前述の禁煙を例に挙げると、人がなにか行動を起こすためには、いくつかのステップを踏むと言われています。無関心の状態から関心を持ってもらい実行し、それを維持し続ける。医療の世界では、「行動変容ステージ」という考え方があります。
ヘルスケア事業を推進していく上で、オールアバウトの第一の強みはまさにここにあります。つまり、コンテンツを通じて無関心な人に注意喚起し、関心を持ってもらう、その人に刺さるものを伝えて、行動にうつしませんかと訴える。実際、広告ビジネスを展開する事業部においては”コンテンツマーケティング”という手法で、行動変容に対するたくさんのノウハウや実積を蓄積しています。
また、行動に移してもらうという点で、もうひとつ強みがあります。
それは、「All About」には健康領域はじめ信頼性の高いコンテンツが18万本もあるのですが、「健康」の他にも「転職」「投資」「結婚」など全部で1300テーマをカバーしていること。「All About」では個人情報を取得していませんが、禁煙の記事を読んでいる人が、他にどんな記事を読んでいるのかといったテーマ横断的な閲覧行動データは持っています。
また、行動に移してもらうという点で、もうひとつ強みがあります。
それは、「All About」には健康領域はじめ信頼性の高いコンテンツが18万本もあるのですが、「健康」の他にも「転職」「投資」「結婚」など全部で1300テーマをカバーしていること。「All About」では個人情報を取得していませんが、禁煙の記事を読んでいる人が、他にどんな記事を読んでいるのかといったテーマ横断的な閲覧行動データは持っています。
ヘルスケア系サービス全般が抱える課題として、“周辺領域の動機付けコンテンツが少ないこと”がよく言われていますが、オールアバウトの場合、その閲覧行動データから分析して、「禁煙×子育て」「メタボ×節約」といった、それぞれのユーザーの興味・関心度に応じたコンテンツを提供することができます。これによって、さらに関心度を高めて、次のステップへ踏み出してもらう試みも可能になってきます。
これらは20年近く総合情報サイトを運営してきた実積があるオールアバウトだからこその武器であり、ほかの事業者との差別化ポイントになってくると思います。
これらは20年近く総合情報サイトを運営してきた実積があるオールアバウトだからこその武器であり、ほかの事業者との差別化ポイントになってくると思います。
■ウェルネス事業推進室が、新しい事業の取り組みの担い手になる
――今後はどんなことにチャレンジしていきたいですか?
自分たちの強みを研ぎ澄ますこと。つまり行動変容させるコンテンツの質を高めるということ。もうひとつは質を高めたうえで、信頼できるパートナーとしっかりと関係性を作っていくこと。その過程として企業同士の連携、出資やM&Aなどは避けては通れない道だと思っていますので、そこもがんばっていきたいです。
さらに、ウェルネス事業推進室には様々な医療情報やヘルスケア情報が集まってきます。そういった情報をここに閉じ込めておくのではなく、グループ会社全体に対してのハブとなり、我々が関与することによって、メディアビジネス×ウェルネスとか、トライアルマーケティング×ウェルネスといった、新しい事業の取り組みづくりの担い手になれたらなと思っています。
さらに、ウェルネス事業推進室には様々な医療情報やヘルスケア情報が集まってきます。そういった情報をここに閉じ込めておくのではなく、グループ会社全体に対してのハブとなり、我々が関与することによって、メディアビジネス×ウェルネスとか、トライアルマーケティング×ウェルネスといった、新しい事業の取り組みづくりの担い手になれたらなと思っています。
(文:宗像 陽子)
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