに入社されています。学生時代は、どんなことに興味を持って過ごしていたのでしょう。
学生時代は、女性向けのキュレーションメディアでライターとして活動していました。メディアが情報を発信し、それを受け取った人が、新たな知識を得ることで変化するプロセスが面白いなと思ったんです。若い女性をターゲットにしたメディアなので、ファッションやメイクなどのテーマを扱う人も多かったのですが、私は日常の中で気づいたことや、「こうだったらいいのにな」と感じることを言語化して記事にするのが得意でした。自分の書いた記事のビュー数が伸びて、たくさんの人に読まれたときにはうれしかったですね。
ー就職活動のときも、メディア業界志望だったのですか?
同じメディアで活動していた学生ライターの中には、出版社や広告代理店志望の人が多かったです。ただ、私自身は、メディア業界に絞って就職活動をしていたわけではありません。長く活躍できるスキルを身につけたくて、IT業界を中心に情報を集めていました。唯一、「All About」だけは、専門家による信頼性の高い記事が多く、幅広い世代に届くメディアだという点に魅力を感じ、エントリーしていたんです。
選考が進む中、大手Slerで、「若手は最低5年間、現場で経験を積む」という話を聞きました。いずれは家庭を持ちたいと考えていたので、残業の多い現場で働きながらライフイベントと両立していくのは、正直難しいのではないかと不安を感じて。その点、オールアバウトは、男性も女性も産休や育休を経て働いている人が多いと聞き、「いいな」と思いました。この会社なら長く働けそうだと思ったことが、最終的な決め手になりました。
選考が進む中、大手Slerで、「若手は最低5年間、現場で経験を積む」という話を聞きました。いずれは家庭を持ちたいと考えていたので、残業の多い現場で働きながらライフイベントと両立していくのは、正直難しいのではないかと不安を感じて。その点、オールアバウトは、男性も女性も産休や育休を経て働いている人が多いと聞き、「いいな」と思いました。この会社なら長く働けそうだと思ったことが、最終的な決め手になりました。
■予想外の配属だったEC事業。dショッピング異動直後に経験した壁
ー入社後は、どんな部署に配属されたのですか?
配属先は、グループ会社のオールアバウトライフマーケティングでした。オールアバウトグループとしての採用だったので、可能性があることはわかっていたのですが、自分はメディア事業に配属されるだろうと思っていたので予想外でしたし、正直戸惑いました。
ー実際に配属されて、どのような仕事からスタートしたのでしょう。
最初に担当したのは、「サンプル百貨店」です。食品や日用品などを有料で試せる日本最大級のお試しサービスで、私は営業バイヤーのようなポジションでした。EC業界にはまったく馴染みがなかったので、研修が終わっても業界構造をつかみきれず、途方に暮れました。でも実務が始まると、周りの先輩方がとても手厚くフォローしてくださって。社会人1年目としては、すごく恵まれた環境だったと思います。業務に慣れるにつれ、目標を立てて、施策を考え、数字で結果が出るというプロセスが楽しくなってきたんです。
ーそんな中、dショッピングに異動することになったんですね。
2年目に入った頃、「ドコモと共同で、dショッピングの運営をすることになったのですが、やってみませんか?」と声をかけられました。EC業界の仕事が面白くなってきたところでしたし、名だたる企業が出店しているECモールを担当できるのはチャンスだと思いました。深く考えず「やります!」と返事をしたのですが、サービスリリースの直前、システムトラブルが発生してしまったんです。
私はdショッピングに出店してくださる店舗への営業を担当していたのですが、リリース当日からサイトが停止し、取引先からの問い合わせが鳴り止まない状況に。経験を積んだ今なら、お叱りを受けるのもやむを得なかったと理解できるのですが、当時は着任したばかりだったこともあり、「私の説明が不十分なのかもしれない」と、自分を責めてしまう毎日でした。
私はdショッピングに出店してくださる店舗への営業を担当していたのですが、リリース当日からサイトが停止し、取引先からの問い合わせが鳴り止まない状況に。経験を積んだ今なら、お叱りを受けるのもやむを得なかったと理解できるのですが、当時は着任したばかりだったこともあり、「私の説明が不十分なのかもしれない」と、自分を責めてしまう毎日でした。
ーその時期、どうやって気持ちを保っていたのでしょう。
私だけではなく、関係者全員が1日も早くサービスを復旧するため忙しく動いている中、落ち込んでいる私を心配した部長やチームの先輩方が親身に話を聞いてくれて、本当に救われました。ある日、部長から「焼肉食べに行こう」と誘われて。緊張がゆるみ涙してしまった私にハンカチを渡しながら、「食べるときは泣くなよ」と励ましてもらったんです。周りの人に支えてもらい、何とかつらい時期を乗り切れたと思います。数カ月後には、販促やEC内広告の提案も軌道に乗り始め、ようやく息がつけるようになったという感じです。
■年下のリーダーとして、メンバーを巻き込んでいく
ー現在、開さんはマネジャーとしてチームを率いておられます。就任を打診されたときのお気持ちを教えてください。
初めは、「私で大丈夫かな」という気持ちが大きかったです。一緒に事業を立ち上げたマネジャーの方が他部署に異動されるタイミングで、チーフだった私がマネジャーに昇格するという流れだったので。頼りになる方が抜けることへの不安がありました。
加えてパートナーソリューション部は、中途入社で経験豊富な、私より年上のメンバーばかりなんです。正直、指示を出す立場としてどう振る舞えばいいんだろうという気持ちもありました。でも、「dショッピングのことを一番知っているのは開さんだから」と上司に背中を押してもらって。事業の成長に貢献したいという思いから、引き受けることにしました。
加えてパートナーソリューション部は、中途入社で経験豊富な、私より年上のメンバーばかりなんです。正直、指示を出す立場としてどう振る舞えばいいんだろうという気持ちもありました。でも、「dショッピングのことを一番知っているのは開さんだから」と上司に背中を押してもらって。事業の成長に貢献したいという思いから、引き受けることにしました。
ー実際に就任してからは、いかがでしたか?
私は、ぐいぐい引っ張っていくタイプのリーダーではないと思います。できないことも、間違えることもある。わからないことは、「前の会社ではどういうふうにしていましたか?」とメンバーに相談しますし、みんなが発言しやすい雰囲気づくりを心がけています。
たとえば誰かが質問をしてくれたときには、いったん手を止めて相手のほうを向いて話をする。そういう小さな積み重ねで、「この人には相談していいんだ」と感じてもらえたらいいなと思っています。そんな中で少しずつ、自分から提案や発信をしてくれるメンバーが増えてきて。みんなを巻き込みながら一緒に作っていくスタイルが、少しずつ整ってきた気がします。
たとえば誰かが質問をしてくれたときには、いったん手を止めて相手のほうを向いて話をする。そういう小さな積み重ねで、「この人には相談していいんだ」と感じてもらえたらいいなと思っています。そんな中で少しずつ、自分から提案や発信をしてくれるメンバーが増えてきて。みんなを巻き込みながら一緒に作っていくスタイルが、少しずつ整ってきた気がします。
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