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なぜ恋愛がうまくいかないのか。トンネルの中で迷う人へ届くメッセージを送ります【恋愛ガイド 相沢 あい】

いい人なのに恋愛下手。なぜうまくいかないのだろう?そんな人のために書かれる相沢さんのコラムは時にウィットに富み、時に愛情にあふれ、読後は元気がもらえると人気です。相沢さんのガイドの原点とは

All About【恋愛 ガイド 相沢あいさん】

相沢 あい(あいざわ あい) 恋愛コラムニスト。高校時代よりライター活動を開始。早稲田大学人間科学部にて、心理学、社会学、生物学を学ぶ。2004年、ミスインターナショナルファイナリストを機に、レポーターやレースクイーンとして活動しながら、メディア制作に携わる。現在は恋愛コラム執筆のほか、ライター業、広告系クリエーター業を行っている。

恋愛相談からコラムニストへ

アーモンド型の大きな瞳に、筋の通った鼻。口角はきゅっと上がっていて、サラリとしたロングヘアーがふんわりと肩を覆う。やさしそうな印象でもあるし、芯の強さも垣間見える不思議な魅力を持つ相沢あいさん。傍らにいる飼い猫のメインクーン「ぷーぷー」と、そういえば雰囲気は似ているかもしれない。

「恋愛ガイド」って恋愛のスペシャリスト?失礼を承知で伺うと、「いえいえ」とにこやかに笑いながら「人と話すのが好きなんです。昔から、なぜかよく恋愛相談を受けるんですよ」とのこと。やさしいお姉さん的な雰囲気を醸し出しているせいか、それとも実際に長女として弟妹の面倒をよく見ていたせいか、恋愛相談を受けることが多かったという。

高校のころから各種媒体に記事を書いていたというから、すでにライター歴は長い。その中でも徐々に恋愛に関する記事が、よく読まれ、求められるようになってきた。
7年ほど前、モバイルサイトの恋愛コラム執筆の仕事が来たときに、当時はまだ珍しかった「恋愛コラムニスト」という肩書を初めてつけた。そのコラムを読んだAll Aboutのプロデューサーにスカウトされ、All Aboutの「恋愛」ガイドとなる。「当時住んでいたマンションが、All Aboutと同ブロックにあったんです。これもご縁だなと感じました」

実は、ライターだけではなく芸能関係の仕事をしていた時期もある。「仕事とは、自分を必要としてくれる人がいて成り立つもの」と考えている相沢さんは「自分が必要とされていると感じられるから、いただいた仕事はすべて好きだし、ありがたいです。けれど、少しずつ必要とされる分野は変わってきたのかもしれません」とちょっと考えながら語る。
人から必要とされ、そこで全力を尽くす。その中で少しずつ自分も取捨選択をして前に進んでいく。決断の最終決定はいつも自分。だから常に後悔はない。と書けば、迷いのない人生のようだが、そうではない。相沢さんには、大きなコンプレックスがあった。

愛猫メインクーン「ぷーぷー」。猫と過ごす時間が、相沢さんにとって至福のひととき。

10代、20代にかけてはモデルの仕事もこなした。いただいた仕事は何でもありがたく全力投球。

人の命を救うのは医者だけではない

相沢さんは、医師の家系の3代目。医者になれなかったということが長い間コンプレックスになっていた。大きな挫折を感じ、自分の方向を見失い、そんなときには茨木のり子さんの『自分の感受性くらい』を読んで、自分に喝を入れながら一歩ずつ前に進んできた。

恋愛コラムニストとなってしばらくたったある日のこと。「失恋を苦に、自殺を考えていましたが、相沢さんのコラムを読んで、思いとどまりました」という手紙をもらった。それを読んだときに、自分の書いたものが誰かの命を救ったという自信につながったという。
「このときに『人の命を救うのは医者だけではない』ということを知りました。モニター越しの誰かの沈んだ心を軽くできるなら、それも社会に貢献したことになるのでは?と発想を切り替えられて、ふっと心が軽くなったんですよね」
相沢さん自身が救われた瞬間だった。この一件以降、今まで以上にモニターの向こうの「迷っている人たち」に話しかけるように、真摯な気持ちで記事を書くようになっていった。

