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旅行ライターから、旅行ジャーナリストへ すべては、ガイドになったことがはじまりでした【旅の準備・お得・便利ガイド 村田 和子

旅を通して子どもの生きる力を育む「旅育」に力を入れている村田和子さん。旅行に関する様々な資格を活かし、チャンスを確実に掴んでいく。ひとりの消費者から旅行ジャーナリストへと至った彼女の原点。

All About【旅の準備・お得・便利ガイド 村田 和子】

村田 和子(むらた かずこ) 2001年 All About オープン時よりガイドに従事。旅行ジャーナリストとして、自らのプロフィールや経験から、消費者視点で旅のアドバイスを行う。「旅で元気になる」「上質な旅をお得に」をテーマに、執筆、媒体出演、講演活動等を実施。国内・海外旅行の旅のノウハウ、子連れ旅行、旅育も得意。

消費者の代表として、旅の疑問を解決したい

村田さんのガイド歴は10年以上と長い。オールアバウトが立ち上がる前、リクルート関連の会社に勤めていた村田さんは、ガイド募集を知る。インターネットがさほど普及してない中で、自ら情報発信できるガイドに魅かれ、応募しようと決意。得意なテーマを考えると「旅行」が浮かび上がった。旅行は昔から好きで、国内外ともに多く出かけ、学生時代にはバックパッカーでヨーロッパを1ヵ月間まわったこともあったという。そして何より、村田さんには旅へのこだわりがあった。「宿の内容、コストパフォーマンス、アクセス方法……徹底的に調べ、見極めてから旅に出る。“上質な旅をお得に”が旅の定番でした」

ガイドになって伝えていきたいことは明確だった。今でこそ、旅の情報や疑問をインターネットで調べるのは当たり前だが、当時はまだ途上段階。そのため、村田さん自身も、旅の情報収集には苦労し、また魅力的な観光地やサービスが十分認知されていないことをもったいないと感じていた。これらを消費者の代表というスタンスで取材し伝えていけば、必要としている人は必ずいる―。そんな村田さんの想いが通じ、ガイドに合格。同時に、旅行ライターとしての活動がはじまった。

必ず旅先から自宅宛てにハガキを出すという。家族で一言ずつ明記し投函するとハガキには日付が印字されるので、思い出も明確に

一児の母になって知った、子連れ旅の素晴らしさと大変さ

ガイドに就任してまもなく一児の母に。子連れで旅をしてわかったのは、子連れ旅行がいかに大変で、環境も設備も整っていないかということだった。「私自身は、旅での失敗も仕事の糧になるからいい。でも、一般の方は、旅で大変な思いをしたら、せっかくの楽しみが台無しですよね。家族旅行は時間もお金も、そして労力もかかりますから」
子連れ旅行は大変だけれど、それ以上に素晴らしさがある。多くの家族連れに「旅へ行ってよかった」と感じてもらいたい。ならば、自らの子連れ旅行で得たノウハウを記事に綴っていけば役に立つのではないか―。この想いは、後の「旅育」にもつながっていく。


家族旅行がきっかけで始めた風呂敷収納。衣類を風呂敷に包んでスーツケースに入れておけば、旅先での収納にも便利

旅行ライターから、旅行ジャーナリストへ

あくまで本業は会社員、旅行ライターは副業だった。4年が過ぎた頃、ご主人が単身赴任になったことを機に、会社の早期退職制度を利用して36歳で退職。肩書を旅行ジャーナリストと改め、本格的な活動をスタートさせる。「旅行業界の勤務経験がなく不安もありましたが、企業で培ったマーケティングやナレッジマネジメントの考え方は、今後の活動に役立つと信じていました」

旅行会社の集まる勉強会に参加した時のことだった。旅行業界のCSに遅れを感じていた村田さんは、自身の経験を元に発表をした。すると「旅行業界をわかってない」と一喝される。「CSや販促の基本というのは商品が何であれ変わらないし、自分の意見に自信はありました。ただこの出来事で、消費者視点を訴えるだけでは駄目なことを痛感。誰だって、自分たちの立場や想いを理解していない人の意見には、耳を傾けませんよね(笑)」

