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性欲は女性にもあって当たり前。 言いにくいことを言える社会にして、 恋人や夫婦仲の性欲の不一致を解消していきたい。【夫婦関係ガイド 三松 まゆみ】

会員1万3000人を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」を運営、All Aboutの記事を書けば、アクセス・トップ10以内を量産。言葉の錬金術なのか? それとも最強の魅力的な人たらしなのか? 三松さんのガイドの原点を伺った。

All About【夫婦関係ガイド 三松 まゆみ】

三松 まゆみ(ふたまつ まゆみ) 会員1万3000人を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」を運営し、夫婦仲の改善、セックスレス対処法ED予防法を真剣に考える夫婦仲コメンテーター。的確なアドバイスにファンが多く、マスコミ取材や著書の執筆、講演多数。
小柄な体に、パワーははちきれんばかり。まるでポンポンはずむボールのような三松さんは周りの人をぱっと笑顔にする魔法でも持っているかのようだ。

1000人のママを束ね、ママサークルを会社組織へ

「セックスレス専門家」として「ED」「浮気」その他、なかなか女性が口にしづらい話題に切り込み、本質を突く記事を書く三松さんだが、出身は島根県、超マジメな高校生だったらしい。大学は関西の国立大学に進み、そこで合コンの楽しさに目覚める。
大学卒業後は中学校教師になったが、土曜となると学校の帰りにディスコに通って夜更けまで踊っていたとかいないとか……。

その後結婚。教師をやめ専業主婦になったものの、残念ながら夫は多忙で不在がち。結婚生活はさびしいものとなった。
ふと横を見れば、同じようにさびしいママはまわりにたくさんいた。
密室育児で頼るものはママ友のみ。少しずつ仲間を増やして、ママサークルを立ち上げる。
当時は、ネットも携帯もない。ママサークルの人員を集めるには「対面、口コミ、電信柱にチラシ貼り」という時代であるにもかかわらず、三松さんのサークルにはあっという間に1000人を超える主婦が集まったという。それは、専業主婦が社会に参加したいという時代の流れに乗って、メディアが注目したからでもあった。
メディアの取材をひっきりなしに受ければ受けるほど会員になりたい主婦は増え続け「とにかく毎日サンタさんが持つような大きな袋にどっさりと入会希望の手紙が届けられました」と三松さん。

三松さんのママサークルに集まってきたのは、バリバリ働いたあと専業主婦になって、空虚な思いを抱いているママたちばかりだった。
その個性豊かなママたちを、三松さんはみごとなまでに束ねていく。

もともと、力のある主婦たちだからそれなりにパワフル。個人個人の得意な分野を活かして相互託児のシステムを作り、イベント企画、情報発信を開始。たとえば「ラフォーレ原宿に行こう」「クラブで踊ろう」「ピアノが得意だからコンサートをやろう」「ロックバンドを結成しよう」。そんな主婦たちの活動は「もっと社会に必要とされたい」「自分の存在を確かめたい」という心の叫びでもあっただろう。
ひとりでは子どもにかかりっきりになって何もできない。けれども個々の力を集めれば、様々なことができることがわかり、活動の幅を広げママのマーケティング会社を立ち上げたころ、三松さんは結婚生活に終止符を打っていた。


「ネットもない時代だったから、サークルの広報誌は夜中にコンビニでコピーして郵送。量が多くてコピー機を壊しちゃったほどです(笑)」

恋人・夫婦仲相談に特化

ママ・マーケティング会社は、女性起業家コンテストに優勝、さらにネットワーク会社となり、インターネットブームにのって大いに飛躍したが、三松さんは別の道を歩むことに。
それは本当に自分がやりたいことはもっとアナログで、シンプルな願いだったからだ。

新たなスタートとして始めたのが「恋人・夫婦仲相談所」。ママサークルを運営していく中でさまざまな主婦と話を重ねていた三松さんは、主婦の悩みの根底にあるのは「夫婦問題」だと思うようになっていた。そういう夫婦の悩みを解消したい。それが三松さんの願いだった。そこでサイトで悩みを募り、相談を受けるようになる。

恋人のための恋愛サイトは数々あれども、結婚したあとの関係性を持続させるためのサイトというのはなかなかない。「恋人・夫婦仲研究所」は広く人々に受け入れられ、会員数は1万3000人を超え10年以上情報発信を続ける人気サイトとなっている。


「恋人・夫婦仲相談所」。今日も悩み相談のメールが引きも切らず

「性欲は人間の3大欲求のひとつ。恥ずかしいことではないんです」

三松さんがAll Aboutでガイドとなったのは、2005年のこと。すでに知名度も高く、All Aboutから声をかけられた。「All Aboutで記事を書くようになってからは、よりテレビからの取材依頼が増えましたね」。
現在All Aboutの他、数々のサイトで記事や小説を書いたり、書籍を出したり、テレビコメンテーターをつとめたりと活躍をしている三松さん。さて、All Aboutの記事を通して読者に伝えたいこととはなんだろうか。

三松さんは、最初の結婚生活は、夫の不在によりさびしいものだった。しかし、それを口にすれば「妻として夫を支えるのは当然」と世間からは言われる時代でもあった。
また今でもセックスレスで悩む女性がそれを口にすれば「淫乱か?」と言われることも少なくない。
夫の不在を「寂しい」と感じるのはわがままだろうか?
性欲があるのは「恥ずかしい」のだろうか?「淫乱」なのだろうか?
答えは「NO!」と三松さんは言う。

