クレイジーな世界を勝ち抜く魔法のコトバ
社員が大切にしている言葉を紹介する連載企画「Quotes」。第15回に登場していただくのは、経営管理部・法務グループのマネジャー高橋さん。昔、趣味でやっていた過酷なモトクロスバイクのレースで、チームリーダーに飛ばされた檄が今回のQuotesです。
■言い訳のきかない過酷なバイクレース
すみません……、先に謝っておきます。
私は本をよく読むほうではありませんし、心が洗われる座右の銘みたいなものも特に持ち合わせていません。
ですが、昔、趣味の領域ですごく御世話になった方に、常々言われ、その領域から退いて久しい現在も自分の身体にしみつき、血肉となっている言葉について、今日はお話したいと思います。
昔、モトクロスバイクのレースをやっていました。素人の草レースですが、仲間と毎回2~3人でチームを組んで、4時間又は6時間のエンデューロ(耐久)レースに定期的に出ていました。今回紹介する私のクオーツは、当時、その仲間のリーダーで、私より2回りくらい年上の大ベテランによく言われて(怒られて)いた台詞です。
私は本をよく読むほうではありませんし、心が洗われる座右の銘みたいなものも特に持ち合わせていません。
ですが、昔、趣味の領域ですごく御世話になった方に、常々言われ、その領域から退いて久しい現在も自分の身体にしみつき、血肉となっている言葉について、今日はお話したいと思います。
昔、モトクロスバイクのレースをやっていました。素人の草レースですが、仲間と毎回2~3人でチームを組んで、4時間又は6時間のエンデューロ(耐久)レースに定期的に出ていました。今回紹介する私のクオーツは、当時、その仲間のリーダーで、私より2回りくらい年上の大ベテランによく言われて(怒られて)いた台詞です。
エンデューロは、スプリントとは異なり、制限時間内の周回数を競うのですが、チームを組んでそれぞれの体力と、マシンのコンディションとの調整を図りながら周回数を稼ぎます。1人の調子が崩れると、チームの負荷が一気に上昇するため、個々人が崩れつつも一定の調子を維持して踏ん張る必要があります。一方で、攻めまくって、より高順位で周回数を積み重ねなければならない、というギリギリの攻防がコース上で展開されます。
そんなレースに参戦する女子など当時はほぼ皆無。しかも排気量フリーのレースのため、私の身体の大きさで取りまわせる85ccの小さなマシンでもって、450ccのハイパワーマシンを取りまわす大男と同じ土俵で競り合わねばならない瞬間もあるわけです(瞬殺)。
それでも、チームの重荷になりたくなくて、必死にやっていた記憶があります。
一度コースに出れば、性別・マシンの排気量など関係なく、マシンのテクニックとそれをとりまわす度胸が全て。結果が全ての世界です。はっきり言って、性別・体力や体格の差・マシンの排気量の差……、いずれも、結果を出せなかった時(又は結果が出せそうもない時の逃げ道として)の言い訳でしかありません。
そんなレースに参戦する女子など当時はほぼ皆無。しかも排気量フリーのレースのため、私の身体の大きさで取りまわせる85ccの小さなマシンでもって、450ccのハイパワーマシンを取りまわす大男と同じ土俵で競り合わねばならない瞬間もあるわけです(瞬殺)。
それでも、チームの重荷になりたくなくて、必死にやっていた記憶があります。
一度コースに出れば、性別・マシンの排気量など関係なく、マシンのテクニックとそれをとりまわす度胸が全て。結果が全ての世界です。はっきり言って、性別・体力や体格の差・マシンの排気量の差……、いずれも、結果を出せなかった時(又は結果が出せそうもない時の逃げ道として)の言い訳でしかありません。
■目まぐるしく変わる状況でもベストプランに賭ける
仕事でも同じことがいえると思います。自分が備えていないものがあれば、それを手に入れるために必死でトレーニングなり練習なりを積み重ね、もがき苦しみやるしかありません。それでも自分が他に追いつけない現実があるならば、その自分のマイナス特性を活かした勝ち方を考える。発想の転換です。
でも、極限状態の中では、「ゆうても、やっぱり、大ケガしたくないし、痛いのやだし、みんなみたいな体力ないし、身体小さいし、女子だから勘弁して……」的な甘えが出ることもままあり……(泣)結果、中途半端な走りをしてしまったときに、コース外から毎回飛んでくる檄が、今回のクオーツ
でも、極限状態の中では、「ゆうても、やっぱり、大ケガしたくないし、痛いのやだし、みんなみたいな体力ないし、身体小さいし、女子だから勘弁して……」的な甘えが出ることもままあり……(泣)結果、中途半端な走りをしてしまったときに、コース外から毎回飛んでくる檄が、今回のクオーツ
アクセル アケアケで突っ込め!
