ヒト

令和で検索流入を超える!どこでも出会えるAll Aboutを目指す、メディアアライアンス部のお仕事

サイト開設から来年で20周年を迎える総合情報サイト「All About」。当初から検索エンジンに最適化されたサイト構造で、多くのユーザーとの接点を確保してきたが、近年大きな変化を見せている。LINE NEWSやYahoo!ニュースなど他社へのコンテンツ提供からの流入比率が飛躍的に高まってきているのだ。メディアへの影響力のほか、売上にも大きく貢献しているこの取り組みを推進するメディアアライアンス部の方々へ、成果に至るまでの創意工夫や、チームとしての連携の仕方について詳しく聞いた。

プロフィール紹介
服部 友美(はっとり ともみ)
2006年中途入社。編集部、プロデューサー職を経て現職。2018年より出身地でもある静岡県に家族で移住。片道52分の新幹線をいかに快適に過ごすかが目下の課題。一男一女の母。
高貝 直也(たかがい なおや)
2006年中途入社。CGM、SNS、他媒体への記事配信を通じた集客施策がキャリアの中心。上司が代わること15人。レジェンドと呼ばれる数々の大先輩方にお世話になる。最近1児の父になり、幸せを噛みしめる毎日。
足立 弥生(あだち やよい)
2017年中途入社。ガラケー時代から始まり、モバイル・WEB業界10年目。猫……とにかく動物が大好き。あと、ジャンルが変わってもずっと音楽が好きで、ライブやフェスが趣味。
長谷川 愛(はせがわ めぐみ)
新聞記者、雑誌記者を経て、2015年中途入社。編集部でプロデューサー、「All About NEWS」の立ち上げを経験。休日はJリーグと陸上競技観戦、アマチュアオーケストラの活動で各地飛び回っている。

■膨大な参照流入で、ターゲットに「今」を伝える

――まずはメディアアライアンス部のミッションと4人それぞれの役割を教えてください。

服部  30以上の他媒体に、「関連記事」という名目で自社の記事を直接リンクさせた記事を配信しています。そこからリンクをたどってもらっての流入(以下、参照流入)の最大化が部のミッションです。配信先は、LINE NEWS・Yahoo!ニュース・Yahoo!ファイナンスが大きな3本柱です。

それぞれの役割をお伝えすると、私がもとになる記事を選び、足立さんがそれにあわせた関連記事を選定して、タイトルをリライトします。入稿作業はアルバイトの人などにやってもらっており、その進行管理も足立さんにやってもらっています。長谷川さんは、Yahoo!ファイナンスへの記事配信がメイン業務。そこへ配信する記事と関連記事の選定から校正、配信まで任せています。高貝くんは、入稿ツールの開発のディレクションや、新規で取引する配信先とのシステム面での調整などを担当しています。

――1日にどのくらいの記事を配信しているんですか?

服部 LINE NEWS DIGESTでは、毎日8本1セットで配信しています。Yahoo!ファイナンスへは10~11本の配信ですね。

――ハードですね。記事の選定は、18万本ある「All About」の中からどういう視点で選んでいますか?

服部 「All About」のターゲットである40代以上の女性が、今知りたいことや、媒体として知っていて欲しいことという視点で、ポジティブとネガティブな要素がミックスされるような配信を心がけています。

――足立さんは関連記事の選定で心がけていることは?

足立 服部さんからも説明がありましたが、配信記事から「All About」への流入の最大化がミッションです。流入の入り口である関連記事の選定はものすごく気を使います。2000文字近くある親記事を読んだ後、関連記事まで読み進めてもらうには、ユーザーの興味を絶やさないことが重要。過去2年間の配信実績を分析してわかったことは、親記事との親和性だけではなく、読者にとって記事が身近であるかどうかがポイントということです。

例えば、「レンジで5分!ミルクプリンの作り方」という親記事に対して、お店に行かないと食べられないような難しい作り方のレシピを関連記事に入れても読まれません。「簡単!材料3つでできる〇〇」といった内容が読まれます。また、「光熱費の節約方法」といった親記事に対して、「ガスの自由化」といった堅い印象の記事だとクリックされづらく、「ガス代を安くするコツ」といった身近であり、且つわかりやすいタイトルにすることでユーザーの知りたい気持ちに近づけることができます。

その辺のバランスを見極め、記事を選定したり、タイトルを変更しながら、読者が「All About」に移動してからも有意義な体験ができるよう導線を設計しています。

――職人技ですね 。では、続いて高貝さんの業務を詳しく教えていただけますか?

高貝 入稿用のCMSを戦略的にアップデートしています。媒体社ごとにニーズが異なるため、数百あるテーマから何を提供し、何を提供しないかを裏側でシステムを組み管理しています。昨年はより媒体社のニーズに合うようテーマの組み合わせを見直したことで、飛躍的に流入数が増えました。

■信頼関係と情報共有と高速PDCAで、大幅流入増を実現

――2018年度下期のMVPを長谷川さんが受賞したことに始まり、メディアアライアンス部の躍進が社内でも話題になっています。この参照流入の大幅増の要因はどのあたりにあると思いますか?