「女性として人として、まずは認められること。そして抱え込んでいる気持ちをちゃんと声を出して言える社会にしたいんです」と三松さん。これは、ママサークルを続けていた頃から、今に至るまで全くぶれていない三松さんの軸であり、伝えていきたいことでもある。

また、現在は性のジャンルに特化して情報発信を続ける三松さんは「そのことに対して
『アダルト』『品がない』『エッチ』。そんな言葉でくくってほしくないですね」という。
人として、「性欲」は「食欲」「睡眠欲」に並ぶ生きる上での3大欲求の一つ。性欲があるのは当然のことだ。言いにくいことでも言うべきことははっきり言う。お互いを思いやる。そして幸せをたぐり寄せる。それが三松イズムだ。

性欲の不一致が夫婦仲に不仲をもたらすことは、案外多い。けれども、もう少しお互いに相手に寄り添うことでセックスレスが解消されれば、夫婦が幸せになる余地はまだまだあるはず。そう三松さんは信じている。


書籍数も数多い。常に恋人・夫婦関係に問題提起をし、考えさせ、修復をゴールとしたい

品を落とさず、目を引くタイトル

All Aboutの記事は、幅広い年齢の読者層を考え、特に、品を保つように心がける。「姿勢を正して書いていますよ」と笑う。

現在三松さんの記事は、All About内で何度もトップ10入りをするほどよく閲覧をされている。理由はふたつあげられそうだ。
ひとつは前述したように、「自分が抱え込んでいる気持ちを代弁してくれたと感じる読者が多い」こと。

もうひとつは、三松さん自身が日頃から情報収集を怠らず、記事作りを心がけていることだ。よく人に会い、話し、雑誌はセレブな雑誌からオジさんが読むような大衆娯楽誌までひと通り目を通し、今の話題のキーワードは何か、常にアンテナ磨きを怠らない。時代に合わせて記事の構成を考える一方で、タイトルを工夫する。

パッと目を引くキーワードを入れたり、擬音を入れたタイトルにすることで、クリック数は面白いように倍増していく。


送られてくる雑誌も多数。オジさんからセレブまで幅広いファンを持つには情報収集が不可欠!

イケメンフットサル部監督も兼任してテッペンを狙う!?

今楽しいことは何か聞くと、どうやらイケメン君をたくさんそばにおいて楽しんでいる模様。なんでも、趣味でイケメンだけを揃えたイケメンドクターズ部や、イケメンフットサル部の監督をしていて「我が世の春」を謳歌しているとか(笑)。
イケメンがイケメンを呼び現在メンバーは65名。監督の職務は「試合中の『チェンジ!』だけ」と笑う。「これで、三浦春馬くんが来てくれれば、テッペンとったかな♪」と瞳もキラキラ輝く。

本人は無自覚な「他己愛の伝導師」

「私はね、なんでも『遊び』で人を集めて仕事につなげるんです。イケメンドクターズ部も 仕事になりましたし、フットサル部も次回の試合はスポンサーがつきそうなんですよ!」とうれしそう。

イケメンドクターズ部: http://city.living.jp/tokyo2/tokusyu/ikedoku/

「とても楽しそうですね」と聞けば「私はいつも、自分の居心地の良さばかり追求しているんです」と茶目っ気たっぷりに笑う。そのセリフからは、時として軽い性格に聞こえる二松流トーク。けれどもよくよく話を聞いていると、決して自己中心ではなく、常に人の幸せを優先していることがわかる。

ママサークルを運営していたときについては「メンバーはみんな、好きなことができてうれしそうでした」。

All Aboutの記事については「私、担当プロデューサーの喜ぶ顔がうれしくてがんばって書いちゃうんですよ」。
イケメンフットサルチームの面々については「彼らは、異業種の知り合いができてうれしいみたいですね」。
セックスレスに悩む人に関しては「離婚を推奨するわけじゃなくて、またセックスができて、夫婦仲が改善されればいいなと思うんです」……といった調子。

人の幸せを優先していると自分も幸せになることを、知らず知らずのうちに会得しているのだろうか。本人無自覚な「他己愛の伝導師」は、どんなシーンでも周りに幸せの輪を広げていくようだ。

さて、今後、気になる日本人のセックス事情はどうなっていくのだろうか。

「男子の性欲が低下しているのは、事実。でもワイルドな女子は多いですから、今後『弁当男子、草食男子なら共稼ぎに向いていると思って結婚したら、なんだか物足りない』といった相談がますます増えるのでは?これからは女性の浮気も増えてくるかもしれないですね」と、なんともお国の将来が心配になるコメント。

どうか、男性女性にかかわらず、二松さんの記事を片っ端から読んで男性ホルモンを活発にしつつお互いに思いやりを持ち、活気のある日本を取り戻していただきたいものである。


「うーん。男子は草食系ばかりじゃ困るわね!もっとオラオラ系が増えないと!」


2014年11月新刊の「キョウイクSEX」主婦の友社 サブタイトルは「いつまでも熱い二人でいたいから」
取材協力 備屋珈琲店 http://binya-coffee.com/wp/shop/shop-298/
宗像陽子/文 平林直己/写真
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