真の意味で消費者とサプライヤーをつなぐ立場になりたい。その為に業界を知るにはどうしたらいいか―。そう考えて、国家資格であり、登録をすれば自ら旅行業を営むことができる、総合旅行業務取扱管理者の資格を取得した。

「1級販売士」の資格は、旅行ジャーナリストとなった今も、非常に役に立っている。写真は平成18年度に販売士協会の優秀賞となった論文

自信につながった3つの出会い

資格をとったことも功を奏し、多くの出会いへとつながっていく。中でも転機となった出会いが3つあるという。

そのひとつが、週刊文春だ。当時はまだ少なかった「子どもOKで大人が楽しめる宿」というのをコンセプトに、覆面取材をスタート。宿を選び、子どもを連れて一般の客として滞在しレポートする。連載は7年間続き、30軒以上の宿を取材した。「覆面取材はありのままを伝えないといけない。どうせなら、いい宿を選び紹介したいと思って(笑)。おかげで、よい宿を見極めるスキルも上がりましたし、ホスピタリティを評価するのに、販売士の資格も役立ちました」

もうひとつは、オールアバウトの仕事が評価され、JALのホームページで執筆や監修の機会を得たことだ。大手企業のホームページに記名で寄稿することは自信になり、仕事先や業界での信頼も厚くなったという。また、取材の一環で海外のクルーズを体験する機会に恵まれたことは、その後の活動へ大きな影響を与えた。圧倒的な非日常を体感できるクルーズが海外ではリーズナブルであることに驚き、自らも虜に。日本でも流行ると予想し、魅力を伝えるべくクルーズアドバイザーを取得。今年に入り、クルーズは盛り上がりをみせ、仕事も一気に増えたという。

さらに、旅行の口コミサイト「フォートラベル」のアドバイザーに就任したことで、仕事に奥深さが増した。「旅行者動向やトレンド調査を監修しています。消費者のニーズや想いをいち早く把握し、数値化もできる。活動の要になっています」
自分のやりたいこと、できること、求められていることを常に意識し、人脈、スキルアップにつなげ、仕事を広げていく。最近になりやっと、旅行ジャーナリストの名刺を自信を持ってだせるようになったという。



「やりたいことを実現するために、できることを増やす」のが村田さんのスタンス。ファイナンシャルプランナーやカラーコーディネーターの資格も

各家庭に合った方法で「旅育」を取り入れて欲しい

村田さんが、ここ数年力を入れていることに「旅育」がある。旅育とは、旅を通して子どもに生きる力を育むことだ。
現在、村田さんの息子さんは小学6年生。一緒に旅を続け、47都道府県をも制覇した。けれど、旅育をとくに意識してきたわけではない。
「幼い時から、息子と単身赴任の主人とのコミュニケーションの場が週末の旅先でした。私も、平日は忙しく十分に息子と向き合う時間や心の余裕がなくて。でも、旅先では仕事や家事から解放され親子で様々な体験ができ、自然と絆が強まるのを感じました。息子が成長するにつれて、旅で培った経験が自信や力につながっていることを実感しています」

旅育を薦めてはいるものの、子育てや教育に対する価値観は人それぞれ。「私の旅育エッセンスを各家庭にあった方法で取り入れて、試行錯誤していただくことが大切だと思っています。その試行錯誤そのものが、旅育につながりますから」

村田さんの活動モットーは「多くの人、地域、社会が旅を通して元気になる」こと。今後は、地域や企業などと一緒に旅育ができる環境作りにも携わっていきたいという。これからも旅を通して、暮らし、そして人生に役立つ情報発信は続いていく。


旅の必須アイテムのひとつであるカメラは、軽くて機能的なキヤノンIXYを長年愛用。ゴールドのカメラは最近購入
関連リンク
「村田和子式 親子の『旅育』メソッド」
(URL: https://allabout.co.jp/matome/cl000000000789/
文/山本初美 写真/金田邦夫
※本記事の内容は取材時点(2013年7月)の情報です。
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