服部 信頼関係の一言に尽きます。3人をとても信頼をしているから安心して分業できている。ダブルチェックも少なく済むし。情報共有も徹底されていると思いますね。

――具体的にはどんなふうに?

服部 LINE NEWSでヒットしたものをいち早くYahoo!ニュースで実践するとか、タイトルの付け方を変えて反応が良かったとき、Slack上でチーム内にすぐに伝えるとか。
長谷川 私たちの部はそういうキャッチボールは多いですよね。リアルタイムで常に共有します。
足立 週一の定例会議でも各自業務レポートを出して、情報共有をはかっていますが、ヒットした記事や逆にイマイチだったものがあれば、その要因は必ずみんなで意見を出し合って、振り返るようにしていますね。信頼関係と高速情報共有でPDCAをガシガシ回していくというかんじでしょうか。

――さらに昨年新たに部としてチャレンジしたこともあるとか?

服部 はい、コンテンツ提供のみならず、自分たちでオリジナル記事の作成にもトライしています。ただでさえ多忙な中、相当大変な作業なのですが、毎日これだけシビアに数字を見ている私たちだからリアルな「今」のユーザーニーズを絶対に拾える、ここは勝算がある。やるべきだと判断しました。今は月に40本くらい、ターゲットユーザーの興味・関心が高い、ファッションと恋愛にテーマを絞って作り、配信まで一貫して手掛けています。

■クオリティへのこだわりをベースに、正確で迅速・的確な記事配信を目指す

――それぞれがどのような形でチームの成果に貢献しているのか教えてください。

服部 私たちは毎日走り続けるように仕事をしているので、システム面で何かエラーが起きたり、新規の案件が飛び込んできたりすると対応できないんですね。それを高貝くんが素晴らしいホスピタリティと速さで拾ってくれています。私たちは運用に集中できるのでとても助かっています。

――拾ってくれる人がいると、安心して走れますね。MVPを受賞した長谷川さんついてはどうでしょうか?

服部 彼女の担当するマネー領域の記事って扱いがすごくむずかしいんですよ。記事内で出てくるお金の計算が間違ってはいけないし、年金などは特に複雑でややこしい。制度や法律も変わるので、それらをフォローしないといけなくて。FPではないので、記事を細かくチェックするのってけっこう大変なんですが、長谷川さんはこのデータは古すぎじゃないかとか、言っていることのつじつまが合わないとか、的確に指摘してくれます。

記事校正でもそうですが、彼女は判断も迅速。配信後の反応を常にチェックしていて、数字が悪いときにはすぐまた別の記事を配信しておこうといったリカバリー対応も早いですね。

――マネー領域の記事は、数字が絡むだけにミスは許されないですよね。一方の足立さんの良さはどういうところにありますか?

服部 タイトルのリライトセンスも抜群なんですが、特筆すべきは案件の整理と進行管理の手腕ですかね。うちの記事は種類が複数あり、それによって入稿方法も違って、すごく複雑なんです。それを足立さんからアルバイトの方に指示して割り振ってもらっているのですが、とても覚えきれないような業務フローを見事にハンドリングしています。

――伺っているとそれぞれのスキルが高いなと感じるのですが、メンバーの中で、何か共通項ってあるんでしょうか?

服部 クオリティへのこだわりという価値観が、みんなブレないですね。
長谷川 私は新聞社出身で、足立さんは出版社で新聞のラテ欄を担当していたこともあるので「まちがったものは出すな」ということが叩き込まれているんです。
服部 私は前職がテレビ制作会社。転職してきた13年前は、ウェブがテレビに比べてすごく低くみられていました。「やっぱりウェブはダメだ」といわれないよう、品質は絶対に維持すべきと当時から思っていて。クオリティへのこだわりはその頃からのプライドですね。
足立 このクオリティにしようと誰かが言ったときに、もう少し楽をしたいという人は誰もいないですよね。
服部 全員が違う視点からこの方がいいと意見を言い合い、レベルの高いところに合わせていく。なので、必然的にレベルは上がっていきます。

――オールアバウトの場合、メディアアライアンス部という専任の部署を作って、コンテンツ提供の業務をやっていますけれど、他の媒体社はどうなんでしょうか?

服部 聞いていると、アルバイトに任せていたり、編集部が片手間でやっているところが多いと思います。私はオールアバウトで長らく編集部に籍を置いていたのですが、メディアアライアンス部に異動になったときは、当時の上司に「これは絶対に編集を経験した人がみるべきだから」と言われたことが今でも印象に残ってます。

――それはなぜですか?

服部 ターゲットとタイミングを考えて、出すべき記事を判断できること、リライトもできるというのが、編集経験者が記事配信を担当すべき理由だと思います。

■思考をフル回転させて、新しいことをどんどん出していく

――みなさんから見てマネジャーの服部さんのすごさとは?

