eスポーツビジネスに関わる中で、オンライン大会なども手掛けるうち、改めてwebでのコミュニケーションの「スピード」に惹かれました。そんな変化も、Webメディアを次のキャリア選択に選んだ理由のひとつです。オールアバウトは、自分のフィールドに近い自治体や官公庁のプロジェクトも手掛けている上に、なにより、自社メディアを持っていて、そこを通じて発信できることにとても魅力を感じました。
海外向け多言語メディアをやっているところはほかにもたくさんありますが、運営元の編集者に日本人スタッフを求めている会社はその当時少ないように思えたので、すぐ目につきましたね。自分にはピッタリだとビビッと来て応募しました。
海外向け多言語メディアをやっているところはほかにもたくさんありますが、運営元の編集者に日本人スタッフを求めている会社はその当時少ないように思えたので、すぐ目につきましたね。自分にはピッタリだとビビッと来て応募しました。
―この春よりAAJの新編集長に就任されました。岡田さんが編集長を任されることになった経緯をお聞かせください。
ジェネラルマネジャーの西川さんには、官公庁や自治体のPRと並行してAAJを今後どうしていけばよいか考えてほしいと言われていました。ユーザーのターゲット像やコンテンツの構成など根本的に見直しを進めていくうちに、本格的に編集長としてやってみないかと今年に入ってオファーされました。
―どんなお気持ちでしたか?
実は入社した時からAAJに関わりたいという野望がありました(笑)。自社メディアってとても貴重だと思うんです。クライアント案件ももちろんやりがいのある仕事ではあるのですが、時代の流れや編集部員の個性などを見ながら、自社メディアを育てていくのは非常に面白い作業です。できればそこに関わりたいなと思って口を出していたので、シメシメみたいなところはありましたね(笑)。
―口に出すことって大事ですね。西川さんからは、どういう風に評価されていると感じますか?
西川さんとは、最近読んだ本、買い物したもの、観ている韓国ドラマのことなど色々話しますが、あるとき「岡田さんは余計なこと、どうでもいいことをいつも考えているよね」と言われたんです(笑)。私は編集者というのはそこが大事だと思っているので、多分いい意味で言ってくれたと解釈しています。

■プロダクトアウトとマーケットインの絶妙なバランスを探る
―入社して1年半くらいだと思うのですが、壁にぶつかったことはありますか?
私は、若干昔の編集者の教育を受けて育っているので、プロダクトアウトの発想が強めなんです。自分が落語にハマっていれば、落語の企画を出そうとか、海外取材に行きたいとなったら、そこに行くための企画を出そうとか。
自分が関心のある面白いモノは世の中の人もきっと面白いと思うだろうみたいな根拠のない自信があって、それでやってきちゃったところがあります。当然ながらオールアバウトはプロダクトアウトではなくて、Webメディアの老舗として確固たるデータ分析に基づきユーザーは何を求めているか、といったマーケットインのアプローチなんですよね。
私がいろんな企画を出したときに「どういうユーザーのニーズに基づいて言っているんですか?」と根拠を問われる。さすがに今までのやり方では通じないなあ、と。
一方でマーケットインがすべてじゃないぞという感覚もどこかでは持ち続けていたいなと思っているので、この二つをマージしていくのが自分のテーマかなと思っています。
自分が関心のある面白いモノは世の中の人もきっと面白いと思うだろうみたいな根拠のない自信があって、それでやってきちゃったところがあります。当然ながらオールアバウトはプロダクトアウトではなくて、Webメディアの老舗として確固たるデータ分析に基づきユーザーは何を求めているか、といったマーケットインのアプローチなんですよね。
私がいろんな企画を出したときに「どういうユーザーのニーズに基づいて言っているんですか?」と根拠を問われる。さすがに今までのやり方では通じないなあ、と。
一方でマーケットインがすべてじゃないぞという感覚もどこかでは持ち続けていたいなと思っているので、この二つをマージしていくのが自分のテーマかなと思っています。
―たしかに、アクセス解析ツールなどでいま世の中が求めているデータが可視化されてしまうと、自分がだんだん何をしたいかがわからなくなってくる気がします。編集者の個性が見えなくなってしまうのは怖いですね。
それですごく面白いWeb記事が増えているかというと、そうでもない。同じようなつまらない記事が増えてしまう危険性もある。そこはいち編集者として見極める必要もあるだろうなと思います。

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