でした。
ジャンプ台もアクセル開けて飛び出さないとそのメリットを享受できませんし、コーナーも、アクセル開けてマシンを体の内側に倒しこみ、リアタイヤをスライドさせて侵入しないと、効率性の高いコーナリングができません(路面状況によってはスピードを乗せてバンクを活かすのが吉と出る場合もあります)。コーナーの侵入が雑になれば、その隙を突いて後続にどんどん追い抜かれます。
レース用のマシンは、公道走行用とは異なり、アクセルを開けた分だけそのままのパワーや反動が外に出ますから、常に危険と隣り合わせです。
ジャンプ台もアクセル開けて飛び出さないとそのメリットを享受できませんし、コーナーも、アクセル開けてマシンを体の内側に倒しこみ、リアタイヤをスライドさせて侵入しないと、効率性の高いコーナリングができません(路面状況によってはスピードを乗せてバンクを活かすのが吉と出る場合もあります)。コーナーの侵入が雑になれば、その隙を突いて後続にどんどん追い抜かれます。
レース用のマシンは、公道走行用とは異なり、アクセルを開けた分だけそのままのパワーや反動が外に出ますから、常に危険と隣り合わせです。
「アクセル アケアケで突っ込んで」いくには、いくつものジャッジポイントがあります。
瞬発的に飛び出るパワーや反動を適切に制御する動作、コーナー・ジャンプ台とその先の路面状況の判断、前走・後続マシンのコース取りの読み。そして、そこに自分が飛び込める隙があるのかないのか、隙があればそこに入り込むためのスピードと距離を読み、なければ前走・後続マシンのコース取り想定からその後の攻めプランを立て直す。後続をブロックする必要があればそのコース取り
……など瞬時に複数の情報を処理し、その瞬間自分が判断したベストプランに賭けるんです。それを算出したら、もう迷いなく突っ込むしかない。微塵でも迷った瞬間、あらゆる機会を逸します。
瞬発的に飛び出るパワーや反動を適切に制御する動作、コーナー・ジャンプ台とその先の路面状況の判断、前走・後続マシンのコース取りの読み。そして、そこに自分が飛び込める隙があるのかないのか、隙があればそこに入り込むためのスピードと距離を読み、なければ前走・後続マシンのコース取り想定からその後の攻めプランを立て直す。後続をブロックする必要があればそのコース取り
……など瞬時に複数の情報を処理し、その瞬間自分が判断したベストプランに賭けるんです。それを算出したら、もう迷いなく突っ込むしかない。微塵でも迷った瞬間、あらゆる機会を逸します。
■リスクがある分、アドレナリンも湧き出す
危険を冒す分、その緊張感とプレッシャーから不思議と感覚が研ぎ澄まされ、ベストプランを算出するためのアドレナリンが、瞬発的にグワッ!と湧き出てきます。
なので、究極の状況で勝負に競り勝つために、安牌(あんパイ)の選択などあり得ず、勇気と度胸をもって、「アクセル アケアケで突っ込む」しかない、という……。相当クレイジーな世界ですよね。今思い返してもワクワクしちゃいます(笑)
モトクロスレースでの経験が、今の私のベースを作っているといっても過言ではありません。いや、間違いなく、そこで作られていますね……。
現在、法務としての最終ジャッジや意見を自分が判断する場面は日常的にありますが、その案件の難度・重要性が高くプレッシャーがかかればかかるほど、判断に迷うことはないです。
「アクセル アケアケで突っ込む」とともに、各方面の情報を的確に処理し、自分のベストプランを算出して見極め勝機を見出す、勝負場面を突破するあの感覚を蘇らせます。
ヘタレた考えが頭の中をよぎったときには、いつもこの言葉を思い出すようにしています。
なので、究極の状況で勝負に競り勝つために、安牌(あんパイ)の選択などあり得ず、勇気と度胸をもって、「アクセル アケアケで突っ込む」しかない、という……。相当クレイジーな世界ですよね。今思い返してもワクワクしちゃいます(笑)
モトクロスレースでの経験が、今の私のベースを作っているといっても過言ではありません。いや、間違いなく、そこで作られていますね……。
現在、法務としての最終ジャッジや意見を自分が判断する場面は日常的にありますが、その案件の難度・重要性が高くプレッシャーがかかればかかるほど、判断に迷うことはないです。
「アクセル アケアケで突っ込む」とともに、各方面の情報を的確に処理し、自分のベストプランを算出して見極め勝機を見出す、勝負場面を突破するあの感覚を蘇らせます。
ヘタレた考えが頭の中をよぎったときには、いつもこの言葉を思い出すようにしています。
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