嫌われることを恐れて躊躇していた心が、ふっと軽くなった言葉

この言葉を目にしたとき、自分の中で何か腑に落ちるような、心がふっと軽くなる感覚がありました。

なぜなら私は、元々（今でもたまにそうですが）、他者に嫌われることを恐れて自己開示が苦手だったからです。自分の意見を言うことで、相手が嫌な気持ちになったり、批判されたりするなど、ネガティブな感情を抱かれないかを恐れていたんだと思います。その結果、意見を求められても同調し、何か問題が起きても「今話しても大丈夫だろうか？」と必要以上に躊躇して、相談を後回しにしてしまう傾向がありました。ふとそんな自分を顧みたときに、自分の軸が定まっていないことへの焦りを感じ、この生き方で本当に自分らしいと言えるのだろうかと疑問が湧いたのです。

そんなときに先輩社員から『嫌われる勇気』をおすすめされました。タイトルからも今の私にはぴったりかもしれないと思って本を買いました。読んだときに、今回「Quotes」であげたもの以外にも印象的な考え方はたくさんありましたが、中でも「その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です」という言葉は、最も私に刺さった言葉でした。他者の課題というと少しわかりにくいかもしれませんが、要は「相手が私に対してどのような感情を持ち、どう評価するかは相手次第だから、私にはどうにもできない」ということです。よく考えたら当たり前なことですが、他者の顔色ばかり見ていた私にとっては盲点でした。

この言葉と出会ってからは、「相手がどう思うかは相手が決めること」と割り切って行動できるようになっていきました。会議でも、「私はこう思います」と主張することが増えましたし、「今、忙しいかな」などと相手の状況を一方的に決めつけず、まずは相談してみることが増えました。

私はエンジニアとして働いていますが、言われた仕様をただ開発するだけでは、真にユーザーのためになる良いサービスは生まれません。より良いものを作るには、エンジニア自身もどのようにサービスがあるべきかを深く考え、時にはエンジニアからも「こうした方が良い」と意見を伝える必要があると思います。そのためにもこの言葉を胸に、躊躇せずに相手に踏み込むことで、価値のあるものを作り続けるエンジニアでありたいです。