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少年が出会った“解放感” 既成概念をくつがえす藤子・F・不二雄のフシギな作品

2022.3.11

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少年が出会った“解放感” 既成概念をくつがえす藤子・F・不二雄のフシギな作品

社員が大切にしている言葉を紹介する連載企画「Quotes」。第23回に登場していただくのは、グローバル推進室・岡田さん。小学生の岡田少年が出会ったあるSF短編集。時は流れ社会人になり感じたデジャヴとは……?

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■すこし不思議な短編との出会い

一瞬、自分の足元が揺らぐような感覚。
不安だけど、どこか心地よいような……。

そんな感覚に襲われたのは、小学校高学年のときに読んだ、藤子・F・不二雄の短編漫画「流血鬼」だった。「ドラえもん」で知られる作者だが、実はちょっと大人向きで、不思議なSF短編をいくつも描いていて、これもそんな一編。

謎のウイルスにより、世界中のほとんどの人々が吸血鬼になってしまった世界。主人公の少年は、わずかな仲間とともに、吸血鬼たちの追跡から逃亡し続けている。すでに両親も同級生も、さらには次々と仲間たちも吸血鬼と化してしまう。

ひとり洞窟に立てこもる少年の元に、同級生の少女(もちろん、すでに吸血鬼となっている)が、説得に訪れる。吸血鬼となることは、旧人類よりも優れた「新人類」となることだ。いつまでも追い回される生活をやめて、私の仲間になりましょう……。「わたしたちを吸血鬼と呼ぶなら、あなたたちは流血鬼よ」と、吸血鬼の胸に杭を突き立てる少年を、逆に非難する。

結局、不意をつかれて、少年は少女に血を吸われ、哀れ吸血鬼となってしまうのだが、物語はちょっと驚きの結末を迎える。

眠りから覚めた少年は、吸血鬼となった両親と明るく暮らしている。そして、あの少女や、かつての友人たちと夜の街に楽しそうに駆け出していく。なぜ、あんなに「新人類」になることを嫌がっていたんだろう、と少年はひとりごちる。物語はこの一言で終わりを告げる。
「気がつかなかった、赤い目や青白い肌の美しさに!

気がつかなかった! 夜がこんなに明るく、やさしい光に満ちていたなんて!」                      

                     藤子・F・不二雄「流血鬼」より

「流血鬼」が収録されている『藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編 1』(小学館)。
ほかにも「ポストの中の明日」「ひとりぼっちの宇宙戦争」などジュブナイルSFの傑作がいっぱい。

■視点の変化が世界を変える

この結末を目にしたときの、不思議な解放感を、いまも覚えている。

固まりきったかに見える日常も、ちょっと視点を変えるだけで、ぐるっと一回転させることができる。平凡な人間が残虐な流血鬼に、怪物だとおもっていた吸血鬼が希望に満ちた新人類になるように。

同じ解放感を、ぐっと時代が進んで、社会人となったときに、今度は創作の世界ではなく、現実世界で味わったことがある。

新卒で入った小さな編集制作の会社で、新しい紙媒体の雑誌を、編集長として創刊から手がけたときだった。とても小さな、ページ数も少ない雑誌。でも、すでに存在していた媒体の編集部で、すでに確立したスキルを習得する日々と、「創刊」という行為は、まったく違っていた。

新たなコンセプト、新たな誌名、新たなコーナー名……すべてをイチから考え出さなければならない。ささやかながら、プチ造物主の気分。楽しい作業だった。

でも、なにより驚きだったのが、自分が考えた誌名やコーナー名を、翌日から編集部の皆が、当たり前のように使いはじめたことだった。

「岡田さん、●●コーナーの次号企画どうしましょうか?」

内心、おかしかった。(その名前、僕がお風呂に浸かりながらテキトーに思い付いたやつなのに……)たとえるなら、自分が設計した公園で、子どもたちが遊んでいるのを見てほくそ笑んでいる建築家の気持ち、だろうか。

そのときの経験で僕は、固く動かないと思えた地面が、実はぐにゃぐにゃと揺れ動き、やろうと思えば自分の好きな形に捏ね回せるものだと知った。

編集の仕事とは、小さな創造主となって、世の中の見方を魔法のように変える力をもっているんじゃないか……。ちょうど、藤子・F・不二雄が、ちょっとしたアイデアで、吸血鬼の夜の世界を、明るく清らかな世界に変えてしまったように。

誌名から内容まで、フルリニューアルで立ち上げた環境省の広報マガジン。
巻頭インタビューでは、各界の著名人の環境への取り組みを取材したほか江戸時代の
「エコ事情」を伝えるコラムなども掲載した。

■「そういうもの」から遠く離れて

創刊を経験して以来、僕は、「それはそういうものだから」とか「そんなの普通のやり方じゃないから」といったことをなるべく言わないようになった。そして、そういった類のことを口にする人に、激しく反発するようになった。だって、「そういうもの」「普通のやり方」は、実は案外簡単に変わってしまうものだし、自分でイチから作り上げることができるものだと知ったから。

同じ頃、編集の世界で言えば、「芥川賞」や「直木賞」だって、さらには「座談会」という企画のかたちも、文藝春秋をつくった作家・菊池寛の“発明”だったと知った。そう、今ある編集のカタチも、なにも何百年も前から変わらずにあるものじゃなくて、誰かが面白がってアイデアを出した、ピカピカの「発明品」だったんだ。

もちろん編集制作の仕事のほとんどは、地味で過酷だ。ウンウン唸りながら企画を考えて、企画書を書いて、取材のアポをとって、スタッフに発注して、取材に立ち会って、原稿チェックして…以下その繰り返し。

ただ、編集によって作り出されたものによって、時に、うんざりするような日常を、ささやかな魔法で変えられるような瞬間がある。そんな時があると思えるからこそ、限りなく地味な日々の仕事を乗り越えていけるのではないだろうか。

今も、誰かがこんな一言を漏らす瞬間を夢想する。

「気がつかなかった! 夜がこんなに明るく、やさしい光に満ちていたなんて!」
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