挫折を感じたときに衝撃を感じた詩。今でも自分に喝を入れたいときには読み返す。

求めている人に届くメッセージを送りたい

現在は恋愛コラムの執筆、企業サイトでの恋愛診断の監修、恋愛セミナーを行うと同時に、広告制作などに携わる。「All Aboutのコラムを読んで」というオファーは非常に多く、その影響力の大きさを痛感している。同時に、All Aboutで記事を書くことの責任も感じずにはいられないという。タイトルばかりで内容のない記事を書けば、ネットの恋愛記事全体の価値は下がってしまう。「そうはしたくないんです」と相沢さんは言う。「『どうしてうまくいかないんだろう』とトンネルの中で出口が見えなくて迷っている人の心にちゃんと届くような記事を書きたい」と考えるからだ。

相沢さんの記事は淡々としていて、ブレがない。冷静だが、上から目線であったり、押しつけがましくない。なぜだろうか。それは、相沢さんが、モニターの向こうの迷っている人と同じ目線に立って、きちんと語りかけているからだろう。コラムを読んだ後、「読んでよかった」と思ってほしいから、厳しいことを言うようなときにも必ず救いの言葉を入れ、前向きになれるような記事を書くことを心がけているという。

恋愛がうまくいかない理由を、多くの人は特別なことに見いだそうとしがちだ。しかし、本人が見落としているごく当たり前のことに原因があることが多いと相沢さんは指摘する。また恋愛に限らず、コミュニケーションのむずかしさは、言葉が足りないか多すぎることに起因することが多い。記事を読むことで、そのことに読者が気付き、少し視野を広げて自信を取り戻してくれたらと相沢さんは願っている。


PC歴は、中学生のときから。マックからウィンドウズと変遷、現在はまたマックを愛用。カッティングシートで飾ってカスタマイズ。

バーで学ぶコミュニケーション術

相沢さんにとって、ネタの宝庫でもあり、実は人見知りである自分がコミュニケーションを磨き、友達作りの場ともなっているのは、バーだという。

バーテンダーがさりげなく気を使ってくれるバーは、知らない者同士が気軽に話せ、言葉のやり取りそのものがゲームとなり、コミュニケーションを磨く場ともなる。相沢さんはバーで、さまざまな人間模様を見つめ、語り、笑い、友達を作る。隣り合った人と話すうちに、恋愛相談に至ることも。そうやってできた友達をたくさん家に呼んでホームパーティーを開くことも多いとか。

自宅で自由な雰囲気で飲んだり、ボードゲームや人狼ゲームで遊んだり、友達同士でアイドルのライブを観に行って盛り上がったり。広い交友関係を持ち、意外とざっくばらんでおおらか。筆者は、相沢さんと話をするにつれ「優しいお姉さん」だけではなく、「頼りになるおおらかな兄貴」像も垣間見えることに気が付いた。その女性性と男性性のハイブリッド感が、実は相沢さんの隠れた大きな魅力であり、それがコラムにも活かされているのだろう。

最後に、悩める女子にメッセージをお願いすると「私もそうなんですが、悩んだときには未来の自分に後ろめたくないほうを選ぶようにしています」とニコリ。「自分の未来を変えられるのは自分だけなんですから」とも。

昔から相談されることが多く、今はコラムで人気を博しているのは、的確な表現力と愛情あふれる懐の深さ、そしてちょっぴり男性的な包容力からではないかと、今さらながらに思い至った。

「バーは、楽しいですよ。隣の人の話を聞いたりしていると、そんな風な考え方があるんだと知って、興味深いこともありますね」
文/むなかたようこ 写真/平林直己
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