—実際に経理に移ってみて、いかがでしたか?
そこで、新卒一期生で前例がないのであれば自分が作ればいいと思い、「経営に近いところへ行きたい」と経理への異動希望を出すことにしました。まったく未経験の分野ではありましたが、今後のキャリパスを見据え、さらには会社の実情をきちんと把握できるだけの経営知識のベースを身につけるには、会計と財務の知識が不可欠だろうと考えたのです。
とりあえず簿記を取らなければと思い、通常業務が終わってから深夜まで会議室にこもり、黙々と簿記の勉強に励んで2級を取得しました。
その後、従来のメディアビジネス事業一本の経営体制から、まったくビジネスモデルの異なるEC事業や生涯学習事業を買収して、グループ経営となったため、セグメント会計や連結納税を導入したり、キャッシュフローの在り方や適切な変動費の割合などを考えたりと、ノウハウがゼロのところから整備して、今に至ります。
その後、従来のメディアビジネス事業一本の経営体制から、まったくビジネスモデルの異なるEC事業や生涯学習事業を買収して、グループ経営となったため、セグメント会計や連結納税を導入したり、キャッシュフローの在り方や適切な変動費の割合などを考えたりと、ノウハウがゼロのところから整備して、今に至ります。
■新卒1期生としての熱い想い
—この7月から新設された経営企画グループのマネジャーに就任されて、株主優待制度を導入されました。その狙いは、どこにありますか?
オールアバウトは上場企業ですので、金融商品取引法や上場規則を遵守しなければなりません。経理がしっかりしていないと、会社として存続することすら、ままならないのです。売上総額が100億円を超え、時価総額も200億円を超える規模にまで成長し、今後さらなる成長に向けて、新たなフェーズに入って行きたいと考えています。
その上で、もっと投資家のみなさんとのコミュニケーションを深めた方がいいのではないかという反省があり、「オールアバウトの成長を中長期的な視点で応援していただけるファン株主を増やしたい」、「新しい株主還元の方法を検討したい」という思いから、このたび株主優待制度を導入しました。
その上で、もっと投資家のみなさんとのコミュニケーションを深めた方がいいのではないかという反省があり、「オールアバウトの成長を中長期的な視点で応援していただけるファン株主を増やしたい」、「新しい株主還元の方法を検討したい」という思いから、このたび株主優待制度を導入しました。
株主優待制度の新設に関するお知らせ
総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:江幡哲也)は、当社株式への投資の魅力を高め、中長期的に保有していただける株主の増加を図ることを目的として、株主優待制度を新たに導入し、平成29年9月30日時点の株主名簿に記載又は記録された、当社株式3単元(300株)以上を保有する株主を対象に開始いたします。
—経営に関する数字が見られるようになった吉岡さんから見て、今のオールアバウトのいいところはどこだと思いますか?
もともとオールアバウトは、マネタイズの源泉が法人向けのメディアビジネス事業だけでしたが、今は日本最大級のサンプリングサイト「サンプル百貨店」という大きな柱も増えて、2本柱になったところが強みだと思います。従来のメディアビジネスで採用している広告収益モデルは、景気変動の影響を受けやすいんですよね。
実際に、住宅や金融業界のクライアントが占める売上比率の割合が多かったために、どうしてもリーマンショックや東日本大震災といった市場変化の影響を避けるのが難しい環境にありました。
しかし、個人向けのビジネスとして「サンプル百貨店」が増えたことで、底力がかなりついてきたと思います。今後は、第三、第四の柱を増やしていくことで、さらに堅牢なグループ経営体制を築こうとしているところです。
しかし、個人向けのビジネスとして「サンプル百貨店」が増えたことで、底力がかなりついてきたと思います。今後は、第三、第四の柱を増やしていくことで、さらに堅牢なグループ経営体制を築こうとしているところです。
—“経営に近いところに行きたい”というお話がありましたが、将来は経営者になりたいというお考えですか?
はい。当初、経営に興味を持ったきっかけは、単純に“営業現場の感覚”と“会社経営”の間にある違和感の原因を知りたいと思ったことでしたが、今はちょっとまた別の理由から経営に高い関心があり、経営を託される人材になりたいという考えを持っています。
それは、今の市場環境において「大企業=安泰」という構図が崩れ、既存の仕事がAIに奪われると言われる中、1つの会社でしか通じないスキルしか身についてない人は、人材市場に出たら生き残っていけません。しかも、私は今36歳になりました。今後、高い付加価値を生み出せなければ、歳をとればとるほど人材価値は下がっていき、職業選択の幅が狭まっていく一方です。
私は、最後まで職業人として、自分の意志で働く環境を選べる人でありたい。言うなれば、荒波の中でも自ら船を漕いでいけるようなビジネスマンになりたい、ということです。そのためには、経験を積んで、これからも成果を出し続けていきたいです。
それは、今の市場環境において「大企業=安泰」という構図が崩れ、既存の仕事がAIに奪われると言われる中、1つの会社でしか通じないスキルしか身についてない人は、人材市場に出たら生き残っていけません。しかも、私は今36歳になりました。今後、高い付加価値を生み出せなければ、歳をとればとるほど人材価値は下がっていき、職業選択の幅が狭まっていく一方です。
私は、最後まで職業人として、自分の意志で働く環境を選べる人でありたい。言うなれば、荒波の中でも自ら船を漕いでいけるようなビジネスマンになりたい、ということです。そのためには、経験を積んで、これからも成果を出し続けていきたいです。
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