―中村さんの人となりを周囲の人に聞くと皆口々に「負けず嫌い」と言っていましたが、できないことを受け入れるのは、負けを認めるようで辛くはないのですか?
確かに若いころは、負けちゃダメだというプレッシャーが強かった。でもずっと勝っている社会人人生なんてないような気がします。もちろんそういう方もいらっしゃいますが…。負けることは悪いことじゃない。まずは事実を受け止めたうえで、どうするか考える。そこにもっと時間をかけてもいいと思います。
ただ、できない理由を突き詰めないままでモヤっとしているのはすごく嫌いなので、一つひとつ自分のできることを増やした上でやりきって自分なりに納得したいなと。
ただ、できない理由を突き詰めないままでモヤっとしているのはすごく嫌いなので、一つひとつ自分のできることを増やした上でやりきって自分なりに納得したいなと。
―厳しい環境下に置かれた時の、オススメの思考法なんてあったりしますか?
俺はもっとできる、俺はまだまだ本気出していないんだぞ!という根拠のない自信は、実はずっと持ってますね(笑)。あと、あまり偉そうに言える話ではないのですが、ずっとフルスロットルで働けている訳ではありません。時折、怠けることだってあります。
もちろん、やるべきことはちゃんとやっていますよ(汗)。その上で、期待以上のものを返していない時期が、合計すると数年くらいあるんじゃないかな……。
それが逆によかったのかもしれない。モチベーションが上がらない時期を過ごした後、「もう大丈夫だ」という瞬間がくるので、そこからまたエンジンかけてガーっとやるという繰り返しが多かったです。
もちろん、やるべきことはちゃんとやっていますよ(汗)。その上で、期待以上のものを返していない時期が、合計すると数年くらいあるんじゃないかな……。
それが逆によかったのかもしれない。モチベーションが上がらない時期を過ごした後、「もう大丈夫だ」という瞬間がくるので、そこからまたエンジンかけてガーっとやるという繰り返しが多かったです。
―「怠ける」というと言葉が悪いけれど、時にはゆるく働くコントロールも必要かもしれないですね。常に張り詰めて、パワー全開で頑張っているといつか壊れてしまうのかも。
◆失敗したら辞める覚悟で臨んだNTTドコモとの資本業務提携
―そのような時期も経て、2017年には執行役員に就任。NTTドコモ(以下、ドコモ)との資本業務提携における責任者として尽力されます。ご自身の何を評価されて託されたとお考えですか?
予算や事業計画を作ることはずっとやってきたので、資本提携後の会社の姿まで描けるのではないかというところは買われたと思います。社長からは「これは絶対に、失敗できないから」と言われました。
―相当プレッシャーはあったでしょうね。
今まで売上や利益といった事業部の成果を自分自身が残してきたわけではないので、「ここで成果を残せなくてどうする」という気持ちでした。正直、失敗したら責任取って会社を辞めようと思っていました。そこまでの覚悟は初めてですね。
―まさに崖っぷちの覚悟。結果は、無事、期限内に資本業務提携を締結。先方の担当者に、百本ノックのように次々と提案をしたと聞いています。
当初は事業連携プランが全然通らなく、毎回一から作らなければいけなかったので、時間がないこともあり焦りました。そこからは、毎週のように提案をし続けて、何とか契約締結にたどりつけました。いま思えば、なかなか厳しい交渉でしたね。

◆危機感の植え付けと数字の開示で新規事業を黒字に導く?
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