■ミックスアップエンジニアとして輝くために
——3年目になって、それまでの開発部とはまったく畑違いのSREグループへ異動となったわけですが、そのときの率直な感想はどうでしたか?
それまでアプリの開発は経験していましたが、インフラやセキュリティの知見をまったく持ち合わせていなかったので、いろいろ学べるチャンスだと思いました。GCP移行のときからSREチームにはすごくお世話になっていて、良い人ばかりだという印象だったので、全然不安はありませんでしたね。むしろ、「こんなに教育コストをかけてもらえるんだ」とありがたかったですし、期待してもらっているように感じてうれしかったです。
SRE(Site Reliability Engineering)はGoogleが発祥の方法論で、システム全体の性能やセキュリティなどを高めようとする活動全般を指すものです。「いかにサーバーのダウンタイムを生じさせないか」、「ユーザーに対して便利で使いやすいサービスを提供できるか」といった、システム自体のパフォーマンスの向上に加え、僕たちSREチームメンバー自身のパフォーマンス向上もミッションに入れて動いています。
SRE(Site Reliability Engineering)はGoogleが発祥の方法論で、システム全体の性能やセキュリティなどを高めようとする活動全般を指すものです。「いかにサーバーのダウンタイムを生じさせないか」、「ユーザーに対して便利で使いやすいサービスを提供できるか」といった、システム自体のパフォーマンスの向上に加え、僕たちSREチームメンバー自身のパフォーマンス向上もミッションに入れて動いています。
——上長の甘粕さんからは、「秀志くんが来てくれたおかげで、開発側の視点や過去の思想に縛られない開発の仕方について着想することができた。異なるスキルを併せ持った“ミックスアップエンジニア(造語)”のように見える」と聞きました。開発を2年以上経験したことで、SREという畑違いの領域でも役立っていることはありますか?
そうですね。今のSREチームのメンバーはインフラ畑出身の人が多いので、開発部の視点や若手エンジニア社員がどんな知見を持っているのかといった話は共有できていると思います。「こういうことをやりたいね」という話が出たときに、「それならこのプログラミング言語とGCPのこのサービスを組み合わせたらすぐにできそうですね」といった提案はできているので。
自分がよく見ているTwitterでも、こうしたスキルは今後当たり前に必要になってくると言われています。「すごく速く計算できるライブラリや、画像処理ができるライブラリは、いろいろな人たちが作ってくれている。それらをいかにうまく組み合わせて、いかにスピーディにサービスを作ってビジネスを展開していくかを考えるのが、僕たちのようなWebエンジニアの仕事になる」と。
自分がよく見ているTwitterでも、こうしたスキルは今後当たり前に必要になってくると言われています。「すごく速く計算できるライブラリや、画像処理ができるライブラリは、いろいろな人たちが作ってくれている。それらをいかにうまく組み合わせて、いかにスピーディにサービスを作ってビジネスを展開していくかを考えるのが、僕たちのようなWebエンジニアの仕事になる」と。
【参考記事】山下さんの上司である甘粕さんへのインタビュー
月間2,600万人という多くの方にご利用いただいている「All About」。普段、何気なく閲覧しているサイトですが、大量のアクセスがある中で、常に快適な状態を維持するためには、裏で活躍するインフラエンジニアの存在が欠かせません。そこで今回はシステム部SREグループで活躍する甘粕(あまかす)さんに、インフラエンジニアのお仕事について語っていただきました。
今担当しているAll Aboutの記事内に表示する画像の動的リサイズシステム(画像を適切なサイズに変換し圧縮するツール)のリプレイスでもそのように考えています。
このシステムは、これまで自前で運用してきたかなり古いシステムであるものの、オールアバウトでは非常に重要な役割を担っています。例えば、画像の品質を維持したまま圧縮・最適化した画像を返すことで、ユーザーがページを読み込む際のページ表示速度を改善することができ、ユーザー体験の向上に繋がります。また、データ転送量が減ってコストを抑えられるなど、いくつものメリットがあるんです。
リプレイス先としては、SaaSか自作するかを検討していますが、All Aboutの画像変換ツールは弊社の様々なシステムで使われているため、仕様なども少し複雑になっています。そのためSaaSの導入が厳しい場合は、自作することになりますね。
その場合は、高速かつ並行処理が得意なGo言語の採用を考えています。弊社ではGCPをメインで利用していますので、Cloud Run やCloud Function などのサーバレスサービスを組み合わせパフォーマンス・スケーラビリティを実現し、よりよいユーザー体験を提供していきたいですね
このシステムは、これまで自前で運用してきたかなり古いシステムであるものの、オールアバウトでは非常に重要な役割を担っています。例えば、画像の品質を維持したまま圧縮・最適化した画像を返すことで、ユーザーがページを読み込む際のページ表示速度を改善することができ、ユーザー体験の向上に繋がります。また、データ転送量が減ってコストを抑えられるなど、いくつものメリットがあるんです。
リプレイス先としては、SaaSか自作するかを検討していますが、All Aboutの画像変換ツールは弊社の様々なシステムで使われているため、仕様なども少し複雑になっています。そのためSaaSの導入が厳しい場合は、自作することになりますね。
その場合は、高速かつ並行処理が得意なGo言語の採用を考えています。弊社ではGCPをメインで利用していますので、Cloud Run やCloud Function などのサーバレスサービスを組み合わせパフォーマンス・スケーラビリティを実現し、よりよいユーザー体験を提供していきたいですね
——ここまで順風満帆にエンジニアのキャリアを歩んでいるように見えますが、挫折した経験はありませんでしたか?
