すっぽり抜け落ちた“当たり前”に気づかせてくれた、あるバンドの一節
社員が大切にしている言葉を紹介する連載企画「Quotes」。第47回はメディアビジネス部 メディアプロデュースグループ 吉原さん。自信を失いかけていたときに出会った、ロックバンドのワンフレーズを紹介します。
■このときは、まだよかった
大体10〜15年前、当時小学生だった自分はとにかく目立ちたがり屋でした。漢字テストで良い点が取れればサッカー選手がゴールを決めた後のようなパフォーマンスをしていたし、休み時間には当時流行していたお笑い芸人のものまねを披露していたように思います。右ひじと左ひじを交互に見るネタが十八番でした。
しかしなぜ、こんな行動を繰り返していたのか……。今も昔も人を笑わせることは好きなのですが、それ以上に理由として大きかったのは、「とにかく自分に自信がなかった」ということ。「みんなが注目してくれている、笑ってくれている」→「つまり、自分はここにいていいのだ!」そんな思考が根底にはあったと思います。
まあでも、人に迷惑は(たぶん)かけていないし。このときはまだよかったのです。このときは。
しかしなぜ、こんな行動を繰り返していたのか……。今も昔も人を笑わせることは好きなのですが、それ以上に理由として大きかったのは、「とにかく自分に自信がなかった」ということ。「みんなが注目してくれている、笑ってくれている」→「つまり、自分はここにいていいのだ!」そんな思考が根底にはあったと思います。
まあでも、人に迷惑は(たぶん)かけていないし。このときはまだよかったのです。このときは。
■間違っていた自信の持ち方
その後進んだ中学・高校ではどちらもサッカー部に所属するも、運動神経の悪さから引退試合で空振り&ファールスローを披露、もうサッカーはいいですわ、という感じで大学ではいろいろ別のことをしていました。海外ボランティアのサークルとか、商品開発をする学生団体とか、ゼミとか。
それぞれの団体でそこそこ真面目にやっていた結果、ありがたいことに大学2年の終わり頃にいくつかの団体でリーダー的な役割を任せていただくことになりました。すると当然、ミーティングとか、まじめな話し合いをする機会が増えます。
ここで自分は決定的なやらかしをしてしまいました。話し合いのゴールを「みんなでひとつの答えを出すこと」ではなく、「自分の意見で相手を打ち負かすことで、自分の自信のなさを埋める」ことにしてしまったのです。当然周囲から信頼を失い、自分は自信を失い……と、負の無限ループに突入。120パーセント自分が悪いのですが、正直頭を抱えていました。
それぞれの団体でそこそこ真面目にやっていた結果、ありがたいことに大学2年の終わり頃にいくつかの団体でリーダー的な役割を任せていただくことになりました。すると当然、ミーティングとか、まじめな話し合いをする機会が増えます。
ここで自分は決定的なやらかしをしてしまいました。話し合いのゴールを「みんなでひとつの答えを出すこと」ではなく、「自分の意見で相手を打ち負かすことで、自分の自信のなさを埋める」ことにしてしまったのです。当然周囲から信頼を失い、自分は自信を失い……と、負の無限ループに突入。120パーセント自分が悪いのですが、正直頭を抱えていました。
■抜け落ちていた「当たり前」を教えてくれた、GEZANの歌詞
そんなときに出会ったのが「GEZAN」というバンド。彼らの代表曲「東京」にはこんな一節があります。
誰に勝たなくても、何にも負けてないその日まで つづけよう
誰に勝たなくても、何にも負けてない。
それぞれ異なる意見を持っているけど、その違いは勝ち負けじゃない。
話し合いで自分の意見が通らなかったとしても、別に自分が何かに負けたわけじゃない。
ゴールは勝ち負けを決めることじゃなくて、みんなで最高の答えを出すこと。
そんな当たり前のことがすっぽり抜け落ちていたことに気付かされたのでした。大学生活の後半戦はこの言葉を心に留めて過ごしたので、以前よりは周りに嫌な思いをさせなくなったんじゃないかな……と思います。
正直な話、今でも「誰かに勝たないと意味ないんだ!」と思うことがないわけではないです。そんな気持ちが大切な場面も当然あると思います。
でも、その思いが暴走して、人と協力する妨げになってはいけないはず。力を合わせて大きな成果を作る「会社」という組織にいる今こそ、改めて大切にしたい言葉だと感じています。
それぞれ異なる意見を持っているけど、その違いは勝ち負けじゃない。
話し合いで自分の意見が通らなかったとしても、別に自分が何かに負けたわけじゃない。
ゴールは勝ち負けを決めることじゃなくて、みんなで最高の答えを出すこと。
そんな当たり前のことがすっぽり抜け落ちていたことに気付かされたのでした。大学生活の後半戦はこの言葉を心に留めて過ごしたので、以前よりは周りに嫌な思いをさせなくなったんじゃないかな……と思います。
正直な話、今でも「誰かに勝たないと意味ないんだ!」と思うことがないわけではないです。そんな気持ちが大切な場面も当然あると思います。
でも、その思いが暴走して、人と協力する妨げになってはいけないはず。力を合わせて大きな成果を作る「会社」という組織にいる今こそ、改めて大切にしたい言葉だと感じています。
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