長谷川  服部さんって、数字へのコミットがハンパないじゃないですか(笑)。そのための戦略を考える企画案のスピードが速い。毎日のように新しいことを考えて、言葉にしてSlackで伝えてくれるので、日々発見があります。そこが全体のスピード感にもつながっていますよね。
服部 テレビ制作会社でのAD時代、毎週会議に出すネタを探すために一日中考えていたので、それからずっとその癖がついてしまって(笑)。

――情報収集のために、何かやっていることってありますか?

服部 毎シーズン、新しいドラマは意識的にみています。ドラマってテレビ局がかなりお金をかけてリサーチして作っているだけあって、あの1時間の中で得られる情報って実は多いんですよ。

――ちなみに数字にそこまでコミットするというのは何なんでしょう?

服部 負けず嫌いですね。負けたらくやしいです。
高貝 服部さんは、課題に感じたことをうやむやにしないで、掘り下げるところが徹底していますよね。
足立 意見を誰にでも言える「NO忖度スタイル」(笑)。他部署のことでちょっと聞きづらいことがあって、それを服部さんにやんわり相談したら、次の瞬間には他部署相手にガンガン突っ込んでくれました。解決する方向に周りを巻き込んでやってくれますね。
服部 これでもすごく忖度しているつもりなんですけどね……(笑)。

――周りが、もしや服部さんを利用している?(笑)

みんな それはあるかもしれない!(笑)
足立 ある程度数字が安定しているのに、そのルーティーンを壊したり、記事の編成もあえて変えたりしますよね。
服部 新しいテーマを入れていかないと、読者が飽きてしまう。強みにしていないジャンルでも、新しいところを探っていくことはあります。

――それをやると下がるリスクもあるわけじゃないですか。それでもやはり、チャレンジするほうが、得策だと思う?

服部 失敗は本当に勉強になるので。

――全然守りに入らないんですね(笑)。

■実は、出社は週に1度。リモワ制度活用で子育てと両立。

――毎日すごく密なチームワークで仕事をしているようですが、実は服部さんは、現在リモートワーク制度(以下リモワ)をうまく活用して、出社は週に1度だけ。残りの日は静岡の自宅で作業をされていますね。

服部 はい。

――今までの話からいくと不在を全然感じさせませんが、マネジャーが社内にいないって、メンバーのみなさんは心細くなかったのでしょうか?

長谷川 すでに、Slackなどでコミュニケーションが出来上がり、体制が整っていましたから、特にそういうことはありませんでした。

――服部さん自身は、リモワについて不安はなかったのでしょうか。

服部  子どもが生まれてからリモワはずっとしたいな、と考えていました。女性が子育てをしながら満足に働くには、夫もしくは親など家族誰かのヘルプがないと難しいなと感じていました。幸い自分には頼れる親が静岡にいるので、リモワに関する人事制度ができたときに手をあげました。子どもが小学校に入学するタイミングでちょうどよかったんです。

――成果を上げるコツのようなものはありますか?

服部 リモワのせいで数字が落ちたと言われるのが絶対嫌なので、そこは何が何でも成果で示すという気持ちです!

■令和で、検索流入を超える!どこでも出会えるオールアバウトに。

服部 今はまだ検索流入の比率が多いのですが、それと同じくらいか、越えるくらい参照流入を伸ばしたいですね。どこでも出会えるオールアバウトにしたいんです。

――どこでも出会えるオールアバウト。それいいですね!

服部 個人的には作りたい記事がいっぱいあります。新しいジャンルも入れたいですね。

――毎月の目標は、どうしましょうか?

服部 うーん。来年度は、毎月オリジナル記事を100本!

――それ、もはやひとつのメディアじゃないですか!(笑)

服部 バーティカルで新たなメディアを作りたいという想いは、なくもないです!
高貝 僕は、引き続き自分の持ち味を生かして、みんなが「コア業務」に集中できるようサポートしていきたいですね。新規媒体の開拓も流入数の底上げに必要だと思ってます。すぐには結果が出なくても次の1年後、2年後を見越して、新しい読者接点の開拓をしていかなければいけないと感じています。
長谷川 私は編集や営業と密に連携を取って、オールアバウトのマネーコンテンツを好きになってくれる人を増やしたいです。

――みなさん、お話を伺っていてうちのコンテンツに対してすごくプライドがあると感じました。

服部 まず、ガイドさんが書いてくれる記事があり、編集のメンバーがコンテンツを作り上げ、それを私たちが外に出す。記事の魅力をちゃんと読者に伝える。書き手が900人いれば、記事も一様ではありません。それを「All About」の記事として最適化した形で私たちは配信をしているつもりです。

――ユーザーにコンテンツを届けてくれる最後の窓口の人がそう言ってくれるとすごく説得力がありますね。記事を適当に選ばず、とことんこだわるところに同じ仲間としては感動しました。チーム一丸となってますます頑張ってください!今日はありがとうございました。

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