ありましたよ。GCP移行と捨てるプロジェクトを同時に進めているときに、僕より8歳とか10歳とか年上の業務委託のメンバーを、一番若手の僕が引っ張っていかなければならなくて。チームビルディングでは非常に苦労しました。
KPT(Keep・Problem・Tryという3つの要素で仕事をふり返る)やYWT(やったこと・わかったこと・次にやること、という経験や学びに軸を置きふり返る)などマネジメントのフレームワークを実施してみましたが、全員の意見を満遍なく引き出すことは予想以上にハードルがあったので、個別に振り返りを実施したほか、それとは別に1on1で30分雑談の時間をとったり、といろいろ試行錯誤を重ねました。
KPT(Keep・Problem・Tryという3つの要素で仕事をふり返る)やYWT(やったこと・わかったこと・次にやること、という経験や学びに軸を置きふり返る)などマネジメントのフレームワークを実施してみましたが、全員の意見を満遍なく引き出すことは予想以上にハードルがあったので、個別に振り返りを実施したほか、それとは別に1on1で30分雑談の時間をとったり、といろいろ試行錯誤を重ねました。
——山下さんはオールアバウトグループの各社を横断してのエンジニア発の取り組みである「Team Tech Ball」においても、中心的人物として活躍されていると聞きました。
はい。2013年7月に当時のエンジニアが有志で集まって発足した組織です。エンジニアの業務改善や新しい技術のキャッチアップ、勉強会や開発合宿の開催、技術カンファレンスの参加が主な活動内容です。2018年には正式に会社の組織図にも載るようになりました。
僕は入社2年目の後半くらいから参加しているのですが、まだまだ思うようにできていないというのが、正直なところです。運営メンバーが6人いて、毎回20人くらいのエンジニアが参加してくれているのですが、今はまだ運営からお願いして勉強会を開いてもらっている状態で。もっと多くの人が自発的に勉強会を開いてくれるような文化にしていきたい。そのためには、僕たち運営メンバーがもっと力をつけて、憧れの存在になる必要があると考えています。
僕は入社2年目の後半くらいから参加しているのですが、まだまだ思うようにできていないというのが、正直なところです。運営メンバーが6人いて、毎回20人くらいのエンジニアが参加してくれているのですが、今はまだ運営からお願いして勉強会を開いてもらっている状態で。もっと多くの人が自発的に勉強会を開いてくれるような文化にしていきたい。そのためには、僕たち運営メンバーがもっと力をつけて、憧れの存在になる必要があると考えています。
——山下さんが思い描く、理想のエンジニア像は?
長期的な目標としては、「この人がいるから、オールアバウトに入りたい」と思ってもらえるようなエンジニアになることですね。そのためにはもっと精進しないと。僕は広く浅く学んできたので、自信を持って「この分野なら任せてください」と言えることが少ないんです。
精神的にも未熟なところがあって、相手はそんなつもりじゃないのに言い方が気になってしまったり、頭でわかっているのに感情を抑えきれないこともあったりして……。ネガティブなことを言っても周りに良い影響は与えられないと思うので、なるべくいつも笑顔でポジティブな話ができるようになりたいですね。
精神的にも未熟なところがあって、相手はそんなつもりじゃないのに言い方が気になってしまったり、頭でわかっているのに感情を抑えきれないこともあったりして……。ネガティブなことを言っても周りに良い影響は与えられないと思うので、なるべくいつも笑顔でポジティブな話ができるようになりたいですね。
——最後に、今後どんなエンジニアと一緒に働きたいですか?
自分の好きなことを素直に好きと言ってくれるオープンマインドな人と一緒に働きたいです。「データベース周りが好きです」とか「アプリケーション開発が好きです」とかなんでもいいんですけど。僕は言霊を信じているし、言葉によって精神的に引きずられることがあると思っているので、ポジティブな言葉でいろいろな話をしてくれるような人と働きたいですね!
そのためにも、好きなことを好きと言いやすい、話しやすい環境を僕たち今のエンジニアが作っていきたいと思っています。
そのためにも、好きなことを好きと言いやすい、話しやすい環境を僕たち今のエンジニアが作っていきたいと思っています。
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